



親愛なる読者の皆さまへ。ご存じの通り価格高騰などの悪影響でサーバー運営がとても苦しい状態です。回線や台数を整理し見直せる部分は全て見直しましたが、やはりまだ危険水域です。このままだと1ページを10分割ぐらいして無理矢理PVを増やさざるを得なくなってしまいます。そこで、GIGAZINEの物理的なサーバーたちを、たった1円でも良いので親愛なる読者の皆さまに支援してもらえればとっても助かります!今すぐ寄付は上のボタンから!
・これまでGIGAZINEを支援してくれたメンバーのリスト

セックスは恋愛関係や家族生活において重要な部分を占めており、個人の幸福や健康、社会経済的なメリットをもたらします。オーストラリアのクイーンズランド大学で心理学部准教授を務めるブレンダン・ツィーツュ氏らの研究チームが、イギリスとオーストラリアに住む男女を対象に「セックス経験がない人の共通点」を調べた結果、さまざまな傾向が明らかになったと報告されています。
Life without sex: Large-scale study links sexlessness to physical, cognitive, and personality traits, socioecological factors, and DNA | PNAS
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2418257122

1% of people don’t have sex. New research shows it may be partly genetic
https://theconversation.com/1-of-people-dont-have-sex-new-research-shows-it-may-be-partly-genetic-265391
世の中にはたくさんの相手と性行為を経験したという人もいれば、まったく性行為の経験がないという人も存在し、近年はセックスの経験人数の格差が広がっているとの研究結果も報告されています。セックスができるような親密で協力的なパートナーが得られない場合、精神状態の悪化や孤独、社会的スティグマ、経済的な不利益などに陥るリスクがあるほか、オンライン上で過激化しがちな「インセル(異性との交際や性的関係が長期間なく、結婚を諦めた結果としての独身)」に取り込まれる可能性もあるとのこと。
こうした問題について考える上では、「セックス経験がない人」についての理解を深めることが重要です。そこでツィーツュ氏らの研究チームは、39~73歳のイギリス在住者約40万人と、18~89歳のオーストラリア在住者約1万3500人を対象に調査を実施。セックス経験がない人の割合や、それらの人に見られる共通点や傾向について調べました。
調査の結果、全体の約1%に相当する3929人が、オーラルセックスやアナルセックスを含むセックスの経験がないと回答しました。3929人の内訳は女性2068人、男性1861人で、男女ともにセックス経験がない人が存在しました。

研究チームがセックスレスと遺伝子および社会環境、さまざまな身体的・認知的・性格的・メンタルヘルス的特性との関連性を調査したところ、セックス経験がない人によく見られるさまざまな傾向が明らかとなりました。
セックスをしたことがないイギリスの男性は、比較的女性が少ない地域に住んでいる傾向があることがわかりました。また、男女ともに所得格差が大きい地域では、セックスレスがより一般的だったとのこと。これらの調査結果は、アメリカにおけるインセルの投稿が「比較的女性が少なく所得格差が大きい地域から発信される可能性が高い」ことを示した過去の研究結果とも合致します。
セックス経験がない人は不安や孤独を感じやすく、幸福感も低く、友人や家族による訪問も少ない傾向がみられました。誰かに秘密を打ち明けたり、人生に意味があると感じたりする可能性も低かったとのことで、この結果はセックスと幸福が密接に関係していることを裏付けています。
また、セックス経験がない人は薬物やアルコールの使用量が少なく、教育水準が高く、若い頃からメガネをかけ始めている傾向がありました。セックス経験がない人は教育水準だけでなく知能測定結果も高く、意外にも「収入が高いこと」「社会経済的地位が高いこと」なども、セックス経験がないことと関連していました。さらに男性では、握力や腕の筋肉量が少ないとセックスの経験も少ない傾向がみられましたが、女性ではそのような相関関係がみられませんでした。
ツィーツュ氏は、「セックスレスの人々に見られる全体的なパターン(知的で学業成績は優れているが、体力に乏しく、社会的に孤立している)は、特に思春期において恋愛の成功率が低いという既存の固定観念と一致しています」「幼い頃からメガネをかけたり、そのほか典型的な『ナードっぽい』特徴を身につけると、思春期の恋愛経験に支障をきたす可能性があります。これは、大人になってからの恋愛への自信にも影響を与える可能性があります」と指摘しました。

また、被験者全員の遺伝子データを入手して分析した結果、個人がセックスを行ったかどうかのうち15%が遺伝子によって説明できることも判明。しかし、セックスするかどうかに大きな影響を及ぼす単一の遺伝子はなく、小さな影響を及ぼす多数の遺伝子が存在していたとのこと。
他にセックスレスと正の相関関係があった遺伝的要因としては、内向的であることや自閉症スペクトラム障害、拒食症などが挙げられています。一方、薬物やアルコール依存症、うつ病、不安症、ADHDとは遺伝的に負の相関がみられました。
なお、今回の研究結果は非常に複雑かつ不確実性が多いものである上に、「被験者がセックスを望んでいるのかどうか」については調査していません。つまり、調査で「セックス経験がない人」に割り当てられた被験者のうち何人かは、性的行為への関心がない無性愛(アセクシュアル)である可能性があるとのこと。しかし、地域における男女比との関連や男性の筋力との関連などはアセクシュアルだけで説明がつかないため、研究結果には「自発的なセックスレス」と「非自発的なセックスレス」が混在していると考えられます。
ツィーツュ氏は、「今回の研究はセックスレスの理解を大きく前進させるものです。しかし、セックスレスが遺伝子、地域環境、セクシュアリティ、文化の相互作用とどのように関連しているかをより深く理解するには、欲望とセクシュアリティをより繊細に評価することが重要となります」と述べました。
・関連記事
セックスは一般的にどのくらい続くのか? - GIGAZINE
より良いセックスをする5つの方法とは? - GIGAZINE
セックスの最中に人の体はどう変化するのかをわかりやすく説明したムービー - GIGAZINE
就寝前のセックスや自慰行為は客観的な睡眠の質を向上させることが判明 - GIGAZINE
フェミニストの女性は非フェミニストの女性よりも質の高いセックスをすることが判明 - GIGAZINE
セックスはいい運動になるのか? - GIGAZINE
セックスについて知られざる14の真実 - GIGAZINE
セックスの頻度を決めるのは「女性のセックス観だけ」だと判明 - GIGAZINE
セックスの経験人数で大きな格差が生まれる「セックス格差」が広まっている - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in無料メンバー, サイエンス, Posted by log1h_ik
You can read the machine translated English articleA study into the common characteristics ….
直近24時間(1時間ごとに更新。5分ごとはこちら)