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エレコムがナトリウムイオン電池搭載のモバイルバッテリーを世界で初めて製品化 3月中旬発売へ

エレコムは3月13日、地球上で入手しやすいことから環境負荷が低く、安全性が高いナトリウムイオン電池を使用したモバイルバッテリー「ナトリウムイオンモバイルバッテリー」を3月中旬に発売することを発表しました。店頭実勢価格は9980円(税込)で、エレコムダイレクトショップでは3月13日正午から8980円(税込)で数量限定の予約販売を実施します。クーポンコードはNA01MOBA。

9000mAh容量で45W出力のモバイルバッテリー

定格3.0Vで3000mAh容量のナトリウムイオン電池3本を搭載し、バッテリー容量は9000mAh。重量は約350g。

最大45W出力、30W入力に対応するUSB Type-Cポートと最大18W出力のUSB-Aポートを搭載します。PPS対応スマートフォンを急速充電可能。2ポート合計の最大出力は20W。

飛行機の機内へ持ち込みが可能。イヤホンなどの充電に向く低電流モードを搭載し、USB-Aポートは接続機器を見分けて最適な出力で充電する「おまかせ充電」、USB-Cポートからバッテリー本体を充電しながらUSB-Aポートから機器を充電する「まとめて充電」に対応します。

特徴4点と現状の課題

ナトリウムイオンバッテリーの特徴は「高い安全性」「環境負荷低減」「幅広い使用環境温度」「長寿命」の4点。

一般的なリチウムイオン電池は損傷により発火する可能性があるのに対して、ナトリウムイオン電池は電池内の発熱があっても熱暴走が発生しにくく、発火しにくい安全性の高さが特徴。ナトリウムイオン電池は今のところ日本の電気用品安全法(PSE)の対象外ですが、PSEの技術基準に適合しているとのこと。Thermal Protection機能を搭載し、製品の温度上昇を24時間監視・制御する他、過充電・過放電・過電流防止機能、短絡保護機能、温度検知機能の5つの保護機能により安全性を高めています。

コバルトやリチウムといったレアメタルは、採掘の際の安全性に関する問題や環境汚染が社会問題になっているのに対して、地球上で入手しやすいナトリウムを使用することで環境負荷を低減できるのが特徴。ブラックとライトグレーの2色をラインアップする製品外装には再生プラスチックを採用し、パッケージのコンパクト化や紙パッケージの採用により環境負荷を低減しています。

-35℃~50℃の幅広い温度環境で使用でき、雪山から砂漠まで過酷な環境での充電を実現します。

一般にリチウムイオン電池を使ったモバイルバッテリーが500回のサイクル寿命であるのに対して、ナトリウムイオン電池は約5000回と、約10倍の長寿命であることも特徴。2025年3月時点ではJBRC(Japan Portable Rechargeable Battery Recycling Center)の対象外であることから量販店などの電池回収BOXでは回収できませんが、回収の際には地方自治体に問い合わせるか、エレコムのサポートセンターへの問い合わせ、エレコムデザインショップへの持ち込みで回収に対応するとしています。

現状の課題は、重量が重く、サイズが大きいため携帯性が悪いこと。リチウムイオン電池と比べて3倍ほどの重量になっていますが、同社は今後これを2倍程度まで抑えることが可能とみています。また、価格も現状では9980円と高価ですが、今後普及が進むことで低価格化できる見込みです。

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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

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