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2013年4月3日 05:00
[映画.com ニュース] 俳優の松山ケンイチが、日本を代表する名キャメラマン・木村大作の監督第2作「春を背負って」に主演することがわかった。主人公・長嶺亨に扮する松山は、木村監督と初タッグ。撮影を前に、冬期の登山をともにすることでコミュニケーションを深めたといい、「監督の作品、演技に対する気持ちを知ることができたのは、一番の役作りになったと思います。監督は感情の人。それがたたずまいに反映できるように演じていきたいと思っています」と意欲を語っている。
「最初で最後の監督業」と宣言して臨んだ初監督作「「劔岳 点の記」が興行収入25億8000万円の大ヒットを記録した木村監督が、監督引退を撤回して臨む「春を背負って」に、松山をはじめヒロイン役の蒼井優、豊川悦司、檀ふみ、小林薫という豪華な布陣が顔をそろえた。それぞれが、富山・立山連峰での8カ月におよぶ長期ロケを心待ちにしている。
木村組初参加となる蒼井が、「久しぶりの過酷なロケになりそうで、今からワクワクしています。木村さんの振られるタクトに集中し、信じ、見逃さず、生還したいと思います」とコメントを寄せれば、豊川も「大自然のなかで自分が感じたことを、そのまま役に託して、観客の皆さんにお伝えできればいいなと。大変な撮影になるのでしょうが、今からワクワクしています」と闘志を燃やす。
ベテラン陣も負けていない。「皆さまの足手まといにならぬよう、スクワットで足腰を鍛え、その日を待っております」(檀)、「『劔岳』のメイキングを見ていて、正直これ大変だなあって、まあ笑うしかないですね。役者は言われたことをやるしかないので、監督についていくだけ、気楽っていえば気楽です」(小林)と、撮入に向けて準備に余念がない。
笹本稜平氏の同名小説が原作で、菫(すみれ)小屋を舞台に、家族とそこに集う人々の力強い生き方と温かな交流に焦点を当てた人間ドラマ。立山連峰で育った亨(松山)は、山小屋の主として生きる父・勇夫(小林)に反発し、一度は故郷を捨てて東京で暮らすことを選ぶ。しかし、父の通夜のために戻った立山で、気丈に振舞う母・菫(檀)、涙を必死に堪え山小屋で働く高澤愛(蒼井)、沈痛な面持ちで見守る山の仲間たちと触れ合ううち、疑問を感じていた今の生活を捨てて山小屋を継ぐことを決意。そんなある日、父の友人を名乗る不思議な山男・ゴロさん(豊川)が現れる。
ほか、新井浩文、吉田栄作、池松壮亮、安藤サクラ、仲村トオル、市毛良枝、井川比佐志、石橋蓮司、夏八木勲が出演する。脚本は、木村監督と瀧本智行、宮村敏正が共同で執筆した。立山連峰での撮影は、4~11月を予定。
「春を背負って」(http://haruseotte.jp/)は、2014年6月に全国で公開。
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