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2025年3月19日 14:00
米連邦検察は、映画「47RONIN」の監督として知られるカール・リンシュが、Netflixに対して詐欺行為を働き、1100万ドル(約16億4000万円)を不正に流用したとして逮捕・起訴した。米Deadlineが報じた。
リンシュは、Netflixから制作費として資金を受け取ったものの、番組を制作せずに個人的な贅沢や投資に費やしたとされる。問われている罪は、電信詐欺1件(最高20年の刑罰)、マネーロンダリング1件(最高20年)、不正資金による財産取引5件(各10年)。すべて有罪となった場合、終身刑もあり得るという。
事件の経緯は、リンシュがもともとAmazonで制作する予定だったSF作品を、2018年にNetflixが6100万ドルで取得。その後ほとんど進展を見られなかったが、20年にリンシュの要求に応じてNetflixはさらに1100万ドルを追加で支払った。
しかし、1年経っても何の成果も得られず、Netflixはプロジェクトを中止し、5500万ドル以上を損失として計上した。その後、Netflixはリンシュに対する1200万ドルの仲裁裁定を勝ち取ったが、リンシュは支払いを行っていない。
リンシュはNetflixから受け取った資金をリンシュ・カンパニー名義の銀行口座に入金した後、複数の口座に分散させていた。その資金の大部分を暗号通貨への投資に使ったが、市場の暴落により半分近くを失ったという。一方で、Netflixには「作品は素晴らしい出来になっていて、順調に進行中だ」と報告を続けていた。
さらにリンシュの浪費の実態も明らかにされた。リストの一部は以下の通り。
Netflixはこの件に関してコメントを控えている。近年制作コストが厳しく管理されるようになったハリウッドでは異例の詐欺事件として注目を集めている。Deadlineでは、映画やドラマ化される可能性も示唆している。
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