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サイエンス

充電不要で一生使える「ベータボルタ電池」が登場


スマートフォンやモバイルバッテリー、EVなど身の回りの多くの製品に使われているリチウムイオン電池は、数時間から数日しかもたず、しかも充電するごとに性能が劣化していきます。韓国の研究者が、小型かつ安全な原子力エネルギーにより充電することなく数十年、理論上は数千年使うことが可能な電池を発表しました。

Next generation battery: Highly efficient and stable C14 dye-sensitized betavoltaic cell - American Chemical Society
https://acs.digitellinc.com/p/s/next-generation-battery-highly-efficient-and-stable-c14-dye-sensitized-betavoltaic-cell-620372

A safe nuclear battery that could last a life | EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/news-releases/1076979

ドローンやリモートセンシングデバイスなどの普及に伴い、長持ちする電池の需要も高まっていますが、大邱慶北科学技術院のイン・スイル教授によると、より優れたリチウムイオン電池がその解決策になる余地はあまり残されていないとのこと。イン氏は「リチウムイオン電池の性能はほぼ飽和状態です」と語ります。


採掘に膨大なエネルギーが必要で、環境への負荷も大きいリチウムとは異なり、イン氏が2025年3月23日から27日まで開催されているアメリカ化学会(ACS)の春季大会「ACS Spring 2025」で発表する予定の次世代の原子力電池は、原子力発電の副産物である放射性炭素を使うので、安価で入手しやすく、リサイクルも容易です。

イン氏らの研究チームが、炭素の放射性同位体である炭素14で作ったプロトタイプの「ベータボルタ電池」が以下。

by Su-Il In

原子力電池というと不穏なイメージを抱く人もいますが、炭素14からは薄いアルミニウム板で遮へいできるベータ線しか放出されないため、ベータ線を電力に変えるベータボルタ電池は安全な原子力電池として期待されているとのこと。また、炭素14の半減期は約6000年もあるため、放射性炭素を使った電池は理論上は数千年使える可能性があります。

新しいベータボルタ電池を設計するため、研究チームは一般的な太陽電池に使われている二酸化チタンの電極を使用。ルテニウムという色素で増感、つまり反応性を増強させるため、クエン酸処理で二酸化チタンと色素の結合を強化しました。

ここまでは、従来の色素増感ベータボルタ電池(DSBC)と同様ですが、イン氏らはカソード側の電極にしか使われてこなかった放射性炭素を両極に配置する「デュアルサイト」アプローチを採用し、より効率的にベータ線エネルギーを電力に変える「デュアルサイト型色素増感ベータボルタ電池(d-DSBC)」を開発しました。

研究チームがプロトタイプのd-DSBCのデモンストレーションを行ったところ、両極の放射性炭素からベータ線として放出された電子がアノードの色素を刺激して電子雪崩を発生させ、それが二酸化チタン層で電気エネルギーに変換されることが確認できたとのこと。また、片方の電極にしか放射性炭素がなかった従来の設計とは異なり、両極に放射性炭素を使用した新設計のd-DSBCはエネルギー変換効率が0.48%から2.86%にアップしました。


ベータボルタ電池は出力が低いため、充電なしで走り続けるEVのバッテリーにすることはできませんが、人工衛星の動力源や、外科手術で交換しなくても一生使えるペースメーカーといった用途が考えられます。

気候問題への懸念が高まるにつれ、原子力エネルギーに対する認識は変化していますが、原子力エネルギーは依然として遠隔地にある大規模な発電所で生み出されるものだと考えられています。イン氏は、「今回開発されたベータボルタ電池により、安全な原子力エネルギーを指ほどの大きさのデバイスに組み込むことができるようになります」と話しました。

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