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2009年4月24日 12:00
[映画.com ニュース] 「硫黄島からの手紙」で二宮和也演じる主人公・西郷の親友・野崎二等兵を演じ、手榴弾で自決する印象的な演技をした日本人俳優ユウキ・マツザキ(松崎悠希)が、ハリウッドで大役を得た。現在公開中の「ピンクパンサー2」で、世界に2つとない宝石“ピンクパンサー”を奪った怪盗を逮捕するため結成されたドリームチームの一員、日本人捜査官ケンジ・マツド役に大抜擢されたのだ。
「『HEROES/ヒーローズ』もマーシー(マシ・オカ)のパートのオーディションを受けて気に入られて、その後、友人役で出ました」と語る彼は、実際に「硫黄島からの手紙」以来、大役をつかむチャンスも広がったという。今回も、自演したオーディションテープを撮影直前に製作陣に送り、クランクイン4日前に配役されたそうな。オープニングタイトルに名前がクレジットされ、「初めてトレイラーをもらいました(笑)」と満面の笑みだ。
共演がすごい。クルーゾー警部役のスティーブ・マーティンをはじめ、アンディ・ガルシア、アルフレッド・モリーナ、ジョン・クリースといった世界の名優たちだ。とくにマーティンとクリースという両コメディアンの演技は驚きの連続だったという。
「マーティンさんはギャグを飛ばしながら、現場スタッフの反応を敏感に感じ取るんです。元がスタンダップコメディアンだからでしょうね。それで本番に入るとカメラが回るたびに毎回違うギャグを試す。あのおバカなキャラになるのに、たった0.1秒ですよ。元は手品師で、手の動きの速さといったら見えないんですから(笑)」
「クリースさんはリハーサルでは徹底的に遊んで、本番では何度も同じようにビシッと決めるんですね。みんなが予期しないギャグはすごいです。誰にも何も言わず、頭をガンガンぶつけたりするんですから」
実際の撮影では「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」のオープニングロールのように、ケンジら各捜査官の活躍を描く30秒ほどのシークエンスの撮影をしたそうだ。「それがカットされたのは少し残念でしたね」と明かしたマツザキは、それでもハリウッド映画の一員でいられる喜びの方がはるかに勝るという。
「まだまだハリウッドでは日本の文化にテキトーなところもありますからね。この小道具の新聞も最初はメチャクチャな日本語で……」と語り、自分で作ったという日本語の新聞を見せてくれた。キャストされた映画ではこのようにスタッフと協議し、日本の文化が正しく浸透するように最善の努力をするという。「ハリウッド映画に出られるなら、そんなの苦労じゃありません」と豪快に笑った。
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