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高速であること、便利であること、消費電力も少ないことなど、いろいろな理由から、日常的に使用する記憶装置としてはHDDよりもSSDが使われるようになっています。しかし、データを長期間にわたり保存することを考えた場合、SSDは信頼に足りない点があることが指摘されています。
The unpowered SSDs in your drawer are slowly losing your data
https://www.xda-developers.com/your-unpowered-ssd-is-slowly-losing-your-data/

HDDはディスクに磁気でデータを書き込みますが、SSDはNANDフラッシュのセルの電荷を変化させることでデータを書き込みます。このため、電力供給がない状態が続くと、セルに蓄えられた電荷が失われ、データが損失するおそれがあります。
IT系ニュースサイト・XDA Developersのダンヴィール・シン氏によると、1つのメモリセルに4ビット分のデータを保存できるQuad Level Cell(QLC) NANDの場合、完全に電源が入っていない状態で安全にデータが保持されるのはおよそ1年間。1つのメモリセルに3ビット分のデータを保存するTriple Level Cell(TLC) NANDだと約3年、Multi Level Cell(MLC) NANDやSingle Level Cell(SLC) NANDだと5年から10年持つとのこと。一般に出回るSSDの多くはQLC NANDやTLC NANDを使っているため、電源を入れずにSSDを1年間放置することでデータを失う危険性が向上することになります。
一方で、電源をずっと入れっぱなしにしていれば大丈夫かというとそうでもなく、書き込みサイクルによる寿命も存在します。ほとんどのユーザーは寿命を迎えるまで同じSSDを使うことはないだろうと述べつつ、シン氏は、なによりもバックアップを作っておくことが大事だと提言しています。
なお、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでは、「データの保持期限は、書き込みサイクルに反比例し、温度の上昇により指数関数的に低下します。たとえば1回だけデータを書き込んだあと-40℃で保管されたSSDなら、何十年でもデータを保持できる可能性があります」とのコメントや、「一般利用と商用利用ではデータ保持の要件が異なり、また、その通電想定も一般は1日8時間だが商用だと1日24時間を想定している」との指摘があります。
SSDのファームウェアエンジニアだというfairfeather氏は、ユーザーができる対策として「1カ月に1回、fsck(ファイルシステムチェック)を実行すること」を候補として挙げつつ、やはりSSDは長期保存には向かないという見解を示しています。
SSD firmware engineer here. I work on enterprise stuff, so ymmv on consumer grad... | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=46040902

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inハードウェア, Posted by logc_nt
You can read the machine translated English articleSSDs that are not powered on are at risk….
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