東京都目黒区にある「目黒(めぐろ)」は区名でもあり、
地域名として使用されることが多いが、町名としても存在する。
JR山手線の駅があり、目黒川が北西から南東に向かって流れており、
川をはさんで深い谷がある。
目黒川の両岸には桜並木があり、花見の時期には多くの見物客で賑わう。
また、目黒一丁目の高台は高級住宅街で、マンションが建ち並ぶ。
目黒不動尊に由来する
五色不動(ごしきふどう)の一つ「目黒不動尊(めぐろ ふどうそん)」(天台宗瀧泉寺)の
名前に由来するという説や、
馬と畦道(あぜみち)(水田と水田の境の細い道)を意味する「馬畦(めくろ)」に
由来する説などがある。
「目黒」の名が付く町名は「目黒」の他に、
「上目黒」「中目黒」「下目黒」「目黒本町」がある。
目黒不動尊があるのは下目黒になる。
また、目黒駅前の商店街で毎年9月に行われる「目黒のさんま祭り」は、
東京の初秋の風物詩となっている。
五色不動は、古代中国に起源のある五行思想の五色(白・黒・赤・青・黄)の
色にまつわる伝説を持つ不動尊のことであり、
東京には目黒不動の他に目白不動、目赤不動、目青不動、目黄不動がある。
目黒には古くから目黒不動があり、
江戸時代には門前町として発展し、
参詣者の休息のための茶屋が多くあり、庶民の行楽地として大いに賑わった。
当時は目黒の名産品として、たけのこ飯や目黒飴があった。
また、目黒は徳川将軍家が鷹狩りをする鷹場が置かれた場所でもある。
将軍が鷹狩りで目黒を訪れた際、
低級な下魚として扱われていたさんまを食したところ、非常に美味で大好物となった。
後に将軍がさんまを所望した際に、
家臣は日本橋魚河岸(にほんばしうおがし)から新鮮なさんまを取り寄せたが、
体に悪いと脂をすっかり抜いて将軍に出した。
その不味いさんまを食した将軍は「さんまは目黒に限る」と言い放った。
「目黒のさんま祭り」はこのような逸話に由来する。
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