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パラダイス 半島

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パラダイス 半島

解説・あらすじ

世間から距離を置いた半島に建つ一軒家を舞台に、有名俳優とその姪と逃亡犯が織りなす奇妙な共同生活を描いたドラマ。

有名俳優の真英は積年の疲労を癒すため、畑つきの一軒家で長期間にわたって休養していた。平穏な暮らしのおかげで心身ともに回復し、大作映画への出演も決まり完全復帰間近な彼のもとに、親友の竜が現れる。ある事件の冤罪で逮捕された竜は真英が紹介した弁護士と奮闘したものの、起訴されることになり逃げてきたのだと言う。自身の立場上、竜と関わりたくない真英は、一晩だけ彼を匿って追い出すことに。翌朝、真英の姪・夕起が滞在しに来るが、何も知らずに竜と出会って意気投合した夕起は彼を再び真英の家に連れてきてしまう。

「カニを喰べる。」の染谷俊之が主人公・真英、「あつい胸さわぎ」の吉田美月喜が夕起、落語家の立川かしめが竜を演じる。監督は「恋するふたり」の稲葉雄介。

2023年製作/108分/G/日本
配給:トリプルアップ
劇場公開日:2023年7月21日

スタッフ・キャスト

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(C)「パラダイス 半島」製作委員会

映画レビュー

0.5お金取れるレベルではない

2023年8月7日
Androidアプリから投稿

何を描きたいのだろう、無垢の友情?
30過ぎた大人がこの判断力ではお話にならない。意味不明のシーンや無駄な長回し。見て損しました。評価しないと投稿できないので、取りあえず☆半分ですが、映画ファンに無駄なお金を使わせないための投稿です。

ごまめ堂

3.0パラダイス/スローライフと/生まれた句

2023年8月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ!クリックして本文を読む

終盤まで、何も起こらない。
畑仕事をして、食事をして、麦茶(酒ですらない)を飲んで、駄弁って、寝る。繰り返し。
そんな生活に、時たま『逃亡中』という言葉が過ぎる。

真英の休養はまだしも、残り二人の背景については何も語られない。

東京の実家住まいの夕起が、期限も決めずに何もない田舎に泊まりにくるのは闇を感じます。
最初は「変な人」と言っていた竜に、「一緒に逃げてもいい」という理由も分からないし…
竜も、「良い人だった」と語る先輩を突き落とした理由は明かされない。
「何で俺が」とか「またここに来てもいいだろ」とかも相まって、一気にサイコパスにしか見えなくなった。

真英も、夕起がテーブルに足乗せたり竜を呼び捨てにするの注意しないし、どっかおかしいんだよなぁ。

真英が俳優に復帰したかどうかは不明だが、一句できたことが唯一前向きな要素か。
(竜の告白と自首、夕起の一人暮らしも?)
ほぼ三人しか出ない割に、心情や背景が読み取りづらく、受け取り方が分からない。

ただ、スローライフ感のあるゆったりした時間の雰囲気はよかった。
屋外で急に日が翳るような色彩の変化も素晴らしかったが、あれは偶然だろうか。

uz

4.5雨音の響きが耳に残る。リアルな温度感を持つ映画。

2023年7月28日
スマートフォンから投稿
ネタバレ!クリックして本文を読む

雨音の響きが耳に残る。いままさにどこかで起きていることのような温度感を持つ映画。

主人公真英も、姪の夕起も、竜も、みんなどこか足元がおぼつかないような不安定さと頼りなさを持っていて、お互いに寄りかかり合っている。いま私が生活しているのと同じ世界線の、さほど遠くないどこかで起きている出来事として捉えられるほど現実味を帯びた映画だった。
物語は、休養中の芸能人の真英と遊びに来ていた姪の夕起のもとに、事件を起こし逮捕勾留中のところ逃走してきた真英の友人・竜がやってくる、というもの。
印象的だったシーンがいくつもある。冒頭のトラックで真英が畑につくシーンでは、トラックの窓からタバコの煙がふわりと浮かぶのが見える。トラックを降りた真英が、まとわりつく虫を祓い、いつもそうしているように畑に入っていく姿が印象的だった。その後には空や畑など登場人物たちが生きる町の姿が短いカットでいくつか映し出される。それらはなにげない日常のはずなのに、とても魅力的に見えた。
夕起がヘルメットを被ったまま海辺の岩場を歩くシーンも印象的だ。ヘルメットを被った大きな頭を揺らして、不安定な足元の岩場をずんずん進んでいく。どこか滑稽で、可愛らしくて、ずっと見ていたくなるような目が離せなくなるシーンだった。
後半、トラックの中で真英と竜がタバコを吸うシーンも印象に残っている。タバコの火を分け合って、煙を吹かし話をする車内、窓に当たる雨音が強く響いていた。その時の会話以上に、並んだ2人の姿と雨音が強く耳に残っている。

本作品を通して、物語はもちろん、画の美しさに魅了された。何気ない日常、それでいてどこを切り取っても画になる美しい映画だった。
本作は、観ていてドキドキハラハラさせられるわけでもないし、大きな波があるわけでもない。確実にじっくりと流れる時間の中で、登場人物たちがとてもリアルにそこ存在している。演技か演技ではないのかわからないほどニュートラルな姿は、役者をとても魅力的に見せる。登場人物たちがそこに息づく温度を体感できるような魅力的な映画だった。

さな

4.5純文学そのもの…!

2023年7月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

行間の多い、純文学的な短編小説をそのまま映像に映し出したような感じでした。
そういう小説を好んで読むため、個人的にはすごく好きなテイストです。
収まるべきところに収まっていないような、そんな違和感を抱きつつ過ごす日常は、客観的に見るとこんなにも異様に映るのかと、改めて認識させられた映画でした。
その日常は、不安定な世の中を生きる現代人そのもののようで、静かに深いところで共感できました。
また、演者の皆さまの演技がどうにもくせになり、何度でも観に行きたくなります。

きょん

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