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2022年5月1日 14:00
「戦場のメリークリスマス」や「愛のコリーダ」などで国際的評価を集めた、日本映画界を代表する巨匠・大島渚監督が生前愛読した膨大な蔵書の一部を、「大島渚文庫」として東京・神保町のシェア型書店「猫の本棚」で展示することが明らかになった。
1月20日に開業した「猫の本棚」は、クラシックな映画館のようなルックの隠れ家的なシェア型書店。同店には約30×35センチのスタイリッシュな書棚が170棚用意されており、棚主がひと棚ごとの“店長”となり、思い思いの「書店」を“店主”として体験することができる仕組みになっている。
「大島渚文庫」がスタートするきっかけは、「猫の本棚」店主でもある映画評論家・監督の樋口尚文氏の編著による「大島渚全映画秘蔵資料集成」(国書刊行会)にある。キネマ旬報映画本大賞2021の第1位に選出された同書は800ページを超える大著で、大島家や大島渚プロダクションに眠っていた膨大な資料を調査、分析したもの。樋口氏との信頼関係のもと、大島監督夫人で俳優の小山明子の厚意により、神奈川・藤沢の大島邸書庫に保管されている蔵書を搬出し、同店に陳列することとなった。
陳列される第1期分の約300冊は、大島監督が野心的な作品を送り出し続けた激動の1960年代、国際的な活躍を本格化させていった70年代当時のものが多く、映画監督としてあぶらの乗っていた時期にどのような書物を読んでいたのか、その一端をうかがい知ることが出来る。大島監督が敬愛した埴谷雄高、吉本隆明、花田清輝ら政治・思想評論家、文芸評論家の著作にはじまり、伊丹十三、殿山泰司、澤地久枝、植草甚一らから献呈された著作も含まれている。
また、同時代を生きた小説家・野坂昭如や富岡多恵子の著作、同店と同じ神保町で長年にわたり映画文化を育んできた岩波ホール総支配人だった高野悦子から献呈された著作もある。珍しいものでは、大島監督作「飼育」でスチルカメラマンを務め、後に写真家として活躍した東松照明の珍しい写真集も。さらに、「新宿泥棒日記」で好演した横尾忠則の画集や、同作で異彩を放った性科学者・高橋鐡の著したセックスをめぐる研究書の数々も並ぶという。
陳列される書籍は、一部を除き閲覧・購入も可能。収益は、同店開店以来のポリシーにのっとり、千代田区の保護猫活動に寄付される予定だ。
なお、同店では映画監督の犬童一心・みのり夫妻による「猫のテーブル」という特集展示を開催中。同店の保護猫活動支援のポリシーに共鳴した、愛猫家・犬童監督の猫との暮らしのスナップを展示し、関連商品やオリジナルグッズを陳列している。
「大島渚文庫」の展示目録(抜粋)は以下の通り。
「大島渚全映画秘蔵資料集成」発売! 大島作品をめぐる記念碑的な書籍が誕生
2021年2月18日 11:00
大島渚監督の名作「少年」に出演した阿部哲夫さん、52年ぶりの公の場
2021年4月3日 17:37
「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」デジタル修復作業前後を比較する映像公開
2021年3月26日 11:00
盗難された「戦場のメリークリスマス」ポスター、新宿武蔵野館に無事返却
2021年3月18日 19:23
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