トゥアモトゥ諸島南東部の衛星写真(左からマトゥレイヴァヴァオ環礁 、テナルンガ環礁 、ヴァハンガ環礁 、テナラロ環礁 )(下側が北) ファカラヴァのラグーン内側の景色。 ロトアヴァ村近くの桟橋から。 トゥアモトゥ諸島 (トゥアモトゥしょとう、 the Tuamotu Archipelagoまたはthe Tuamotu Islands)は、南太平洋 にあるフランス領ポリネシア に属する諸島 である。ツアモツ諸島 とも書く[ 1] 。かつてはパウモトゥ諸島 とも呼ばれていた。群島 や環礁群 と表記される場合もある
78以上の環礁 は総面積約857km2 にもなり、世界で最も環礁数が多い地域である。2002年の調査では、ガンビエ諸島 を含むトゥアモトゥ諸島の人口は15,862人であった。
現在、トゥアモトゥ諸島における主な産業は黒真珠 の養殖とコプラ の生産にある。島における農業は、原則、自給自足である。近隣のソシエテ諸島と比較して、観光収入は乏しく、マニヒ環礁、ランギロア環礁、ファカラヴァ環礁等でスキューバダイビング やシュノーケリング が行われている程度である。
かつてこのトゥアモトゥ諸島は複数の名称で呼ばれていた。フランス語表記では「Touamotou」、ポリネシア語では「Pōmotu」、「Pau Motu」(pau: 「服従する」、motu: 「島々」)であった。Pau Motuという名は、タヒチ島 等のソシエテ諸島 からみた服従関係を基にした呼称であり、20世紀半ばからは島民がその名を避けて「遠く離れた(=tua)島々(=motu)」と呼ぶようになった。現在でも島民が用いる言語については、パウモトゥ語、トゥアモトゥ語 の両方の呼び名が用いられている。1850年から1851年にかけてパペーテ の議会で提案された「トゥアモトゥ(Tuamotu;遠くの島々)」という名称が、最終的に1852年にフランスの保護領によって正式に採用された。これらの環礁は1880年にフランスによって併合された。
クイーンズランド大学 の環境学者 であるらケネス・コラーソン らの研究[ 2] によると、トゥアモトゥ諸島で収集された古代の石斧のうち少なくとも一つは、ハワイ諸島 カホオラウェ島 の西側、ケアライカヒキ海峡に面した地域の火成岩を用いているとのことである。これはすなわち、古代にはタヒチやマルケサス諸島からハワイに向けての航海だけでなく、ハワイ諸島から現在の仏領ポリネシアへの航海も行われていたという証拠である。
トゥアモトゥ諸島の地図 東西1300km、南北1000kmの範囲を描いたもの北西から南東方向へ (空港がある場合は括弧内に記載)。諸島の分け方は資料により異なる場合がある。
ガンビエ諸島は通常、トゥアモトゥ諸島とは別の諸島として扱われる。フランス領ポリネシアの行政区画ではトゥアモトゥ・ガンビエ諸島(subdivision administrative des Tuamotu-Gambier)とされている。外ガンビエ諸島はガンビエ環礁(諸島)の周囲 (モラネ島は東、テモエ島は南東)にあり、領海は隣接している。両者を合わせて広義のガンビエ諸島とする場合もある。