| はやぶさ/HAYABUSA | |
|---|---|
| 監督 | 堤幸彦 |
| 脚本 | 白崎博史 井上潔 |
| 製作 | 井上潔 |
| 製作総指揮 | 玉江唯 |
| 出演者 | 竹内結子 西田敏行 髙嶋政宏 佐野史郎 |
| 音楽 | 長谷部徹 瀬川英史 横山克 |
| 主題歌 | fumika「たいせつな光」 |
| 撮影 | 唐沢悟 |
| 編集 | 伊藤伸行 |
| 製作会社 | 「はやぶさ/HAYABUSA」フィルムパートナーズ |
| 配給 | 20世紀フォックス映画 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 140分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 興行収入 | 5億円[1] |
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『はやぶさ/HAYABUSA』は、20世紀フォックス映画製作・配給の日本映画。2011年10月1日に日本公開された。監督は堤幸彦。主演は竹内結子。
日本の小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトとそれに参加した人々を描く。
2011年から2012年春にかけて、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還を受けて企画・製作された映画が相次いで公開されたが、本作はそのうち実写の第1弾となった作品である。「はやぶさ」を題材とした映画は他に『はやぶさ 遥かなる帰還』、『おかえり、はやぶさ』が製作されており、映画大手3社競作として注目を集めた[2]。
2011年7月27日には「史上初の宇宙試写会」という触れ込みの元、国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士である古川聡を最初の観客として、衛星回線を使用して本作の試写会を行うという話題作りが行われた[3][4]。同年10月1日の日本公開と同時に、2012年3月にアメリカ合衆国主要10都市で公開予定であることが発表された[5]。
日本では全国303スクリーンで公開され、2011年10月1-2日の初日3日間で興収1億280万2,800円、動員9万5,351人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第5位となった[6]。ぴあ映画生活による10月1日公開の「映画・満足度ランキング」では1位となり[7]、その後発表された「クチコミ満足度ランキング(上映中作品)」でも1位を獲得した(2011年10月18日現在)[8][9]。
平成23年度文部科学省選定一般劇映画(青年向き・成人向き)[10]。
キャッチコピーは「それでも君は、帰ってきた。」「あきらめない勇気を与えてくれたのは、君--。」
2010年6月13日、オーストラリア・ウーメラ砂漠では、JAXA対外協力室の水沢恵が「はやぶさ」の大気圏再突入を待っていた。
それから遡ること8年前、2002年の夏、水沢は的場泰弘の講演会を熱心に聞いていた。閉会後、水沢は的場に声をかける。後日、彼女は的場から宇宙科学研究所への誘いを受ける。水沢は萩原理の下で対外協力室のスタッフのかたわら、坂上健一が率いる小惑星探査機「MUSES-C」に搭載するためのカメラチームでも働くことになる。探査機はイオンエンジンの推進と地球スイングバイによって小惑星イトカワまで航行し、小惑星のサンプルを回収した上で地球に帰還することを目標とした、世界的にも例の無いプロジェクトだった。
広報として子供たちに説明をする水沢は、つい専門用語を駆使しすぎて説明してしまい、親子連れに呆れられてしまう。分かりやすい説明の必要を感じた水沢は、日本の探査機開発の歴史を調べ、坂上やプロジェクトマネージャー・川渕幸一の関わってきた姿を知る。そして子供たちのために、「はやぶさ」をキャラクター化して説明する絵本を作り始める。
やがて火星探査機「のぞみ」が軌道投入計画を断念せざるを得なくなり、一般から募集した名前を「のぞみ」に乗せて火星に送るプロジェクトも合わせて頓挫する。水沢は亡き兄の名前で応募していたことを的場らに明かす。彼女の宇宙への思いは、幼くして亡くなった兄の遺志を継ぎたいという気持からであった。
彼らの計画する小惑星探査機「MUSES-C」は、低予算に苦しみ、打ち上げ予定地の漁業関係者や文科省との交渉、材料の軽量化などに悩まされながらも、「はやぶさ」と名付けられ、2003年5月9日スタッフや地元の人々に見守られつつロケットによる打ち上げを成功させる。はやぶさは宇宙の旅を続け、搭載されたカメラは世界で初めてイトカワの姿を捕えた。だが、イトカワへのタッチダウンは不時着してしまい、故障の恐れがあることがわかる。スタッフに不安が広がる中、川渕は再度のタッチダウンを決断する。帰還の途についたはやぶさは通信途絶し、数週間もの間行方不明となってしまう。
そんな中、水沢は博士号取得を目指した論文が不可となり、先の見えない研究の道に空しさを感じ始める。さらに坂上が契約期間終了のためJAXAを去ってしまう。坂上は科学者としての心構えを説き、水沢を激励して去ってゆく。長年にわたる「はやぶさ」の計画の中で、定年退職した萩原のようなスタッフや、開発途上で亡くなり計画の最後を見られないまま去る者も現れる。水沢は兄の墓前で、兄の遺志を継ぐだけでなく自分自身の想いが大事だと母に諭される。
ようやく復帰した「はやぶさ」は、燃料漏れなどによる故障のため満身創痍の状態であることがわかる。ぎりぎりの帰還劇に、川渕は岡山まで足を延ばして神社で祈願をし、宇宙好きの人々はインターネットを通じて水沢のレポートを読みながら祈るように見守り続ける。
大気圏再突入の夜、ウーメラの大地に立ってその瞬間を待つ水沢のもとに坂上が現れる。カプセルを地上へ分離し、自らは燃え尽きてゆく「はやぶさ」の姿を見るスタッフたちの目には涙が光る。
その後、ある講演会場には、的場の見守る中理学博士として「はやぶさ」に関する講演をする水沢の姿があった。水沢は宇宙への思いを通じて知った「命」の素晴らしさを説き、観客たちの拍手を受ける。
一部の登場人物は実際のJAXA職員及び関係者がモデルとなっている[11][12]。
堤幸彦監督作品 | |||||||||||
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| 1980年代 |
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| 1990年代 |
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| 2000年代 |
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| 2010年代 |
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| 2020年代 |
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| シリーズ作品 |
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