「Adobe 」は企業について説明しているこの項目へ転送 されています。Adobeの語義(建築素材)については「アドベ 」をご覧ください。
アドビ (英 :Adobe Inc. )は、ジョン・ワーノック とチャールズ・ゲシキ によって1982年 12月に設立された、アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンノゼ 市に本社を置くコンピュータ ・ソフトウェア ・テクノロジー・カンパニーである。クリエイティブ・デザイン、ビデオ編集ツールとAcrobatPDF等のトップシェア企業。マーケティングツール、AI、ECサービス等も提供している。パロアルト研究所 からInterpress (PageScriptLanguage) を開発してスピンアウト し、当初の1982年12月から2018年10月3日まではAdobe Systems Incorporatedという社名であったが2018年にAdobe Inc.に社名変更した。会長兼CEOはシャンタヌ・ナラヤン (2024年現在)。
日本法人であるアドビ株式会社 (2020年6月18日にアドビシステムズ株式会社から社名変更[ 4] )は、東京都 品川区 大崎 に所在。2021年4月12日より、神谷知信氏(スタンフォード大大学院、青山学院卒)が、ジェイムズ・マイケル・マクリディ(元メジャーリーガー、NYメッツの投手、現・ServiceNow日本法人社長)の後任として日本法人の社長に就任し、「心、おどる、デジタル」という戦略を発表。アクロバットPDFの生みの親で、フォトショップ、イラストレーターらクリエイティブ・デザイン・ツールではトップシェアで業界のリーダー企業でもあり、"Creativity for All"というヴィジョンを掲げている。Behance(ビハンス:アドビが運営するクリエイターのためのソーシャルメディアプラットフォーム)において、"NFT アート"を展示できる新機能も提供。
米カリフォルニア州、パロアルト研究所 にいたチャールズ・ゲシキとジョン・ワーノックが創業。クリエイティブ・デザイン、ビデオ編集からマーケティング、AI、ドキュメント管理、電子サイン、NFTまでを実践提供するデジタルコラボレーション推進型テクノロジーカンパニーとして、米NASDAQ上場。Acrobat、PDFの生みの親である。当初、ページ記述言語である、「Interpress (インタープレス)」の研究開発を開始した。しかし、ゼロックス はこれをビジネスには利用しようとしなかったため、独立を決意。1982年 、Adobe Systemsを設立した。社名は、当時ロスアルトス にあったジョン・ワーノックの自宅の裏を流れる22.9 kmの小川である"Adobe Creek "という川の名前が由来とされている。
Apple が出資を決めた頃のスティーブ・ジョブズ 、チャールズ・ゲシキ 、ジョン・ワーノック (1982年12月)当初は、ページ記述言語を元に、DTP システム自体を事業の核にしようと考えていた。当時Apple Computer(現・Apple )では、新しくレーザープリンター を開発していたが、高精度な印刷ができなかった。そこでスティーブ・ジョブズ が、パロアルト研究所でInterpressページ記述言語技術の存在を知り、AppleのレーザープリンターLaserWriter に供給することを依頼し[ 5] [ 6] 、Adobe Systemsを設立に際し20%に当たる500万ドルを出資した[ 7] 。この結果、アドビはハードウェアメーカーではなく、メーカーにInterpress, ページ記述言語を供給するソフトウェア・テクノロジーに軸足を置くこととなった。
1985年 に、後にDTP業界標準となる、"PostScript "開発を発表。この頃の売り上げの大半はAppleからのライセンス使用料であった(Appleは1983年に前金で$100万支払い、そして$250万出資した[ 5] [ 6] )。しばらくはPostScriptのライセンス供与がビジネスの柱であったが、1987年 にIllustrator を発表。クリエイティブ・デザイン・ツール、アプリケーションプログラムの開発、販売に参入するようになり、クリエイター・デザイナー向けのツールがビジネスの柱となり、現在の礎を築いた。
1989年 にはPhotoshop を発売。写真編集・加工ソフトのデファクトとなったが、この頃はまだ、アドビのビジネスは「紙に印刷すること」を実践していた。
1991年 に登場したQuickTime を利用した動画編集ソフトウェア の"ADOBE Premiere "を開発・発売する。
1993年 には、こちらも業界のスタンダードとなる、"Acrobat ・PDF "を開発することで、ビジネスの方向をデジタル・データ のオーサリング に向け、その後の「紙からデジタルへの変革を提唱」したパイオニアとなっていった。
1994年 、アルダス を買収。After Effects 、Persuasion 、PageMaker と後の"InDesign "の元となる技術と開発者を手に入れる。
設立以来、当初は、Apple(macOS 、iOS ではオペレーティングシステム (OS) レベルでOpenType やPDFを採用)、スティーブ・ジョブズ(NeXT では全面的にPostScriptを採用)との関係が深かったが、Windows 95 が発売されて以降、OpenTypeの設計・策定などを含め、徐々に、マイクロソフト との関係も深くなってきた。
2005年 4月19日、競合会社であり訴訟合戦を繰り広げていた[ 8] [ 9] [ 10] マクロメディア 買収を発表[ 11] 、12月3日 に買収を完了した。
2007年 、CEOにインド系CEOの走りである、シャンタヌ・ナラヤン が就任。
2009年 10月にアクセス解析 関連のマーケティング サービス会社である"オムニチュア (Omniture)"社のすべての発行済み株式 を普通株1株当たり現金 21.50ドル支払うことにより取得する株式公開買付 を実施。株式の希薄化 後純資産 約18億ドル相当の取引にて10月23日 に買収を完了した。
2012年 、月額課金制の"Adobe Creative Cloud "を発表。同時にパッケージソフトウェア"Adobe Creative Suite "の販売を中止すると発表(翌2013年 に完全移行)し、SaaSビジネスに積極的にトランスフォーメーションを遂げる。同年、Adobe Marketing Cloud の提供を開始した。(2017年 にBrand名を、Adobe Experience Cloud に変更)。
2016年 、独自のAI・機械学習のテクノロジーである、"Adobe Sensei "を発表。Document Cloud、Acrobat、ExperienceCloudなどでのAI活用を徐々に、開始する事となる。
2018年 、電子商取引 プラットフォーム、EC運用SaaSであるMagento を買収[ 12] し、Adobe Experience Cloudのラインナップ内に統合し、データ活用、カスタマージャーニ、コマース、データインサイトなどをSaaSで実践するラインナップを充実させ、AI、機械学習も取り入れた。
2018年9月20日、アドビシステムズはマーケティング・オートメーション、アナリティクスツールとしてシェアを伸ばしていた有力企業である、"Marketo(マルケト)"を47億5000万ドルで買収することを発表、同年10月に買収を完了し、後にExperience Cloudへと統合した。
2021年、IDC調査で、Acrobat、Document Cloudが、1,000人以上の大企業で日本国内シェアNo.1となりMicrosoftなどのアプリと連携させて、アプリ内から直接、編集コラボレーション処理することも可能であるとし、マイクロソフトとのアライアンスの強化をアナウンス。
Acrobatに代表される、スマホから、PC、またリモートワークでも、"紙からデジタルへの変革"を提唱したパイオニアとして、いつどこでも文書をスキャン、編集、共有、署名、稟議対応できる「デジタル・コラボレーション・ツール」としてAcrobat Sign(電子稟議、電子署名)や、SaaS上でコラボ作業を完結するために生み出された、"Adobe Document Cloud"が、デジタルコラボレーション、共同作業の方法、業務の処理方法に、革新的なエンタープライズ、DXツールとして日本国内でも、評価された。
2021年の、"Adobe Max"において、Behance(ビハンス:アドビが運営するクリエイターのためのソーシャルメディアプラットフォーム)において、"NFT アート"を展示できる新機能を発表。デジタルアセットから NFT を新たに発行するには、ブロックチェーン技術を用いて Mint と呼ばれる作業を行う。Behanceが最初に対応したブロックチェーン、イーサリアム(ETH)が現在では、ソラナ(SOL) と ポリゴン(MATIC) で Mint したアートも展示できるよう機能拡張された。
2021年、"Best Company CEO(Large Companies)"に、シャンタヌ・ナラヤン がCreative DesignからAI、MachineLearintg、Marketing、顧客、Experience、AcrobatなどのDocument管理から、電子稟議、電子署名、電子決済までをSaaSで実施可能なAdobeの方向性を示した事などが評価されて選ばれた。(2位:IBM、Arvind Krishna、3位:Microsoft、Satya Nadella)他。
ウィキメディア・コモンズには、
アドビ に関連するカテゴリがあります。
座標 :北緯37度19分51秒 西経121度53分37秒 / 北緯37.33083度 西経121.89361度 /37.33083; -121.89361
ソフトウェア
ファイルフォーマット プロトコル ソフトウェア
関連項目
技術 サービス 人物 買収・合併
銘柄入替日時点でのウェイト順 緑字は2025年3月24日入替銘柄
銘柄入替日時点でのウェイト順 緑字は2024年12月23日入替銘柄