茶飲友達
劇場公開日:2023年2月4日
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解説・あらすじ
「燦燦 さんさん」「ソワレ」の外山文治監督が、2013年10月に高齢者売春クラブが摘発された事件を元に、超高齢化社会の現代日本が抱える閉塞感や寂しさなど、さまざまな問題を反映して描いた群像ドラマ。
佐々木マナは、仲間とともに高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達(ティー・フレンド)」を設立し、新聞に掲載した「茶飲友達、募集。」の三行広告で集まってきた男性たちのもとへ高齢女性を派遣するビジネスをスタートする。「ティー・ガール」と称される在籍女性の中には、介護生活に疲れた女性、ギャンブルに依存した女性などさまざまな事情を抱える者がいた。マナのもとで「茶飲友達」を運営する若者たちもまた、出口の見えない社会で閉塞感を抱えて生きている。 さまざまな世代を束ねるマナは、彼らを「ファミリー」と呼び、擬似家族のような絆を育んでいくが……。
マナ役を「弥生、三月 君を愛した30年」、NHK連続テレビ小説「純と愛」などに出演してきた岡本玲が演じる。
2022年製作/135分/PG12/日本
配給:イーチタイム
劇場公開日:2023年2月4日
スタッフ・キャスト
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2023年2月4日
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映画レビュー
4.5金庫あさって逃げた母の力強さ。孤独じゃないってすごい力だ
現代の高齢者だけでなく登場人物の孤独の形と生きる形を垣間見せながらも、時折ある、ひとときの孤独じゃなさの強さに、こんなにも人は救われるのであるということが映画として表現されていて素晴らしい昨日でした。
勘違いや騙し、金銭関係、嘘や偶然だったとしても、ひと時の孤独じゃなさはこんなにも人を変え、強くするんだなと言うことが逆に際立って見えた。特に終盤、胎児を得て初めて孤独じゃなくなった彼女はお金かき集めて生きるために逃げる。帰るとこ無くなっちゃったよ、と嘆くティーガールズたちよりも、知らぬ間にとんずらした幹部たちよりも強いのは孤独じゃないからなんだな。
違法で現代ルール外だから今回の企ては失敗してるけど、孤独じゃなさの力を知ったみなさんは多分これからもかりそめの孤独じゃなさを作ることができるし生きていけるんじゃないかなと彼ら彼女らにとってティーサロンは輝かしい価値があったと思いたい。
4.0地に足のついた高齢者の姿
なんとなく、世間は高齢者に対して性的な存在であってほしくないと思っている気がする。しかし、そんな勝手な「理想像」を押し付けていていいのだろうか、人間はいつまでも性的な存在ではないかと、この映画は静かに語りかける。
孤独な高齢者が新聞の三行広告で「茶飲友達募集」の文字を見つける。これは実際にあった出来事から着想を得ているそうだが、実際の事件でも「茶飲友達募集」の文字だけで、わかる人には性的な何かだとわかったらしい。実際に売春グループが摘発された時、1000人ほどの会員が登録していたという。
人のぬくもりというものは、いくつになっても価値あるものだと思う。この国では高齢者は、もう数的にはマジョリティとなっている。この映画が描いたものは、多くの人にとって他人事ではない。いつか誰もが老いるのだから。
本作は、貧困にあえずぐ若い世代の物語でもある。社会の足元が確実に崩れてきていることも実感させる作品だった。ややシナリオが散らかった印象もあるが、現代日本にとってとても大切なことを描いた作品だ。
4.0コレは現代日本人が陥る陥ってる現実の問題〜暖かい人と冷たい現実とく...
3.0高齢者が活き活きとよみがえる姿は・・
つれあいを亡くし寂しい日々を送る高齢男性が、ふと新聞の3行広告「茶飲友達」の記事に目がとまる。
ここから物語が始まる。「茶飲友達(ティー・フレンド)は高齢者専門の売春クラブである。ここで活躍するティーガールたちも又高齢者であるが、こちらは実に活き活きとしていて明るい。
社会的に孤立し生気をなくした高齢者たちが、売春という行為を通じて、笑顔を取り戻し蘇っていく姿には、救われた安心感の一方で痛々しさ、物悲しさも感じてしまう。
クラブハウスの主催者である佐々木マナは、母親とのそりが合わずに家を飛び出して、風俗も経験してきたという身上で、自らが求めている家族のぬくもりや絆をクラブの人間関係の中に重ねて思い描いているようである。
クラブハウスに集う老若男女は、それぞれに問題や悩みを抱えながらここにいる。マナはそれらを引き受け支え励まし合いながら理想的なファミリーを築くために奮闘する。その姿はキラキラと輝いて見えた。
求めるものと求められるもの、お互いに活き活きとした人生を取り戻して笑顔になれる。そんなウィンウィンの事業は順調に思えたが、一つの事件で摘発されあっけなく瓦解してしまう。仲間たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていき、ひとり残されたマナは囚われの身となる。そんな彼女に一人の面会者が訪れる。母であった。「何で−?」「家族だから−」
この映画は、超高齢社会に突き進む現代の日本で、高齢者の孤独、孤立、貧困などの深刻なテーマに、高齢者売春業という事件をモチーフにしながら、高齢者が活き活きとよみがえる姿を「アンチテーゼ的」に描いて見せたことに意味があるように感じた。それはけっして「性」に重きがあるのではなく、別の仕事や役割でいいのではないか。ちょっとしたボランティアでも何でも。要するに社会との繋がりの中でこそ人は生きていることの実感が持てるのだということ。
さりとて、3人に一人が高齢者となった現代社会で、中々に重たいテーマであることは間違いない。
映画の評価として、物語の顛末があまりにあっけなく終わってしまったこと。最後の場面で「家族」の問題が、消化不良の感が残ったこと。などが、個人的には残念に感じた。
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