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2017年2月22日 14:30
[映画.com ニュース]パク・チャヌク監督がメガホンをとり、本国韓国で動員約400万人のヒットを記録した官能サスペンス「お嬢さん」のトークイベントが2月21日に都内で行われ、作家の岩井志麻子氏が赤裸々トークを繰り広げた。
19世紀、ビクトリア朝の英ロンドンを舞台にした英人気作家サラ・ウォーターズ氏の小説「荊の城」を、1939年、日本統治下の朝鮮半島に置き換え、4人の男女のし烈なだまし合いを3部構成で描く。詐欺グループに育てられた少女スッキ(キム・テリ)と詐欺師(ハ・ジョンウ)が、日本文化を崇拝する富豪・上月(チョ・ジヌン)と令嬢・秀子(キム・ミニ)の財産を奪うため、正体を隠して2人に近づこうとする。
「ぼっけえ、きょうてえ」「チャイ・コイ」など映画原作も多数手がける岩井氏は、「パク・チャヌク監督は女を見る目がある。言葉を選んで言いますが、人工的な顔じゃなく、自然の美人なのがいい。体もすごくきれいで、双子みたいでほっそりしていて、小ぶりなおっぱいの美しさに感銘を受けた」と熱っぽく語る。「この2人のナチュラルな乳の美しさ。女の体ってきれいだなと改めて思いましたね。きれいすぎていやらしくない。日本は今、乳のインフレ状態なので、本作で“ちっぱい”(小さい乳房の意)ブームが来ると思う」と予言し、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。
「チェイサー」や「哀しき獣」などで知られる人気俳優ハのファンと明かし「男らしさのエッセンスですよね。絵に描いたようなイケメンではなく、“身近感”がある。実際にお会いしたらすごく格好いいんでしょうが、余裕をもって『あんまり格好よくないよ』と見せるというのが男臭くていい」と独自の視点で魅力を語る。ハが演じた詐欺師は藤原伯爵と名乗って上月家に近づくが「彼はだましてお金を手に入れるよりも、伯爵になりたかったんでしょうね。悲しみが見えるから憎めない」とキャラクターの内面に踏み込んで考察した。
ストーリーにおいては「1部を見て2部を見たときに、『あれ、こういうことだったの?』ってなる」とどんでん返しが仕かけられた巧妙な筋運びにうならされたと語りつつ「こんなに笑える映画なんだとびっくりした。笑いにもちょっぴり残酷さが入っていて胸をつかまれましたね」と作品にちりばめられたユーモアが大きな見どころとした。イベントではタイ・バンコク旅行で性の豊かさに触れたエピソードをぶっちゃけ、観客を大いに楽しませていた。
「お嬢さん」は、3月3日から全国公開。R18+(18歳未満入場不可)指定。
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