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2024年12月16日 21:00
「インターステラー」(クリストファー・ノーラン監督)の米国での再上映が予想以外の大成功を収めている。165館という限定的な上映規模ながら、初週の興行収入は460万ドル(約6億8000万円)を記録。ニューヨークの本格的なIMAXスクリーンを備えたAMCリンカーンスクエアでは、平日昼間の回まで満席になるという異例の事態が起きている。
公開から10年が経過した作品の再上映がこれほどの成功を収めた背景には、IMAXでの壮大な宇宙空間を体験したいという観客の欲求に加え、クリストファー・ノーラン監督への信頼の高さがある。米バラエティはこの成功を受けて再上映に値する12本の名作を提案している。
その筆頭が2000年の「グラディエーター」だ。リドリー・スコット監督による続編が公開され話題を呼んでいる今こそ、ラッセル・クロウ主演の原点を大スクリーンで味わう価値があるという。
クエンティン・タランティーノ監督が独自の映画言語を確立した「パルプ・フィクション」(1994)や、アルフォンソ・キュアロン監督が宇宙空間の孤独と闘いを描いた「ゼロ・グラビティ」(2013)など、映画史に燦然と輝く傑作の数々が選出された。特に「ファイト・クラブ」(1999)については、デビッド・フィンチャー監督の鮮烈な映像美に加え、分断が深まる現代社会への警鐘としても新たな意味を持つと分析している。
さらに興味深いのは、トム・クルーズが若き日の輝きを放つ「カクテル」(1988)や、ファッション界への風刺が冴える「ズーランダー」(2001)といった、いわゆるカルト的な作品も含まれていることだ。これらの作品には、新しい世代の観客との予期せぬ化学反応が期待できるとしている。
17ドルを払って最新のB級作品を観るより、これらの名作を大スクリーンで体験する方が価値があるという同誌の指摘は、映画館という場所の本質的な価値を問い直すものと言えるだろう。
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