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最近の嘱目句あれこれ17  2024年 (高澤良一)

最近の嘱目句あれこれ17  2024年 (高澤良一)

◼️春
川蜷の貪欲ぶりに肝潰す
川蜷の生態まざと放映中
大田螺引きづるものは泥けむり
泥田螺たんぼの底をでたらめに
霞草引き立て役に廻りけり
洒落のめすストックなりき名はキスミー
その出だし閑かに4コマ漫画かな
浮き雲が流れそろそろ春休み
富士山図淡き菜の花侍らせて
眼前に広がる菜の花百万本
いい香り菜の花畑の風下は
下校児の道草明日から春休み
昔ドックの底で遊んでゐた小蝶
風雪に少し汚れて蕗の薹
あ痛たと酢橘の苗木扱ひかね
新海苔をあぶる昭和の子でありし
呼び鈴の鳴りっ放しにつつじの花
君子蘭三つも置いて廊下の奥
君子蘭縦に連ねて廊下の奥
神社裏土砂降りの後蜷の這ふ
固まって何ぼの花ぞチューリップ
あますなく見ゆる川底蜷歩く
枕草子の出だし春はあけぼの云々と
庭巡ればぼってり椿もう咲くや
だうしやうもなく小さき野蒜を引き抜きぬ
見てをれば鮒も啄む水底の藻
亀に乗り竜宮城に着く暮春
喧嘩した後の淡雪際限無く
薄氷割る悪戯っ子が四、五人程
薄氷を持ち来てガシャンと割れる奴
まんまるき鉢の薄氷持ち上げ来
蜂の巣は庭の何處かに偵察す
新聞の囲み記事読む万愚節
風船のあっと云ふ間に島の上
大空に鷹海原には流氷
愛嬌を振り撒く犬のふぐりかな
とげとげの雲丹採り素手とは無鉄砲
蜂の巣を叩き落とせる向こう見ず
焼海苔に醤油を吸ひ取り紙のやう
エープリルフール来たぞ来たぞと眼が卵卵
バイク横たへ遅日のスケボー広場かな
鰊追ひ蝦夷地開発進展す
診察待つ親子の会話うららけし
種痘痕少し離れて虎狼難(コロナ)痕
ほうれん草が大好きポパイのセイラーマン
風船を空に献上八景島


◼️夏
先づ九十目指せとおっしゃる蚊の姥が
生き急がぬことに徹すが老後也
真っ直ぐに目のゆく茄子の尻辺かな
空想は涼しきものよダリの髭
ピュアココアパウダー使用の清涼飲料
蚊帳に入る仕草の祖父祖母眼に見ゆよ
プール脇ドリップコーヒーブラックで
蟻渡る巨き立木の切断面
船上で捌いて天然ものアワビ
海女の痩せ人目につくまで夏の果
海底を飛んで帆立の遁走す
定食を食うなら沼津の鰺フライ
常節上げ雲丹上げ壱岐の素潜り漁
橋涼し豊臣の世の擬宝珠とぞ
ありがとうモーリタニアの蛸漁師
桟橋の杭を離れて海鵜発つ
サーファーのあれれと思ふ間に沈没
房州団扇目当てに立ち寄る道の駅
保冷剤持ち出し凌ぐ今年の暑
山里で心踊らせ源五郎
甘酒の熱さともかく吹き覚ます
黒船に驚破やの浦賀南風の頃
黒船に驚く芒種の江戸庶民
新緑の此処にもテント張る御仁
ドローン飛ばす落差九十メートルの滝
冷蔵庫上段に置くヨーグルト
雷(いかづち)のあばれ放題東京都
鈍感に近き灰色滝の空
轍のあと万事休すの蚯蚓の死
犬掻きに近き泳ぎをする子なり
こんな日のアイスキャンデーガリガリ君
怒濤のごと氷削るや海の家
鰻松(うなまつ)と墨痕しるく書かれをり
袖渡る蟻吹き飛ばす南風の中
見るべきは茗荷のてかり道の駅
鯖缶の味噌煮の文字が横っ腹
曇天行く四万六千日の雲
パニクッて逃げるごきぶり討ち果たす
本読み派・スマホ派・無為派 梅雨車中
鯉は沈み亀は鼻出し泳ぎをり
泰山木相応の花咲かせをり
あをあをと虹の滲めるダムの空
柿田川梅花藻髪の優しさ持ち
草蛍どこをねぐらの渡りどり
浴衣が粋土俵近くにいつもの客
庭園は遠州作の蓮池寺
熱中の砂取りゲーム熱砂の浜
上げ潮の香の迷ひ込む谷の百合
萍にも喫水線の有りにけり
わいわいと子等下車バス停「プール前」
校庭の青桐百葉箱の横
サイダーに旨塩ゑんどう骨休め
朝草刈りマウンテンバイクを手がける村
夏のアドベンチャーレースに挑む夏旺ん
召す人それぞれの藍があっても佳かるべし
藍染めの風呂敷使へば使ふ程
藍染めもてスタイリッシュな皮製品(手帳・カードケース・財布)
天然の落ちつき藍染め皮製品
藍染めを受け継ぎ来たる色と柄
藍染めを受け継ぐ職人江戸の粋
朝まだきしゃがんで向き合ふ藍の畑
生地は苧麻新進気鋭の藍染師
広重のかんぴょう作り図宿水口
藍染め木綿の浴衣羽織るは江戸よりぞ
藍染め家具素材はヒノキでうすむらさき
塗装とは別の質感藍染め家具
体験コーナー雪花しぼりの藍染めや
コルドバの白壁すがすがしき夏空
東京のヒノキを使ひ藍染家具
夏の海鏡のやうにのっぺりと
綱破られ地団駄踏むのは女郎蜘蛛
コルドバのパティオだらけの壁回廊
コルドバの花の回廊コンテスト
コルドバの壁に懸け花水遣れり
手土産にパティオのミニチュア庭園図
玉堂の虹図出展パリ万博(川合玉堂)
源氏蛍の点滅間隔ばらばらや
源氏蛍の点滅間隔小刻みに
蛍の点滅東西二様のタイプあり
夏の蠅未だ生きのびて身のまはり
源氏蛍の点滅時間測る孫
蛍の点滅二秒、三秒、四秒と


◼️秋
春に渡り秋に渡ってくる小鳥
穴まどふ気配ちつともなかりけり
秋の蛇去ぬ文様が眼に遺り
蛇穴に入るや尻尾のすすと消ゆ
まゆみの実みずうみ澄みに澄みにけり
猪のぶうぶう云うて捕らえられ
猪つけし傷跡指でなぞりつゝ
本来ならジャカルタ芋が正式名(じゃがいも考)
正しく云へばジャカルタ芋が正式名
それだけは遠慮しておくゴーヤチャンプル
弁慶草火傷によしと祖母のこゑ
敗荷の三溪園を縦断す
上へ上へ紫苑は背伸びするかたち
地芝居の三味をべんべん掻き鳴らし
十三夜海の方からお月さん
図体で辺りを気圧す鵯(ひよどり)来(く)
うしろ姿何処か人間臭き鵯(ひよ
藤袴除いて集むる秋七草
朝顔が入る七草当てずっぽう
芙蓉の実絹の軽さを持ち始め
衣被平らげし口のっぺりと
白桃はうぶ毛の如きを纏ふなり
洋梨の無骨な面(つら)を素描せり
梨剥けばさりさり云うて淋しいよ
舌の上の石(せき)細胞を感知せり(梨)
洋梨がいかつい額に納まる画
ラ・フランスの前でそもそも何故この色
渋柿に叡電遠(をち)よりガタゴトと
小雨降る中生酔ひの酔芙蓉
こさめふるなかなまよひのすいふよう
鶏卵より作る顔料白南天
東(ひんがし)に海ある家の白芙蓉
芙蓉咲く静寂(しじま)をバイクの郵便夫
白芙蓉洗濯物を脇抱え
底紅を一寸覗いて庭巡り
リビングの庭先宗旦木槿の旬
白桃の打撲いたいけなる容姿
たゆたいて女房言葉の似あふ萩
もの申す萩なら「ずいとご覧あれ」
水引の花お目もじと云ふ風情
くすぐるやうな朝日差すなり猫じゃらし
抹殺てふ極刑に合ふ曼珠沙華
秋桜の野っ原分くる風幾筋
秋っぽい日に買う梨のスムージー
誰の目にもよれよれ雨の金木犀
お隣りは我が家の家主金木犀
金木犀終(しまひ)に錆色帯びにけり
銀木犀サインポールがくるくると
色鳥の彩(いろ)を残して行きにけり
鳥渡る知多半島のどんづまり
鳥渡る天の一角絞りけり(広角撮影)
渡り鳥見ながら一言ほうと云ふ
なるようになれとみはなす種茄子
秋扇に大人(うし)の筆跡著けかり(小山梧雨)
断捨離の進まぬ日々や火恋し
術後の日々秋の風鈴鳴りひそめ
風倒のある田無き田や豊の秋
秋耕や鏃・鉄器を掘り当てむ
松手入昼餉をとると其処離れ
バーガー店のトイレ広々豊の秋
スパチキにコークカラクチジンジャーや
この蕎麦屋往時のまんま秋簾
高山村竜胆作り夫婦して(群馬県)
町中を抜ける上潮いわし雲
冷え込む昼時折ぱらぱらサッと雨
彼岸中日花屋は花の香に包まれ
日展へ雨傘老の杖代はり
秋雨の湾にゆらゆら鯊釣舟
外れなし兼六園のもみじ季(どき)
蛍光灯滅多矢鱈に点す処暑
足許の野菊に魅入る戻り道
油絵の骨法調べに夢二の忌
緑内障の検査さながら星月夜
驚きの風格梨のスムージー
敬老の日鈍い夕陽に包まれて
一時代前のギャグ好き敬老日
敬老の日思考回路も古くなり
ブルーヘブンは真澄みの空の彩(いろ)にして(西洋アサガオ)
日没まで言葉遊びをする浮塵子
大谷の俊足百万弗の秋(米国野球ワールドシリーズ)
忙しなき浮塵子の中を突っ切りぬ
ぶだう酒作り起きて働く果報者
玄関灯冷え込む一夜点し置く
昼餉とる小カツ丼に冷(ひや)抹茶
相撲にも一年納めの九州場所(仕事納)
いてふ黄葉明り水舎を包みけり
それらしき浮塵子も渡る青信号
遅々と差す夕日は斜め湯屋の窓
新涼の細雪文様文庫本
厚切りの羊羹茶請けに松手入れ
雲を出てときめく時をお月さん
竹の春相撲にもある帰咲
古川の蓬莱と云ふ新走り(飛騨)
汚しては又磨きけり白露の出刃
汚したり磨きかけたり白露の出刃
けふは又昨日のやうに巡る月
冷えに冷ゆどぶろく煽り相撲みる
一寸見ぬ間くちなしの実の佳き色に
ニュートリノ銀河を馳せて一文字
精一杯ブルーヘブンは未だ咲くよ(西洋朝顔)
お化け南瓜ばえるなんぞと囃し立て
望遠鏡に街を見て虫・人・白帆を拡大す
おらが春の一茶忌にして竹の春
鰯焼く煙放り出す換気扇
紐引いて家中鰯の匂ひの家
上下して浮子流れゆく鯊の海
顔出すも残念ながら欠ける月
光明寺大震災にもびくともせず
「三尊五祖来迎の庭」小鳥来て
増水見に命知らずのさんぴんめが(台風下)
日を跳ねていかつき柿や日蓮忌
万灯(まんどう)に付きゆく善男善女かな
塔頭に隣る塔頭日蓮忌
ぞろぞろと歩き、とどまり会式の衆
日当れる黄菊に黄蝶ひらひらと
萩の枝に抱きつき止まる鳥は何
改札出れば月が出てゐていい感じ
叡電はもみぢ見電車闇をゆく
小雨にもブルーヘブンは凋まぬ花
寿ぐに鮞(はららご)まぶすご飯なり
分厚き葉ぼてぼて生やす血止草
がさつなる鵙が来てゐる伝心寺
柿食ひながら山の辺の道一と巡り
瀬戸神社秋がゆつくり訪れて
海へ出る水路真っ直ぐ紅葉冷え
柿の名に蜂屋・身不知・筆・御所・百目
一湾に潮満ち始む秋日和
トムソーヤの冒険読める星降る夜
落鮎や川蛇行して砂洲に消ゆ
いちぢくに金蠅甘露の日和あり
延焼す八幡様のまんじゅしゃげ
火恋し年金支給日のコンビニ
山妻の念仏澄める朝寒し
お早うと口を揃へて小鳥たち
生身魂ほっくり頂く麦落雁
食の秋深雪のビーフストロガノフ(飯田深雪さん)
野球の秋わが城わが居間わが球場
スパチキの赤包装紙火恋し
柿盗んでお目玉食らふ子供達
機銃掃射その手は桑名の藷畑
うそ寒の風入れ寺僧侍らせて
通院のバス停「寺前」秋日濃し
黄ばみ初むいてふの樹頭バスは来ず
秋雨の閑谷(しづたに)学校瓦葺
新作のずんだ春巻など披露
Jazz聞きつゝずんだの皮むき大変よ
だだちゃ豆の選別作業ややこしや
ずんだ餅団子は清し口当り
ずんだ茶寮甘さは控えめずんだ餅
色あひもよろしづんだ葛バーアイス
新涼の待合空気除菌中
応診を待つ間のテレビ台風禍
遠出せむもしも明日が秋晴れなら
星月夜足音のみがついて来る
八幡宮青葉交へて降る銀杏


◼️相撲
突っ張り合ひ顔はたかれて上気して
土俵の中行司は右往左往して
毎日の相撲が溌剌平戸海
琴櫻の大勝祝はむメガジョッキ
大関戦決戦制すは琴櫻
前に出る相撲簡単さて其だが
大の里彼も人の子負けもする
願ふこと変に意識をせぬすまふ
低きには低きで対応押し相撲
戦法は相手の力が出ぬやうに
稽古皆大きい星を上げる為
縦に横に大きな力士大の里
判ってゐる自分の相撲を取るのが先決
競技の輪解けて軍配取り直し
もう一番命拾ひをせし角力
場所毎に力をつけるや平戸海
決勝戦デルゲルバトとブフチョローン(学生相撲)
ずるいたらずるい押し出し見せにけり(若隆景渥)
九日目先手先手の若隆景
「はっけよい」の駄目出しをする審判長
九日目何故勝ち切れぬ妙義龍
琴櫻横綱ぶりの押し相撲
本日の結びの一番琴櫻(隆の勝戦)
大の里諸手突きからいい形(かたち)
技能賞六度貰ふ凄い奴
押し出して翔猿が勝ちあと一番
豊昇竜眼開き眼を閉ぢ土俵下
宝富士ばちばち張って四十歳
脳振盪喰らって風呂場に消えてった(さる力士)
四十で未だとるすまふよく動く(玉鷲一朗)
熱海富士立派な躰活かしとれ(解説者曰く)
若隆景殊勲の一勝又挙げて
大の里けふの観衆引きつけて
鬼になって大相撲とれ大の里(激励)
湘南乃海のふところ奥深し
どっしりした相撲であった琴櫻
熱海富士に勇み足があったそれが敗因
がむしゃらに出てくる力士熱海富士
怪我のこと問へば本人だいじょうぶと
王鵬に宇良の攪乱功を奏す
おうほうにうらのかくらんこうをそうす
幕の内後半締まった戦い乞う
ちょんちょんと目鼻可愛いや隆の勝(隆の勝伸明)
翠富士小さき躰を大きく使ひ(翠富士一成)
行司よく見てゐて高安明生戦
すまふとり一日一番厳しい人生
大柄な同士の対戦さて如何に
四つ相撲攻めなきゃ相手もあはてない
この一番抱きついて宇良押し切りぬ
體ひねる宇良の投げ方一寸無理
よく身体動いて阿炎の好成績
土俵西狼雅 東は竜電
千秋楽けふも見てるぞおまえの相撲
誰よりも速いすまふを若隆景
躰ごと突進あたかも重戦車(押し相撲)
ポンポンとまわしを叩き一戦(ひといくさ)
顔叩き腕(かいな)叩きてさあ一戦
刺股(さすまた)のやうな喉輪をけふも阿炎(阿炎政虎)
猫だましその手は桑名の焼きはまぐり
前に出る相撲で圧倒大の里
この若いのなかなかその名は王鵬幸之介(琴櫻戦)
隆の勝スマイルが出てこの一戦
絵に画いたやうな喉輪を隆の勝(隆の勝伸明)
褒めるべきは出足の鋭さ大の里
じっくり見てじっくり攻める熱海富士
大の里を取って投げたり阿炎強し
琴櫻ちちふさゆたにたゆたに押し出せり
負け混んで明日は見ていろ我がすまふ
体毛は胡麻色高安どすこいと
蜘蛛のごと手足の長き一山本
押し負けて持ってゆかれたその躰
湘南乃海の呼び出しはろばろと
歯車が合うの合はぬの四つ相撲
期待せり阿炎のしでかすその何か
パニクって酸素が足らず貴景勝
頑張れよ若若若者若元春
しょんぼりと口をへの字の負け力士
大の里以外やあっさり負けもする
九州場所これより三役揃い踏み
阿炎関の長き腕をだうくぐる
この一戦宇良の権謀術策は


◼️冬
トランプの勝利とっても寒い日や
落つる時葉柄ばらばら枯れ芙蓉
凍て眉の十二神将不退転
衝立で仕切ってあるだけ其の貸間
空っ風玻璃戸を打ちて鳴り止まず
白浪物掛かる南座素通りす
今朝報ず初霜にっぽん列島の
掃き出さるごとくに師走の街に出づ
グラジエーター懸かる初冬の映画館
冬晴れの或る日買い物「OK」で(大型スーパー)
鼻風邪で良かったけふは東京迄
ジャンパーをバタバタさせてするめんこ
木の葉髪妻も年貢の納め時
あかがりのもう失くなりぬ水仕事
ふはふは布団誕生コインランドリー
立冬の波切り大型クルーザー
着ぶくれて何を持ち込むランドリー
突撃の天使のラッパ「トチツテタ」(エンジェルトランペット)
髪を解く手のちぢかんで今朝立冬
親鳥が卵抱くやう焼芋抱く
粕汁の粕もてあそぶ舌の上
絶妙な味をかもせり酒の粕
納豆売の声が曲ってゆきにけり
鎌倉も奥まる谷戸の焼芋屋
鯛焼の焼けるそばから売れゆけり
べったら漬歯当りのよき朝餉かな
牡丹鍋野次馬のごと囲み食ふ
鮟鱇鍋食べたこと無し句にもせず
鋤焼の匂ひが真っ先そごう荒井屋
闇汁のホ句と云うホ句嘘っぱち
雑炊を掻っ込んで出づ我家かな
キムチ漬妻は嫌いで独り食ふ
鯛焼の一寸反りかへる尻尾の辺
蕪汁味噌の香ぷんぷん匂はせて
自堕落な吾をもて余す冬籠
浅漬の茎のポリポリする処
鱈ちりや薄らいで来し醤油味
鮟鱇鍋どの部位なるかと自問して
煮込みおでん味はあれこれまぜこぜで
雪の日の外湯を巡る五人組
雪吊のゆたにたゆたにいっぽんめ
煤の日の立ち読みのらくら漫画集
風呂吹の辛子にやられ我絶句
千枚漬箸細やかに使ひけり
塩鯛の塩数多にて困る
塩鯛の塩持て余し気味今朝の飯
雪吊の縄・鋏置く地べた哉
風除の三町許り五所川原
ぬくとげな雪囲して水道管
御用納上司と連れだち霞ヶ関
御用納一駅先の官庁街
御用納は午前中にて後(あと)帰宅
沢庵漬黄色に舌が染まりさう
ポリポリと歯当りのよきべったら漬
寄せ鍋の残りもの寄す手際かな
煮凝のカレイを捌く象牙箸
コンビニのおでん選りをりえーとえーと
塩鮭がめっぽう好きで持病持ち
割干に精一杯日が当りをり
あつあつの肉饅しばらく眺めてから
いつまで待っても来ぬバス待てる懐手
根深汁一口ふふみ味へり
蕪汁美味しすいすいやりにけり
立冬の激辛スープカレーかな
立冬と云う声聞きつゝバス待てる
朝をぼんやりその積み上げがもう師走
朝をぼんやりその積み足しがもう師走
車内見廻しけふ立冬のスマホ率
松葉ガニの初競りそんな頃となり
世間との乖離思うてをる年末
自販機のどすんと落とす凍てボトル
風音を立てゝ朴の木凍(しば)れる朝
のっけから雪戴いて岩木山
今朝富士に初雪ありしとNHK
うっかりミスならぬつつじの返り花
初冠雪見送りとなるお富士さん(白隠流に申せば)
いがらっぽい喉風邪退治に龍角散
救急車素っ飛んでゆく街師走
厚着すればかゆく孫の手重宝す
沼津土産甘鯛の一夜干
ひいふうみい落葉転べる舗道かな
インフルエンザ頼みの師走がすぐ其処に
虎縞のがま口コインだらけの冬
壁面に石膏の雲冬隣
洗濯機まだ用ありて冬至の温泉
コーヒー牛乳こくり飲み干す間も湯冷め
着水するあの鳥何鳥浮寝鳥
鉢いっぱいに氷が張れる今朝のこと
おかめ納豆ねばねば何とかせにゃならん
水戸納豆ねばねば何とかせにゃならん
すみれ色なる夕空の底昏れてゆく
マフラーの感触譬へば父母の愛
大版のカレンダーイヴのプレゼント
年の瀬の大版日めくり買うて来ぬ
御嶽に氷の神殿生れをり
神鈴を三つくわらんと七五三
先代は鉄砲撃の散髪屋
昔を知り神楽復活せんものと
帽子芸世に伝わらず忘年会(早野凡平)
納豆は禁物心臓患ひには
寒夜の会話「今夜はおしっこ何回め」(深夜、夫婦の会話)
映画館でぴちょぴちょやらんと持す蜜柑
湯ざめせぬ孫六温泉贔屓とす
煮凝のカレイに箸を滑らしぬ
淋しいよ枝が泣くなり冬ざくら
息殺し近づき山茶花散らすまじ
花八つ手の近くの空気ひゃっこかり
はや師走ぼってり椿咲きにけり
ボタンの感触何と云ってもカーディガン
忘年会「鉄砲(てっぽ)一撫でして通る」(春日八郎)
おぶさんのかえりの港で年忘れ(藤島垣夫)
氷見の沖氷雨が降って変に明るし
いてふ落葉の駈けっこ国道16号
こら待て落葉其処は国道疾走すな
着膨れを詰め込むバスや後払い
髪に付く落葉これがと取って見す
スシローの終(しまひ)はあつあつ茶碗蒸し
空を切る甲矢のごとくに去ぬる年
Amazonの配達幾度年の暮
ドンパチの映画が好きで暮れ行く年
花屑の未だ新しや花八手
お歳暮は虎屋の羊羹ハイタッチ
魚沼の雪を離さぬ根曲り杉
魚沼のどんどん積もる小米雪
目の前で焼芋売れて仕舞ひけり
ウルフムーン隠れ家めける荒野より
ビーバームーン生憎雲に阻まれて
年の垢掛け湯に流し亀遊館
三渓園こんな陽気で狂い花
此処からは下る島みち寒椿
山茶花のひっそり咲けり二階堂
金ピカの紙紐結ひて寒見舞
猟夫の子等小便の飛ばしっこ
炭足してパチパチ音の止まぬ居間
六花(むつのはな)誰の家紋であったっけ
死亡欄覗き込む癖十二月
七五三野毛を見下ろす岡の宮
雑念の塊海鼠打ち寄せらる
雑念の塊海鼠と云へるもの
はや師走となるも映画の席がらがら
日向ぼこ骨の髄までぬくもれり
いつぽんの立木を正面懐手
障子洗ひ張るには鳥渡金かかる
すれ違ふ雪焼の子の丸眼鏡
あかがりによき膏薬の香りかな
スキーヤー立木の間(あひ)をすいすいと
スクラム組み闘ふラガーも甲虫(こうちゅう)も
一人足りぬラグビー善戦 one for all
背筋伸ばすやうに静止すスケーター
隅っこでちょこまか滑るスケーター
立ってする小便何時も寒風裡
敷松葉せる豪邸に棲んで見たし
肩・腹に貼って暖とるホカロンは
湯たんぽのたぷたぷ云うて運ばるゝ
Made in Japan の懐炉売れに売れ
湯たんぽを包める布の足ざはり
先代の仕立てし炬燵まだ使ふ
先代の仕立てし炬燵丈夫なり
有難きものの一つに掘炬燵
楢丸の匂ひ恋しき頃となり
石炭を上手に使え日本國(環境問題外交)
これはとっても便利なるもの掘炬燵
めいっぱい拡ぐ掌大火鉢
十二月働きづめの発券機
大榾の大破一軒家を揺する
がま口を出てゆく紙幣はや師走
てっぺんの宿木氷雨に見て取れる
英吉利が変なこと云ふ十一月(論調 EU離脱)
無人機の導入決まるや初こがらし(ドローン)
日暦をちぎってみればうるしの日
ズック・ブーツ並べて干せり日短
熱燗に話を逸らすその手つき
一向に進まぬ断捨離年詰まる
机の塵吹いて清掃大つごもり
へべれけになるまで呑むは莫迦と寒星(かんせい)
燈台は無人となりてもがり笛
突堤へ小春日和の影法師
会釈して師走の闇へ消ゆ御仁
鉄瓶のチンチン鳴りて冬座敷
寒晴や一呼吸して歩き出す
流木を研く北風由比ヶ浜
玄冬の自転車背後より迫る
息詰めてスタートダッシュ氷の上
夢の中枯野をゆくのは芭蕉さん
ぼろ市やラジオ聴きつゝ商へり
着膨れてコーヒーブレイク取る面々
ちやんちやんこ袖がほつれてをりにけり
手袋は薄手がよかり其を所望
玉子ご飯茶碗に卵ぶっつけて
昭和の子古着着込んで煤掃す
冬館キッと鳴りたる壁時計
十二月八日晴れにてミッドウェー
残り少なき日めくり破り開戦日
場違いの聖樹かかげて中華街
遠距離バス安価で手頃神の旅
水鳥の潜って貌出す池の央(おう)
枯れ急ぎ生き急ぐもの須弥山に
須弥山麓冬のすみれの花ざかり
鮫と云へばジョーズ古くて佳き映画
寒鯉は川底のもの物色す
花ひひらぎ吾子はお腹に屈み腰
ポインセチアの道化JOKERの鼻の赤
億年を駈けて貫く冬銀河
雑巾を作れるこれも年用意
石蕗の花漁港小さく残りけり
辰年の吾(あ)に竜の髭竜の玉
イヴの夜の蝶ネクタイの雪だるま
年の火は夜が明けて来て尻すぼみ
恒例の掛け湯に流す年の垢
大好きな京極杞陽忌おこたして
好楽のドヤ顔見せて年の瀬笑点(三遊亭好楽)
一休忌修すに小町のされこうべ図
師の又師臼田亜浪の忌日なり
戦争は廊下の奥にの閒石忌(橋 閒石)
年取り過ぎもう開かれぬ忘年会
霞ヶ関御用始めをして退出
イヴ夜の星見て家に引っ込む我
イヴの夜の流れ解散場末のバアー
クリスマスイヴだがさりとてすること無し
度肝抜くペレストロイカの青畝忌(阿波野青畝)
年越や真夜の山道鎌倉へ(少年時代の初詣のこと)
大寒(だいかん)と濁って読んで見て納得
里神楽果てたる面の紐を解く
拳玉の空中戦に固唾を飲む
里神楽むつつりと夜の更けゆけり
人波の背後につけり一の酉
東海の砂鉄を踏みて神の旅
鎌倉を発ちて出雲へ神の旅
指先で琵琶掻き鳴らす神の留守
渦消えつ生れつ小流れ神の留守
若者が固まって来る除夜詣
八方に火の粉の乱舞除夜詣
下駄の音からんころんと除夜詣
天焦がす程のほむらよ札納
終天神縁日の灯の惻々と
神楽大蛇キリキリとぐろ巻けるなり
店(たな)の灯のぽと点く終大師かな
後継ぎの宮司凛々しく大祓
一段と経冴えて更く十夜寺
鎌倉の夜道経巡りお十夜へ
善の綱阿弥陀の指につながりて
奥の間にて十夜法要垂(なんな)んと
十夜粥おばばの前に据えられて
お十夜の屋台ひやかし半分に
十夜僧すと人波を抜けてゆく
十夜寺経誦すこゑ冴えわたる
新海苔干すかがよふ海を前にして
本堂の柱に寄りて十夜婆
小夜更けて蓮田に洩るゝ十夜の灯
枝付きの柿も売られて十夜寺
鎌倉の十夜迷子に気をつけて
取り敢えずお参り十夜の材木座
十夜念仏十日で極楽有り難し
十夜法要信徒は団体バス仕立て
十夜法要昼夜を通し本堂にて
大鐘の割れんばかりに鐘つき棒
お十夜の熱気屋台の灯も煌々
除夜の鐘つける撞木の一文字
お十夜の賑わいまんじゅう蒸す最中
のう天気な或る日の寒肥撒きゐたり
十夜寺寄進の瓦三万枚
十夜寺大震災にもよく耐へて
善男善女集へるお寺天照山(光明寺山号)
奥外陣の向うは蓮田十夜寺
日本國にごまんと存す十夜寺
観蓮会、十夜と続く催し物
山門に上がりて俯瞰十夜の景
蓮乗院、千手院経て光明寺
けふこの日法話三昧十夜僧
けふの予定小坪経由で十夜寺
マスクしてスマホ専ら間もなく上大岡(車内放送)
しぐれに濡れ稲荷の鳥居一万基(伏見稲荷大社)
白鳥の翼広げて発つ構へ
冬かもめ置いてきぼりを食う突堤
上州の生れ冬着に手を通す(父郷、田沼にて)
ゆりかもめ船尾についてゐしが失せ
七五三紙ゴミの日と重なりぬ
貪欲な鵯(ひよ)啄ばめる青木の実
凄惨な修羅場猪此処で死す
お歳暮は相手が負担と思はぬ程度
焼き海苔の丸缶一ヶお歳暮に
封切らぬボーナスそっくり手渡しす
ボーナスで買う物これと云ふもの無し
紅玉の煮たのを頼む今年もや
赤黒き紅玉出廻る頃となり
風邪ひいたか喉がゴロゴロして困る
風邪ひいたか喉がゴロゴロして遺憾
あちこちに寒天干し場小淵沢
最上川近くの宿の古竹瓮
紙漉をたぷたぷやってゐる邦画
映画見ることがいちばん煤ごもり
老妻と四方山話煤ごもり
畳針・畳包丁 畳替へ
日焼けせし畳表や畳替へ
硝子拭きが私の担当煤払
社会鍋いつもの処に人が待ち
たまに見る社会鍋とはなりにけり
鴨の餌を鯉が横取り「たまげたね」
餌を撒けば鈴鴨ぎゃぎゃぎゃと蛙ごゑ
円陣を託ちて遠(をち)の浮寝鳥
着水は横一文字池の鴨
滑り込む鴨の着水しゃーとかな
水上を突然鴨のはしゃぎ飛び
スケーターカタコト氷確かめをり
ジンベイザメの背中雀斑だらけなる
上総木綿粋な色付文様にて
老人は気忙しコロナインフルと
アイタタタコロナの注射は筋肉注射
北風に乗り北前船は松前へ
こころ旅火の見櫓のある処まで
年の瀬の一円玉てふ旅がらす
冬の蠅もう現はれて歩きづめ
どぶろくでも喰らって寝ちゃおう吹雪の夜
うさぎを飼ってうさぎを作る是レ備前
冬の朝ラジオはゆかいなサザエさん
夜は厚着せよとて昼夜気温差大
しろしろと雨冷え帯びて花八手
伊部焼の町中たきぎ積みに積み
はらはらと落ち来る葉っぱ小春空
下調べにかまけて終る十一月
又一艘釣船戻る小春凪
ダチュラの落花不様晒せり今朝の冬
小春風海猫が釣船追ひかけて
近む年の瀬本の片付け順追って
冬ざれの一歩手前の大銀杏
空っ風妻の寝方は蓑虫ふう
寒暖の落差ある日々中間着
狐に天気はぐらかされて雨となり


◼️新年
人の機微描ける漫画老の春
老の春4コマ漫画に埋没す
老の春時間の箍がゆるみ出し
暗証番号ついて廻れる老の春
大あくび年の始めの銭湯に
水道の水の冷たき太郎月
読初めの柳橋新誌に目を開かれ
ちゃきちゃきの江戸っ子三昧読初めに
日めくりの数字赤々お元日
双六で足止め食うは大井川
昔にもいろいろありて初昔
おしっこが溜まって目が覚めお元日
初日の出金ぴか太陽正面に
年の始め老人パスでい行く鎌倉
どんどの火うっすら上総明けて来る
湘南の濱濡らす雨お元日
卜全(ぼくぜん)と云う名の俳優笑初め
初明りうっすら母胎にゐるやうな
息災と見へし人逝くお元日
賀状書く当たり障りの無き事を
あらたまの血行よくする体操です
正月からかぁーかぁーからすにもて遊ばれ
絵双六戦争ものが流行りけり
絵双六プーチン・近平出張るもの(習近平)
スペースの解釈何處まで大旦(月面裏使用問題)
万歩計百歩足らずのお元日
初句会講釈大方誉めそやし
老の春諾(うべな)ひつまらむこと許り
笑ひ初めこの人らしきふるまいに
秒針のキッと刻める初昔
離島より離島へ漁船初商
小正月女(め)の子の助っ人まめまめし
去年の闇今年の闇と大差無し
雨なれば三日四日はぐうたら寝
雑巾に運針と云ふ初しごと
暗闇から貌を出すもの初日の出
初茜水平線は凛と在り
南天の葉を打つ御降小気味よく
初便移住の進む鳥取より
独楽に独楽ぶっつけ遊び佳境に入る
百貨店のウインドウ手に取るやうに絵本
左義長や黒焦げ達磨びしょ濡れに
あらたまのシーパラダイスへモノレール
船場より大阪弁の初電話
初売の暦くるりと反ってゐる
初場所の土俵の廻りのお歴々(審判団)
石段を何とか上り初詣
鷽替へはあっちの方か皆行く方
初売の弥次郎兵衛とは面白し
先づ歌詞が思ひ浮かんで芹薺
ありのままの吾(あ)がゐて成人の日の鏡
年明けとこけこっこうのおんどりが
初喧嘩テメー コノヤロー クソガキめが
角ばってゐるのが好み雑煮箸
初夢より今覚め元の木阿弥に
公達の蹴まり図年初の床の間に


◼️雑
アスリートと云へば期待と思いやり
草野球典型的な負けパターン
お小遣い貯める心根いじらしや
刈株の蛇行してゐる田圃かな
髪の毛が白くなったらおん齢よ(自覚)
煙草屋のおばさん元気で九十歳
剣玉の空中飛行を教室で
雷電無双 谷風九十八連勝
真面目無駄 勤勉無駄の人の一生(映画 ラストスマイルを見て)
ほうじ茶に映画始まる前をぬくもり
老いの日々砂取りゲームに何処か似て
隣席のタイ語判らず牛丼屋
野球の哲学川崎丸ごと漫画化す(川崎のぼる)
血行をよくする熱湯に首立てゝ
老人の脱衣見ている吾も老人
老人の脱衣のろのろ地蔵の湯(草津)
富士山ビュウ海抜0の松の上
キリンに似せ名物沼津のノッポパン
街道土産大津絵大量生産す
快音引く飛行機何處やと首廻す
東海道五十七次土産の大津絵(伏見)
雨傘をどうしてくれやう雨後(のち)晴れ
手塚漫画は作家と読者の秘密の会話
80万の電球立川サンサンロード
着水するあの鳥何鳥南洋鳥
トランプが勝てるかトランプ占いにて
大谷の術後の来年明るからむ
仕方がないヤキが廻った今年の俺
胡麻斑あざらしザックバランが本性で
野球日本の連勝なるか見込み薄
針金を鑽ってお釈迦にする鋏料(理用鋏の誤用)
若ぶるはおじさんの常筋肉痛
極太の輪ゴムを用意鮮魚店
靴サイズの寸法アバウト外国(とつくに)製
地震速報わが横濱は震度3
全くの音痴で歌詞もうろ覚え(カラオケ)
お品書小黒板に活魚店
乳頭に始まる七つの温泉郷(乳頭温泉鶴の湯)
親鳥の孵してゐるは楕円体
ヤットウの高野道場節穴だらけ
へぼ将棋桂馬跳ばしてあはやのところ
へぼ将棋桂馬跳ばして大失敗
バイク音快適マックイーンの大脱走(スティーブ・マックイーン)
とんがってこりゃ舐め難いニッキ飴
立派なるスリッパ揃え電気屋待つ
お富さん「命短く渡る世は」
珍設問 笑点だんぜん面白い
ポケットのレシートくちゃくちゃ大失態
瓶ビールぼうと鳴らして地下酒場
瓶ビールぼうと鳴らしておつもりです

妙高高原
連想ゲームのような句が作りたかった。
因みに、軍艦妙高は重巡洋艦であった。
高原から軍艦が湧き黒姫山

水族館風の仕立てのスシローで
散髪屋いつもの通りカットのみ
かぁーかぁーからす見た目と啼きごゑ大違い
コンドルは風の申し子穢土の掃除屋
侍ジャパンラッキー駄目押しホームラン
侍ジャパンバントをもって競り勝てり
煮え切らぬ試合続けり韓国戦
ほいほいと菜っ葉摘みて回鍋肉(ほいこうろう)
中高と関東学院出て進学
満席の電車行き過ぎ一寸 back
上下して浮子流れゆく太平洋
髭蓄ふ紙幣の北里こんにちわ
隣る人スマホ片付け文庫本
雨降れば終日テレビ漬けとなる
スニーカー履きてへなへな歩きかな
逞しき銀翼頼み空の旅
大やかん沸き過ぎたよと笛を吹く
お笑いの原点演者のお人柄
亀遊館熱き温泉どっさり浴びにけり
戦々恐々放映のウクライナ
温泉に浸かる姿勢中腰・屈み腰
エレベーターガールのていねい言葉かな

三波春夫 雪の渡り鳥
三波さん合羽からげて三度笠

江利チエミ さのさ節
ジャズ風になんだなんだの江利チエミ

大津美子
後悔のすべてがお酒銀座の蝶

神戸一郎
夜は晴れて銀座九丁目は水の上

お日様が飛び込んで来る庭南面
竹製の盛り付け箸が人気とり
カモノハシ・カンガルー・ワラビーはプリンの色
生絹(すずし)してふ唯一無二の光沢織る
日めくりに「赤子は泣き泣き育つ」とあり(七五三)
清算もロボットのやう嫌な感じ(昨今の機械化には)
あほんだら何をバカなこと云うてんねん
「負けるが勝ち」何をバカなと云ひ返す
藁細工の体験コーナーある民宿
物好きな子等の集まる先頭車(モノレール)

上海横浜友好園 三渓園南門
ここら辺は昔海で埋め立てられた
昔海の彼の赤壁(セキヘキ)ではない赤壁(あかかべ)見ゆ

お宮参り日和に一族恵まれて
お孫さんのお宮参りか瀬戸神社
おむすび食す(お)母のにぎりし大きなやつ
青天に術後の酸素吸ふごとく
沖乗りの松右衛門帆を売り出せり
沖乗りの北前船の帆の強靭
ハロウィンのお化け南瓜の浴衣柄
松前へ発てる船団二十隻
高田屋嘉兵衛の発明素晴らし船箪笥
オープン化技術のたまもの蝦夷航路
純ちゃん試食言問団子はたまらんちん(高田純次)
からすはかぁー私はあーあの目覚めにて
ギターの魂うけつぐ若手のギターリスト
江戸おもひ雨宿り図とは面白や(英一蝶の島流しは十二年。73歳没)
一蝶の女だるま図「見せますねぇ」
一蝶の仏画に新風新境地
夜間飛行の点滅間隔ばらばらや
夜間飛行の点滅間隔小刻みに
老いの日課お天道様に当ること
伊部焼(いんべやき)全部手作り「えれえこと」
実物見て作れり細工物鮟鱇
見てくれは素焼に近き伊部焼
白備前で白蛇をこれ又結構な
伊部焼窯の煙の色みつゝ
赤松は灰が少しと老舗窯
登り窯三千備前を焼ける町
役所は願う心にしみるワンシーン(役所広司)
八景島浮かべ無風の東京湾


以上
(妄言陳謝)





by575fudemakase |2024-11-29 10:40 |ブログ |Trackback
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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