次元大介 : 特集
【今さらだけど、次元大介がかっこよすぎた話】
コンバット・マグナムを愛し、煙草をくゆらせる……
こだわりを貫く姿に男も女も憧れる 切ないムードが
たまらない、ド迫力ガンアクションも必見の渾身作

“日本人全員が知っている”と言っても過言ではない「ルパン三世」。そのルパン三世一味の中でも随一の人気を誇る男が、令和の時代に“実写として復活”するという情報に日本中が沸きました。
男の名前は、次元大介。誰もが認める早撃ちのガンマン――。
10月13日からPrime Videoで独占配信の映画「次元大介」は、Amazonスタジオと「ルパン三世」をプロデュースし続けてきたトムス・エンタテインメントが創出したオリジナルストーリー。第1報解禁時、実写映画「ルパン三世」で同役がドハマりしていた玉山鉄二の再演、超絶クールな特報映像が発表されたことで、日本のそこかしこから「面白くなってきやがった……」(次元の名セリフ)という声が聞こえていましたが、実はひとつだけ気になったことがありました。

それが次元の“スタンドアローン作品”である点。ルパンも五ェ門も不二子も、それに銭形のとっつぁんもいない。え、次元大介が超人気キャラだとしても、それって成り立つ?……と不安がよぎったんですが、はい、これ完全に杞憂でした。
というか“ひとりきり”というシチュエーションによって、次元大介の魅力が格段にアップしていましてですね……。今さら過ぎるんですがめちゃくちゃ惚れちまったので、その理由をレビュー形式でお伝えさせていただきます!
【なぜ、映画.comが次元大介に注目したのか?】
SNSでトレンド入りのバズリ→気になって観てみた

レビューへと入る前に、まずは筆者の自己紹介をしておきます。30代男性の映画.com編集部員であり、もちろん大の映画好き。とりわけ“アクション映画”が好きで好きでたまらない。三度の飯よりアクション映画。暇さえあれば、おやつ感覚でアクション映画をむさぼり食らっている。その一方で「ルパン三世」に詳しいかと問われれば、ファンの方々の前では口を閉ざさるを得ない……という感じです。
では、なぜ「次元大介」鑑賞に至ったのか。それは、第1報解禁時の熱狂的な反応を目の当たりにしたから。
SNS上に溢れかえっていたのは「え?マジ? 玉鉄次元が復活!?」「やばいやばいやばい…嬉しすぎる!」「キービジュアル、格好よすぎ」「実写『ルパン三世』から9年ぶり!? ダンディーな部分、どれだけ磨きがかかってるのかな」「監督は『探偵はBARにいる』の橋本一! ハードボイルドを撮らせたら間違いないやつ」という歓喜の雄たけび。しかもトレンド入りも果たしている。

爆発的な初速……これは注目せざるを得ないでしょう。SNSの“熱狂”に後押しされる形で、早速鑑賞することにしたんです。
いやぁ、驚きました……。次元が放った銃弾、ハートの芯の部分を貫いたんです。しかも、そのハートは“アクション映画ファン”としてのもの。なんでこんなにクリティカルヒットしてしまったのか。次のパートで徹底的に語らせていただきます。
【レビュー】俺に“どストライク”だった――なぜ?
早撃ち0.3秒の天才ガンマンに心底惚れちまった理由

前述の通り、次元の正確無比な弾丸によって心を撃ち抜かれ、本作にベタ惚れしてしまった筆者。「俺はなんでこんなにハマったのか?」と考えを巡らせてみると、やっぱりあったんですよ“俺の大好きなやつ”が……!
[結論]「ルパン三世の不在」で改めて“魅力”が際立つ 実写版“次元”はアクション映画ファンが大・大・大好きな男だった
最大の注目ポイントは「次元の単独行動」であること。そう、彼の隣には“ルパン三世”がいないんです。
結果として、映画「次元大介」は、ルパンが不在だからこそ、次元の存在感と魅力が途轍もなく強調された作品になっています。そして、それに伴う形でアクション映画ファンが大好きな“型”も、より明確に浮き彫りになっている……そこに気がついちゃったんです。次の項目からは、思わず「大好きだ!」と叫びたくなってしまった要素を細かく紹介していきます。
[大好きなやつ①]コンバット・マグナム、帽子、煙草 “こだわり”を貫いている男はやっぱり超カッコいい…
“自分ルール”を徹底している男って、めちゃくちゃカッコよくないですか? 例えば「イコライザー」シリーズのロバート・マッコール。ひとときの休息は紅茶とともに。悪人は腕時計で時間をカウントしながら“秒で成敗”。我が道を往く男って、やっぱりいいんですよね……。
次元大介も、自分なりの生き方や流儀を貫く男。生涯で初めて手にした銃“コンバット・マグナム”を決して手放さず、愛し続ける(だからこそ、その愛銃が不調であるという点に“ドラマ”が生まれているんです!)。出で立ちはダークスーツに、お馴染みのハット。敵に急襲されようが、銃弾が飛び交う死地であったとしても、そのスタイルは絶対に“着崩れることがない”。

そして、欠かせないのが、次元の代名詞でもある煙草。本作でも、ありとあらゆる場所で紫煙をくゆらす姿をこれでもかと堪能できるんです。絶体絶命のピンチだったとしても、まずは一服。いやぁ、この余裕っぷりがマジでゾクゾクしました。これぞダンディズムの極北ですよ!
[大好きなやつ②]異次元のテク「1ショットで“3キル”」一撃必殺! 高密度&高精細ガンアクションに震えた…
度肝を抜かされたのが、クライマックスで展開する超絶怒涛のガンアクション。要塞と化した街「泥魚街」で待ち受けるのは、凶悪な武器を携帯した輩たち(100人以上!!)。ナイフに刀、ハンドガンにライフル銃、さらにマシンガンまで……! 圧倒的多数の敵勢力に、次元はたったひとりで立ち向かっていく……超痺れる展開ですよね。

ここで注目して欲しいのは、次元の人間離れした射撃テクニックの数々。「ジョン・ウィック」ばりに迫りくる敵を鮮やかにいなしつつ、脳天に一発、心臓に一発……と近距離でも確実に仕留めていきます。しかも、弾丸1発で3人をまとめて葬ってしまうこともあるのだから驚きです。やっぱり“世界一のガンマン”の異名は伊達じゃない……!

ちなみに、敵対するボスのスキルも半端ない。「泥魚街」のボスとして立ちはだかるのは、伝説の殺し屋アデル(真木よう子)。車椅子に乗りながら、屈強なヤクザ軍団を一瞬で一網打尽にする場面の凄まじさといったら……。世界一のガンマンと伝説の殺し屋のバトルは、息をすることさえ忘れてしまうほどの衝撃でした。
[大好きなやつ③]そうそう、この“重厚感”がいいんだよ「ルパン三世」では表出しづらかったダークさが◎
アクション映画が飛躍的に面白くなる“個人的観点”として「ダークな主人公が、最終的に大暴れする作品は面白い」というものがあります。前述のジョン・ウィックやマッコールはもちろん、ジェイソン・ボーン、バットマンことブルース・ウェインなどなど、惚れちまったキャラクターはみんなダークトーンだったんです。この説に効いてくるのが、鑑賞前の懸念点だった“ルパンの不在”。本作では、これがかなりポジティブな方向に作用して“ハマっている”と感じました。
ルパンは“決める時は決める”男ですが、明るくユーモアにあふれた“陽”のキャラクター。対する次元は、クールで哀愁に満ち、渋くてニヒル、口下手で冷静な男。どちらかと言えば“陰”の存在と言えるはず。
この“陽”と“陰”のバディ感が「ルパン三世」のひとつの魅力でもありましたが、そこから“陽”が抜けるとどうなるのか。バランスが崩れる? いや、それが違うんですよ。“陰”オンリーになったことで、より重厚なストーリーとマッチするという形になっているんです。

劇中で描かれているのは、かなりヘビーな題材。裏社会の実情を真正面からとらえつつ、残酷描写に加え、無垢な子どもたちの存在を悪用した犯罪までもが登場します。そこに次元が単身で挑んでいく――。この要素の組み合わせによって、次元のハードボイルドな魅力が最大値までアップしているんです。
[大好きなやつ④]え!?そんな一面があったのか…!?生活感あふれる“意外な姿”で、さらに、さらに、惚れた
最後にどうしてもお伝えしておきたいポイントがあります。それが次元大介のクールでニヒルなイメージからすると“意外”とも思える一面が楽しめるという点です。
ストーリーの根幹を成すのが、感情を失った少女・オト(真木ことか)との関係。子どもが苦手だったはずの次元が、徐々に心を通わせていく彼女の過酷な境遇と知ると“声を震わせる”。あのクールな次元大介がですよ!? めちゃくちゃ珍しい瞬間が収められています。

しかも、オトに加えて“ガンスミス”の千春とともに疑似家族を形成。周囲の人々からは“千春の甥っ子”“オトの父親”と認識されたことで妙になつかれてしまい、次元はひたすら困り顔……というクスっとしてしまう光景も。さらにさらに、食べ方を注意されたり、商店街を闊歩したり、料理の才能を披露する場面だけでなく、思わず気を抜いて居眠りする姿も!? 戦いの場では決して見せることのない“人間・次元大介”の日常がたっぷりと拝めるのです。言ってしまえば、この生活感あふれた姿があるからこそ、緊迫感に満ちた“マジな顔”が一層際立つんですよね。
[まとめ]
次元大介という男、今さらだけどかっこよすぎました……。筆者と同様に「ルパン三世」をあまり知らない人でも十二分に楽しめる作品ですし、同作のファンであれば、改めて次元のことを“惚れ直す”と思います。10月13日の配信当日、再鑑賞は確実です。だって“大好きなやつ”って、何度おかわりしても飽きることなんてありませんから……!

インタビュー
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