NHKのダークサイドミステリーという番組で、昭和の脱獄王と呼ばれた、白鳥由栄という人の事を知りました。
厳重な警備の刑務所から脱獄に4回成功したそう。
真っ平らな3メートルの壁をよじ登ったり、関節を外して小さな穴を抜けたり、頑丈な鉄の手錠を歯で噛み続けて壊したり、たった二時間程度で、床下に穴を掘って脱獄したり。
因みに、噛んで手錠を切るまでに、歯を二本折ったそうですよ。
とても、現実の人間がやったこととは思えない方法で、見事脱獄を果たした男。しかも、関節を自在に外したり戻したりできるって、脱獄のために生まれてきたような^^;
虐待する刑務官には徹底的に反抗するが、やさしくされると素直に従う。
脱獄後に、人間らしく扱ってくれた刑務官のところまで、何百キロも歩いて訪ねて行き、一緒に警察に出頭した、というエピソードもありました。
何より驚いたのは、彼の知恵と身体能力。
錠前の形状を、自分の指を押し当て、その痕を見て、針金で合鍵を作ったり、鉄格子にみそ汁を吹きかけ、その塩分で鉄を徐々に腐食させたり。
いつどこで拾ったか、彼は釘や針金や鉄のかけらなどを持っており、それをうまく利用していました。
当時は、囚人は人間扱いされないような過酷な状況ではありましたが、更正させて社会に戻す、という考えが定着し始め、囚人にも人道的な扱いをしようという動きができ始めた頃のようです。
罪の種類も多いとは思いますし、犯罪者に対しては、複雑な思いもあります。
彼が人を殺めてしまったことには、同情の余地はありませんが、そもそもの発端は、貧しさゆえの窃盗。
彼ほどの知恵を持った人なら、普通に暮らしていれば立派な人生を送ったのではないか、とさえ思いました。
というか、昔の人は普段の暮らしの中で、サバイバルの知恵などを自然に身につけていることが多かったのでは。
今は自分で工夫して暮らすことが減りましたよね。何かとネットでググる。わたしもそう。
彼が最後に脱獄した時には、何年か逃げ延びて、職質された警察官にたばこをもらった事で心を許し、素直に出頭したそうです。
死刑を免れて娑婆に戻った後には、真面目に働いて、二年後くらいに心筋梗塞で、71歳で亡くなったとか。
歴史に残るような一人の脱獄囚のお話、下手なバラエティー番組を観るよりよほど面白かったです。
そもそもバラエティーは観ませんが。
彼の事は小説か何かのモデルになったようですが、悪人にも色々な方がおられます。
今日の言葉
Lou Holtz
今日の一枚

ちょっと前の写真です。
サンマとカツオとハコフグちゃんが、空を泳いでいました^^
空にもロマンがいっぱい。
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感謝をこめて
燈妃
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