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2021年9月11日 23:00
毎週テーマにそったおすすめ映画をご紹介する【映画.comシネマStyle】。
黒木華と柄本佑共演で、漫画家夫婦の虚実が交錯する心理戦を描いたドラマ「先生、私の隣に座っていただけませんか?」が公開中です。不倫をしている夫と、それを漫画に描く妻。妻は一体どこまで知っていて、この漫画に描かれていることはすべて真実なのか、それとも虚構か。新感覚の不倫ドラマです。
そこで、今回は「不倫を描いた映画」5作品をセレクト。古今東西で描かれ続ける様々な“不倫”の形。映画のなかで禁断の果実を味わってみるのはいかが。
「アニー・ホール」「ミッドナイト・イン・パリ」のウッディ・アレン監督が、ケイト・ウィンスレットを主役に迎え、1950年代のニューヨーク・コニーアイランドを舞台に、ひと夏の恋に溺れていくひとりの女性を描いたドラマ。
本作の見どころは何といっても、アレン作品に初参加した名女優ウィンスレットの圧倒的な演技。女優の夢は破れ、自らの過ちで幸せな家庭を失い、新たな夫ハンプティとの結婚生活に愛はない。そんな諦めを繰り返してきたからこそ、ジニーは「退屈な(本来は自分がいるべきではない)世界から救い出してくれる存在」であるミッキーとの不倫にのめりこんでいきます。
「これでもか!」というほど容赦のないアレン監督の演出で、現実を受け入れられず、夢にしがみつくジニーが内に秘める狂おしさ、破滅の予感が見事に表現されています。同じく破滅へと向かうヒロインを演じ、オスカーを手にした「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットに劣らぬ、ウィンスレットの熱演を目に焼きつけてください。
球根ひとつの値段が邸宅1軒分の価値になったという、“世界最古の経済バブル”といわれる17世紀オランダの「チューリップバブル」を背景に、豪商の若き妻と無名の青年画家の許されざる愛の行方を描くラブストーリー。フェルメールの絵画の世界に着想を得た、デボラ・モガーのベストセラー小説「チューリップ熱」を、ジャスティン・チャドウィックが監督(「ブーリン家の姉妹」)、トム・ストッパード脚本(「恋におちたシェイクスピア」)で映画化しました。
ウルトラマリンという顔料で作られる青色、通称“フェルメール・ブルー”の鮮やかなドレスをまとい、薄暗い室内に差し込む光のもとでチューリップを片手にたたずむソフィア。そんな彼女の姿が脳裏から離れなくなるヤン。ふたりが恋に落ちる瞬間がえもいわれぬ美しさを湛えており、まさにひとつの絵画のように見る者の心をとらえます。
本作で描かれるのは、チューリップバブルの熱狂、燃えるような恋心など、“熱”(fever)に浮かされた人々の運命。時代の渦に飲みこまれながらも、ヤンへの押さえられない恋心と、夫への罪悪感に揺れるヒロイン・ソフィアの心情が繊細に描写されています。また、清楚なイメージのあるビカンダーが挑んだ刺激的なラブシーンにも注目してください。
直木賞作家・小池真理子氏の同名小説を「あゝ、荒野」の岸善幸監督が、劇場デビュー作として映画化。論文のための「哲学的尾行」として近所の既婚男性を監視する大学院生が、他人の秘密を知る興奮へと目覚めていく。
ただただ対象の生活を記録するだけの理由なき尾行。秘密を暴きたいわけでも、その人を好きなわけでもない。純粋な知的好奇心にとりつかれて尾行を続け、少しずつその興奮を瞳に宿していく珠に、見ているこちらもどんどん前のめりになって、気持ちが溶け込んでいくという不思議な感覚に陥ります。誰もがどこか取り繕い、秘密を抱えながら生きている。他人の秘密を覗くことができた瞬間の興奮と背徳感のようなものを疑似体験することができる作品です。
「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」のフィリップ・ラショーが監督・脚本・主演を務め、不倫や秘密を隠したい依頼人に完璧なアリバイを提供する会社「アリバイ・ドット・コム」をめぐるドタバタ騒動を描いたコメディ。
不倫映画というと、結末が重くのしかかってくるような作品が多いなか、最初から最後まで笑いで包み込んでくれる本作。不倫をしていてもばれて家族がバラバラになるくらいなら、バレずに家庭を守った方がいいという信念(?)のもと、「アリバイ・ドット・コム」を立ち上げたグレッグ。ありとあらゆる方法でアリバイ工作をする姿に、笑いを通り越して感嘆するほど。しかし見終わった後は、隠し通せる秘密なんてないのか、と思わずにはいられなくなるかも……。秘密を抱える皆さん、ご用心ください。
“インディペンデント映画の父”と呼ばれるジョン・カサベテス監督が、関係の破綻した中流アメリカ人夫婦の36時間を、登場人物の顔のクローズアップを多用した斬新な手法で描いた傑作。第41回アカデミー賞3部門にノミネートされ、第29回ベネチア国際映画祭では主演のジョン・マーレイが男優賞を受賞し、監督ジョン・カサベテスの名をハリウッドに知らしめた作品。(執筆:和田隆)
1968年製作、半世紀以上前の映画ですが、今見ても色あせることはなく、何度見ても新たな発見がある映画です。愛すること、生きることの意味を見出すことを描き続けた孤高の映画作家ジョン・カサベテスの存在を、未見の映画ファンには知ってほしい。まるで劇中の世界に入り込んだかのような錯覚に陥るほどの緊張感と、男女の背徳感や愛への渇望がリアルに伝わってきて、胸を締め付けられることでしょう。映画表現の新たな可能性を開拓し、後の多くの映画監督たちに多大な影響を与えた作品であり、監督です。
映画.comのオンライン配信サービス「シネマ映画.com」サービス登録者は、クーポンコードを使用すると、「フェイシズ」が30%OFFで視聴できます。利用可能期間は9月17日(23時59分)までで、期間中であれば繰り返し使用でき、購入から48時間視聴可能です。
様々なジャンルの不倫映画をご紹介しましたがいかがだったでしょうか? 世界中に数多ある「不倫映画」。映画のなかだからこそ体感しても許される背徳感があるために描かれ続けるのでしょうか。あなたの心に残る「不倫映画」も是非教えてください。
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