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2013年12月7日 17:19
[映画.com ニュース] 川島なお美主演で岩井志麻子氏の第2回婦人公論文芸賞受賞作を映画化した「チャイ・コイ」が12月7日、東京・テアトル新宿で封切られ、川島と岩井氏をはじめ、共演のイ・テガン、伊藤秀裕監督が舞台挨拶に立った。
原作は、岩井の実体験に基づいた官能小説。仕事も恋も順調ながら、行き場のない孤独感を抱えていた小説家の麻衣子(川島)が、タイ・バンコクで出会った韓国人ムエタイボクサーのハヌル(テガン)と激しく刹那的な愛に溺れていく姿を描く。
「メトレス」(2000)以来13年ぶりの映画主演を務めた川島は、「男性はもちろん、女性が見ても素敵な世界を目指した。火遊びやアバンチュールじゃなくて大人の初恋。大人になってもときめくことはできる。この映画でもう一度初恋を経験することができた」と告白。初の濡れ場に挑んだテガンは、「人生の転機になる作品になった。不安もたくさんあったけれど本当にやりたかった。僕の人生の中で1番の作品」と胸を張った。
岩井は、「私的なエロ小説がこんなに素敵な映画になるなんて、作家冥利に尽きるけれど罰当たり(笑)。その罰のせいで今の夫とは離婚寸前」と自虐ネタで笑わせながら、「仲良しの漫画家の西原理恵子ちゃんが、映画化される度に美人女優たちに演じてもらうなんて図々しいと言われ、うれしいながらに落ち込んでいた(笑)。いざ自分が同じ立場になるといたたまれない。だけど、なお美様に演じていただいて光栄。自分に惚れました」と自画自賛した。
さらに、「この映画がきっかけで愛人と復縁した(笑)」と裏話を暴露しながら、「全てに出会えてよかった。悲しいことも嫌なことも会うべくして会ったんだなと、幸福をかみしめている。今のところ人生最良の日」と感無量の面持ち。来年から韓国で兵役に服する予定のテガンにも、「うちの夫よりも3割くらい良い男。取り替えたい」と迫り、川島が「兵役に行くのでダメ。テガンに会いたい時は『チャイ・コイ』を見て」と助け舟を出していた。
伊藤監督は念願の映画化に、「川島さんの女優魂のおかげ。岩井さんの原作で三池崇史が撮った『インプリント ぼっけえ、きょうてえ』は映倫の判定で日本では上映不可能となった。今回も本編の中のものより10倍くらい激しいラブシーンもあったけれど編集で切って、色々な意味で脚色をほどこした」と製作中の苦労話を明かした。
(C)2013 ファーストピクチャーズ
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