尾かしら付き。
劇場公開日:2023年8月18日
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解説・あらすじ
佐原ミズの同名コミックを実写映画化し、豚のような尻尾の生えた少年と、そんな彼に寄り添おうとする少女の切ない恋模様と成長を描いた青春ドラマ。
中学生の樋山那智は、ソフトボールの練習に励み、日焼けに憧れる平凡な女の子。ある日彼女はひょんなことから、同級生の男の子・宇津見快成が抱える秘密を知ってしまう。実は快成のお尻には、豚のような尻尾があるのだ。那智と快成は、みんなと違うことに悩み傷つきながらも、少しずつ心を通わせあっていく。
「映画刀剣乱舞 黎明」の小西詠斗が快成、新人女優・大平采佳が那智、大人になった2人を佐野岳と武田梨奈がそれぞれ演じる。「ミドリムシの夢」の真田幹也が監督を務め、「春待つ僕ら」のおかざきさとこが脚本を担当。
2023年製作/82分/G/日本
配給:ムービーウォーカー
劇場公開日:2023年8月18日
スタッフ・キャスト
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映画レビュー
3.5葉っぱに目は付かない
いち佐原ミズファンとして見逃せないと、渋谷まで足を延ばして鑑賞。
上映時間的にも脇の話はできないのは予想していたが、でもやっぱり勿体ないなぁ、と思ってしまう。
地味だけど、どれもあたたかくて、主題や関係性を補強してくれるものばかりだから。
特に日サロ兄ちゃんが好きだから、姉とのエピソードがもっと見たい。
あと、仕方ないとは思いつつもあの配分なら川島くんはうまく使ってほしかった。
とはいえ、原作を意識しなければ脚本自体はまずまずまとまっていたと思います。
だが、あのいかにも「カメラが回ってから動き始めました」といった不自然さは何だろう。
カットの繋ぎもよくなかったし、そのくせ変なとこで尺を取る。
演技もいまひとつだったが、演出と編集があまりにも良くなかったように感じる。
細かいけど、グローブ上げながら走る那智がレギュラー取るのも無理があるでしょ。
予算の関係か、回想を省いて台詞だけで過去を語らせてしまったのも残念。
エンドロール後のエピソードも後味よくないし、だったら他の話を入れてほしかったかな。
演出以外は水準以上だったし、メッセージ性はきちんと伝わるつくりだった。
ただやはり佐原作品のあの雰囲気を実写で出すのはムリなので、もっと振り切った改変でもよかったかも。
今さらながら、『マイガール』のアニメ化希望!
3.5まっすぐなメッセージ
武田梨奈すきだから観るんだよね。
オープニングは喧嘩してて「武田梨奈をイジメるな!」と思っちゃった。「お前も佐野岳なんてハイキックでとばせよ」とか思うんだけど、そういう話じゃないね。
それでオープニングになるんだけど、なんか、映像のセンスというか、おかしい感じがするの。テレビドラマのオープニングっぽいね。
それで主人公二人の中学時代に戻って話が始まりますと。
多様性の話なんだよね。かなり分かりやすく話が進んでくの。
お姉さんが出てくると、全部台詞で理屈を述べてくとか、なんか造りがどうもって違和感はあるの。
それで主人公二人が色々とやって、まあ丸くおさまるのね。
そんなに「すごい」という話ではないんだけど、真っ直ぐな話を、真っ直ぐに聞かされて、主人公二人も真っ直ぐだから、まあ、良いかなと思いました。
3.5葉っぱの方が気になるわっ!
4.5こりゃまた評価が難しい…。
今年281本目(合計931本目/今月(2023年8月度)20本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
原作コミックがあるとのことですが、私は読んでいないほうです。逆に言えば原作コミックを超えるような描写はできないという制約も存在し、採点をどうするか…がかなり迷う作品です。
「ぶたのしっぽ」のようなしっぽを持った男の子と、日焼けしない体質の女の子の恋愛映画といったところです。主に中学編、高校編、高校卒業後の各自の進路編と進み、2人の「行きつく先」が描写されるというわかりやすい(時間巻き戻しは原則存在しない。1か所だけ)というわかりやすい映画です。
この点でいえば、いわゆる「ちぎら君~」等と同じタイプの映画になりそうですが、原作小説があることと、設定がやや突飛なところもあり、見た感想はすっきりするタイプの映画ではあるし解釈も一通りかにしか取れませんが、どう採点するのか…という「採点のほうが難しい」タイプの映画ではあります。
なお、原作コミックにあるであろう2人の自己紹介パートのようなものはこの映画にもちゃんとあるので、原作を知らない方お断りになっていない点は評価可能です。
このように書いたうえで以下のように評価しています。
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(減点0.3/日焼けサロンに最初、女の子の主人公がいって、姉が来るところ)
「こんなところ、女子中学生が(施術を)受けるところじゃないでしょ」と姉(成年。姉が成年である理由は映画で示されます)が呼ばれて多少怒られて帰るシーンが最初にあります。
一方で未成年者(主人公)は、お小遣いの範囲であれば何をしようと自由だし(民法)、中学生にもなれば、「日焼けサロンを受けるとどのような問題が生じうるか」という点に関しては7~8割は理解して申し込んでいるはずだし、この点は店も説明しているはずです。逆にいえば店はこの点同意していることになります(そうでなければ、いきなり姉を呼ぶことの意味が謎)。
つまり換言すれば、姉(成年者)が呼ばれるということは、一般的なお小遣いの範囲を超えた未成年者の契約申し込みの認否を論点にしているように思えますが、姉がいかに成年者であっても姉には追認権も取消権もありません(これらを持つのは、法定代理人。通常は未成年であれば、その親)。つまり、姉をつれてきてもあまり意味はなかったりします。
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