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えりも町

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避襟裳」はこの項目へ転送されています。日本海軍の給油艦については「襟裳 (給油艦)」をご覧ください。
えりもちょう ウィキデータを編集
えりも町
襟裳岬突端と海上に延びる岩礁

えりも町旗

えりも町章
1959年昭和34年)
1月1日制定
1970年昭和45年)
7月14日制定
日本の旗日本
地方北海道地方
都道府県北海道日高振興局
幌泉郡
市町村コード01609-8
法人番号2000020016098ウィキデータを編集
面積284.00km2
総人口3,952[編集]
住民基本台帳人口、2025年10月31日)
人口密度13.9人/km2
隣接自治体様似郡様似町広尾郡広尾町
町の木エゾヤマツツジ
町の花エリモシャクナゲ
マスコットウインディーくん
えりも町役場
町長大西正紀
所在地058-0292
北海道幌泉郡えりも町字本町206番地
北緯42度00分59秒東経143度08分54秒 / 北緯42.01631度 東経143.14842度 /42.01631; 143.14842座標:北緯42度00分59秒東経143度08分54秒 / 北緯42.01631度 東経143.14842度 /42.01631; 143.14842
地図
町庁舎位置
外部リンク公式ウェブサイト

えりも町位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
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えりも町(えりもちょう)は、北海道南部、日高振興局管内にある。1町で幌泉郡をなしている。北海道主部における最南端である襟裳岬がある。

町名の由来は、アイヌ語で「エンルム」(岬の意)[1]

林野庁1953年昭和28年)以降、襟裳岬の治山事業を開始した。2001年平成13年)に緑化の取り組みがNHK総合プロジェクトX〜挑戦者たち〜」で放送された。

地理

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襟裳岬から望むえりも岬集落と豊似岳
襟裳岬(1977年)。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成

北海道南部、日高山脈の南端に位置する町。南端部には襟裳岬がある。町の海岸線は約53.8kmに及ぶ[2]。日高山脈周辺、豊似湖周辺、襟裳岬とその周辺から広尾町まで続く沿岸域は日高山脈襟裳十勝国立公園に指定されている。

  • 山:豊似岳 (1,105 m)、観音岳 (932 m)、オキシマップ山 (895 m)、ルチシ山 (754 m)、三枚岳 (1012 m)、二枚岳 (970 m)、一枚岳 (787 m)
  • 河川:猿留川、歌別川(以上二級河川)、ニカンベツ川、アベヤキ川、南武家川、幌泉川、コロップ川、上歌別川、下歌別川、キスケ川、在田川、アアツ川、シトマン川、ガロウ川、牧場の川、咲梅川、丹根内川、登川、チャツナイ川、オニトップ川、ビタタヌンケ川
  • 湖沼:豊似湖、悲恋沼
  • 岬:襟裳岬
  • その他:百人浜

気候

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春と夏は濃霧(海霧)が発生しやすいため、8月(最暖月)の平均最高気温が19.9°Cと、富士山頂を除く日本全国の気象官署アメダスでは釧路町知方学と並び最も低い。さらに、観測史上最高気温ですら28.5°C2023年8月27日)と、真夏日はおろか夏日の観測すら稀であり、北海道の中でも特に夏の気温が低い地域のひとつである。一方で、冬は北海道にしては珍しく-10°C以下の気温を一度も観測しない年が多々あることから、北海道の中でも年較差の小さい地域である。このように夏は冷涼で、冬は比較的温和であるため、ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候 (Cfb) に属す。また、非常に風の強い地域で、最も風の強い襟裳岬では、風速10 m/s以上の日が平均で年間269.0日ある。

えりも町えりも岬(えりも岬地域気象観測所)の気候
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温記録°C°F10.1
(50.2)
8.1
(46.6)
11.8
(53.2)
17.3
(63.1)
19.3
(66.7)
22.8
(73)
25.9
(78.6)
28.5
(83.3)
26.2
(79.2)
23.3
(73.9)
18.2
(64.8)
13.6
(56.5)
28.5
(83.3)
平均最高気温°C°F0.2
(32.4)
−0.2
(31.6)
2.2
(36)
6.1
(43)
10.1
(50.2)
13.6
(56.5)
17.5
(63.5)
19.9
(67.8)
19.0
(66.2)
14.7
(58.5)
9.3
(48.7)
3.3
(37.9)
9.7
(49.5)
日平均気温°C°F−1.8
(28.8)
−2.2
(28)
0.1
(32.2)
3.4
(38.1)
7.2
(45)
11.1
(52)
15.2
(59.4)
17.7
(63.9)
16.9
(62.4)
12.5
(54.5)
6.8
(44.2)
1.0
(33.8)
7.4
(45.3)
平均最低気温°C°F−4.0
(24.8)
−4.3
(24.3)
−1.9
(28.6)
1.3
(34.3)
5.0
(41)
9.0
(48.2)
13.4
(56.1)
15.8
(60.4)
14.9
(58.8)
10.2
(50.4)
4.2
(39.6)
−1.3
(29.7)
5.3
(41.5)
最低気温記録°C°F−11.7
(10.9)
−12.1
(10.2)
−10.2
(13.6)
−4.8
(23.4)
−0.5
(31.1)
3.4
(38.1)
6.0
(42.8)
10.5
(50.9)
7.6
(45.7)
2.3
(36.1)
−5.1
(22.8)
−11.0
(12.2)
−12.1
(10.2)
降水量 mm (inch)24.3
(0.957)
16.6
(0.654)
35.9
(1.413)
67.8
(2.669)
99.5
(3.917)
85.9
(3.382)
128.8
(5.071)
129.2
(5.087)
137.8
(5.425)
117.0
(4.606)
85.6
(3.37)
48.7
(1.917)
987.1
(38.862)
平均降水日数(≥1.0 mm)5.85.06.78.410.08.310.610.410.211.012.29.0107.5
平均月間日照時間159.5175.9208.1196.9183.6139.3123.0127.8161.4179.6135.2135.11,926.2
出典:気象庁(平均値:1991年 - 2020年、極値:1978年 - 現在)[3][4]

隣接している自治体

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沿革

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  • 1669年寛文9年):松前藩の藩士、蛎崎蔵人が商場を置く。その後昆布の漁場として栄える。
  • 1880年明治13年):戸長役場が設置される。
  • 1889年(明治22年):襟裳岬灯台が点灯。
  • 1906年(明治39年):戸長役場を廃止し、二級町村制が施行され、幌泉村(ほろいずみむら)役場を設置する。
  • 1959年昭和34年)1月1日幌泉町として町制施行。
  • 1970年(昭和45年)10月1日えりも町と改称する。
  • 1980年(昭和55年):開基100年記念式典が行われる。

地名の変遷

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  • 1942年(昭和17年):当時の村内の地名が以下のように再編される。
    • 近呼(ちかよっぷ) → 近浦
    • 笛舞 → 笛舞、近浦、大和
    • 幌泉 → 幌泉、大和、新浜、歌別
    • 歌別 → 歌別、新浜、東洋
    • 油駒(あぶらこま)、歌露(うたろっぷ)(統合) → 東洋
    • 小越(おごし) → 襟裳、東洋、庶野
    • 猿留(さるる) → 目黒
    • 庶野は小越の一部を編入した上で存続
  • 1970年(昭和45年):幌泉が本町、襟裳が(字)えりも岬とそれぞれ改称。

経済

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産業

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えりも港が主要な港で、漁業が主。コンブサケウニなどが獲れる。

立地企業

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  • えりも食品株式会社

農協・漁協

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金融機関

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郵便局

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  • えりも郵便局(集配局)
  • 庶野郵便局(集配局)
  • えりも岬郵便局
  • 日高目黒郵便局

宅配便

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風力発電

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強い風を活かし、風力発電がおこなわれている。出力400kWの風車が2基設置。北海道初の民間風力発電所でもある。

公共機関

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警察

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  • 浦河警察署えりも本町駐在所、えりも岬駐在所、庶野駐在所

消防

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自衛隊

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岬の丘陵地帯に航空自衛隊襟裳分屯基地が設置されている。

地域

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人口

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えりも町と全国の年齢別人口分布(2005年)えりも町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― えりも町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
えりも町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)7,725人
1975年(昭和50年)7,777人
1980年(昭和55年)7,520人
1985年(昭和60年)7,456人
1990年(平成2年)7,034人
1995年(平成7年)6,811人
2000年(平成12年)6,248人
2005年(平成17年)5,796人
2010年(平成22年)5,415人
2015年(平成27年)4,906人
2020年(令和2年)4,374人
総務省統計局国勢調査より


教育

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  • 高等学校
  • 中学校
    • 町立1校(えりも)
  • 小学校
    • 町立5校(えりも、えりも岬、庶野、東洋、笛舞)
  • 大学の施設

交通

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鉄道・バス

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町内に鉄道は通っていない。最寄駅は日高本線様似駅であったが、2021年4月1日に日高本線鵡川駅以南が廃止された。

バス路線はジェイ・アール北海道バス日勝線広尾駅方面と様似駅乗り継ぎ静内駅方面へ運行しており、静内駅で道南バスの鵡川駅・苫小牧駅方面に接続している。札幌方面からは高速バス高速えりも号」が、苫小牧方面からは特急バス特急とまも号」が運行されている。

タクシー

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道路

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黄金道路

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→詳細は「国道336号」を参照

えりも町庶野から十勝総合振興局広尾町に至るまでの国道。日高山脈太平洋に挟まれた断崖絶壁に沿って走る道路で、黄金を敷き詰めるかのごとく建設費用がかかったことから「黄金道路」と呼ばれる。黄金道路上にあるえりも黄金トンネルは延長4,941 mあり、北海道内の道路トンネルで最も長い。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

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国指定文化財

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  • 名勝ピリカノカ(アイヌの聖地的な場所)襟裳岬(オンネエンルム)
  • 史跡 猿留山道(さるるさんどう):平成29年11月答申、指定は平成30年3月頃。「えりもの地域資源の掘りおこしと活用 ~猿留山道を中心に~」で2011年手づくり郷土賞受賞[5]

えりも町指定文化財

[編集]
  • 蝦夷一覧 - えりも町水産の館蔵
  • 住吉神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 襟裳神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 不動明王 - 法光寺
  • 一石一字塔
  • 當世武大明神
  • 目黒神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 猿留山道と蝦夷時代建立石碑2体

観光

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襟裳岬「風の館」入口
風の館(2004年11月21日
  • 襟裳岬
  • 豊似湖(ハート型の湖)
  • しゃくなげ公園
  • 望洋台
  • 黄金道路(国道336号)
  • 百人浜オートキャンプ場
  • 悲恋沼

祭り

[編集]
  • えりもうに祭り 4月下旬
  • えりも海と山の幸フェスティバル 10月第一日曜日
  • えりもの灯台まつり 8月14日 - 16日

出身有名人

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ゆかりのある人物

[編集]
  • 鈴木陽子 - 元えりも町国民健康保険診療所 所長

えりも町が舞台の作品

[編集]

脚注

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[脚注の使い方]
  1. ^アイヌ語地名リスト
  2. ^中岡ほか. “えりも町の鳥類相について”. えりも研究第4号 えりも町. 2024年12月2日閲覧。
  3. ^平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2024年12月閲覧。 エラー: 閲覧日は年・月・日のすべてを記入してください。(説明
  4. ^観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2024年12月閲覧。 エラー: 閲覧日は年・月・日のすべてを記入してください。(説明
  5. ^えりもの地域資源の掘りおこしと活用 ~猿留山道を中心に~国土交通省

関連項目

[編集]
ウィキメディア・コモンズには、えりも町に関連するカテゴリがあります。

外部リンク

[編集]
沙流郡
新冠郡
浦河郡
様似郡
幌泉郡
日高郡

太字斜体は、振興局所在地。

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