終末の探偵
劇場公開日:2022年12月16日
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解説・あらすじ
北村有起哉が裏社会を駆けずり回る型破りな私立探偵を演じる、クライムハードボイルド。
とある街の喫茶店を事務所代わりに、しがない探偵業を営む新次郎は、闇の賭博場でトラブルを起こしてしまったことから、顔なじみのヤクザである笠原組幹部の恭一から面倒な仕事を押しつけられてしまう。それは笠原組が敵対する中国系マフィア・バレットの関与が疑われる放火事件の調査だった。さらに、新次郎はフィリピン人の両親が強制送還させられた過去を持つミチコから、謎の失踪を遂げた親友のクルド人女性の捜索を依頼される。しかし、2つの事件を追ううちに、裏社会の巨大組織の抗争に巻き込まれてしまう。
主人公・新次郎役を北村が演じるほか、「燃えよ剣」の松角洋平、俳優・モデルとして活躍する武イリヤ、「うみべの女の子」の青木柚らが顔をそろえる。監督は「東京失格」「キミサラズ」の井川広太郎。
2022年製作/80分/G/日本
配給:マグネタイズ
劇場公開日:2022年12月16日
スタッフ・キャスト
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映画レビュー
4.0シリーズ化希望、懐かしいけど新味のあるボヤキ探偵。
良くも悪くもどんくささやダサさがある映画だとは思う。悪くも、の部分で言えば、探偵ものというフォーマットを批評的に捉えることなく、ベタな雛形に収まってしまっていることで、良くもの部分を言えば、そういうベタさが時代から消えていく寂寥を作品のテーマにも含んでいること。ダサくて何が悪い、俺たちはここでギリギリまで踏みとどまるんだよとでも言いたげな作りての居直りが、さまざまな弱者へのシンパシーを打ち出した物語ともちゃんとリンクしているのだ。
そして、映画をただの懐古趣味に貶していないのが、北村有起哉が演じてる探偵の佇まい。すべてにウンザリしているようでいて、なにかを諦めてはいない。そして突発的に、狂気にも似た暴走を見せるので目が離せない。ダルそうな探偵というジャンルの定番を踏襲しながらも、奇妙な新味のあるキャラクターを創出している。シリーズ化されて、この規模感でいいので年に一本くらい新作を観てみたい。できれば特に本人の過去とかは掘り下げなくてよくて、とにかく時代のエアポケットで漂っていてほしいキャラである。
4.0深く読めば、日本社会を良く描いている
クライムハードボイルドというジャンルの作品だということ。
この作品には貴重な日本の裏事情の一部が描かれている。
物語は日本のヤクザと中華系ヤクザとの陣地取りの抗争を、彼らの表面上の理由だけで描いているが、この闇は深い。
ヤクザと反社会という言葉は今やイコールだが、そもそも政府が表立ってできないことをヤクザが肩代わりとしてやってきた歴史がある。
昨今おかしな法案ばかりがまかり通り、それがどこを見て審議されているのか全くわからない。かの「日本列島大改造論」とは完全に異なる政治が今の政治だ。
少し昔に民主党の石井紘基刺殺事件があった。これは表向きは右翼団体がやったことになっているが、政治家が韓国マフィアを使って行った事件だと考える。
この時すでに日本は、韓国に恩義があることになる。
オウム真理教の村井幹部が殺害された時も韓国人がした。
これはすべて政治と韓国のマフィアがつながっている証拠だ。
日本のヤクザは弱体化の一途を辿り、韓国以上に勢力を伸ばしているのが中華マフィアだ。
政治は、訳の分からない法案を、まるで碁石を置くように配置し、彼らのために動かされていると言って間違いない。
報道もすべて管理されている。
さて、
この作品はそこまで踏み込んでいないが、外国マフィアと戦うヤクザと、外国人が持つ日本での厳しい制限についても描写している。
世界各国で移民が成功した国はない。
それでもまだそれをしようとする政府は、日本を見ているはずがない。
ヤクザを解体し、核に切り込もうとする政治家さえも、外国マフィアを使って始末する。その恩義の代わりに彼らの場所を提供する。
同時にどんどんヤクザ社会を切り崩していく。
結果追い詰められるのが、作品でも出ていたその場所にある外国人に占領された自治会だろう。
これが今の日本だ。
そしてあのサトウ青年のものの考え方は、今の学校教育そのものだ。
そう思って見れば、この作品が社会的なものだということが理解できる。
アウトロー的な人間は、どの世界にも必要なのだろう。
それを反射会と一緒にしているこの社会こそ、反社会の根源だ。
3.5探偵物は面白いです
主人公の設定は(男性の場合)どれも似たような感じになりますが、不思議と親近感があっていつも面白いです。あとは、バディになるか単独か、舞台はどこかの違いですよね。
北村さんの主人公は、あんまり強くない見えないハードボイルドでしたが、流石に上手いなと思いました。映画としては色気シーンがないのもかえってよかったんじゃないかと。
設定では移民難民が弱者になってましたが最近はいくらか変わってきてますから、複雑な感じもしました。舞台は町田が設定されてたみたいですが、川口蕨かなと思ってました。わたしは川口にずっと住んでいたので、見たことない場所だなとは思ってましたが。
ヒロインが池田エライザさんならもっと面白かったなと贅沢言ってしまいますが、武さんというヒロインの方、わたしが知らないだけで、演技はよかったと思います。
3.5軽快な足取りの様な緩さが心地よい
2022年劇場鑑賞101本目 秀作 68点
有起哉さんファン必見の作品
今作のホームページにて著名人のコメントで寺島進が今北村有起哉が熱い、勢いが凄まじいみたいなのが描き込まれており、まさしくその通りで私が有起哉さんを認識して作品を見始めたのは新聞記者で、それから浅田家!やヤクザと家族、素晴らしき世界など作品力の高い傑作に続々と重要な役で出演しており、ちゃんと期待に応えて演じ切る役者さんで、昨今の安定した活躍から有起哉さんにピッタリなこの様な作品の主演を演じてくれたのはファンとしてとても嬉しい
当方西島秀俊が好きなのですが、有起哉さんも似た様な背格好で黒服にあんまり肩に力が入っていなくて少し背中が丸くて細くてみたいなイケおじが好きで、単純にスクリーンに映るビジュアルが尊い
作品の内容としては地味な探偵役ですが、乱闘シーンのカッコがつかない感じや最後の坦々麺?食べてる時に邪魔が入り反撃したりとシュール且つユーモアあふれるテイストが終始流れます。
髙石あかりや青木柚など有望な若手俳優もポイントで使っていたり、絵や内容の暗さが丁度良かったり、ニッチな邦画好きの為のツボをくすぐるミニシアター映画でした
是非
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