https://www.j-cast.com/2018/06/01330265.html
誰もが知っての通り、音楽は主観です。好き嫌いは自分で勝手に決めて良いもの。だから、どの曲が名曲かダメ曲かは個人で決めるのであって、普遍的に決まるものではありません。
一方、音楽がビジネスという側面ももっている以上、売上というのはとても大切です。音源の売上がすごい、ということはそれだけでものすごい価値があります。
つまり、この騒動の原因は、音楽と音楽ビジネスをごちゃまぜにしていることですね。
記事によると、山本寛氏の「これ名曲か?」が発端のようですね。山本氏がこの曲を好きかどうかをつぶやくのは構わないと思います。しかし「名曲」という用語には普遍性が多少なりともあります。そう考えると、あまりふさわしい発言ではないと思います。「私の好みではありません」だったら問題なかったのではないでしょうか。
この応酬のなかで及川氏が言う「売れたら勝ち」というのも、誤解されやすい言葉かもしれません。上記したように、音楽ビジネスという側面では売れる=勝利ですが、音楽自体に勝ち負けはありません。「多くの人に受け入れてもらえた、ということは嬉しいです」といった発言だったら一気に収束したのではないでしょうか。
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このように、この件に関しては双方にちょっとした問題発言があったと思いますが、私の意見を勝手に言わせてもらえれば、及川氏の方に見方します。最初に「名曲か」という発言をもって応酬が始まったこともそうですが、それよりも大切なのは、売れるということの価値を「売れたら大勝利で良かったですね(笑)」と言って馬鹿にしたところにあります。
売れるということは、当たり前ですが大衆に受け入れられたということです。繰り返しになりますが、音楽においてはたくさんの指標があるし、それは限りなく個人的で構わないと思います。しかし、その中の「売れる」という指標は、とてもとても大きな価値だと思います。
時代が進むに連れて音楽の無料化は進むし、音楽以外の娯楽も増えているし、しかもそれらの多くが無料という時代です。そんな現代で音源を有料で売ることができるというのは並大抵の能力ではありません。
マニアックな音楽を聞く人が駄目だとかいうことを言っているのではありません。ただ、売れているという価値は一つの基準として認めるべきだと思うのです。好き嫌いは別で、ですね。
何はともあれ、音楽は喧嘩のネタではありません。切磋琢磨は良いことですが、あくまで平和主義でいきましょう。
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