劇場公開日:2018年11月24日
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解説・あらすじ
「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」で知られるウィリアム・フリードキン監督が1977年に手がけたサスペンス大作で、ジョルジュ・アルノー原作&アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督による同名フランス映画をリメイク。南米のジャングルを舞台に、反政府ゲリラによって爆破された油田の火災を鎮火させるため、1万ドルの報酬と引き換えに、危険なニトログリセリン運搬を引き受けた4人の男たちの命運を描いた。ユニバーサルとパラマウントという2大メジャースタジオが共同出資し、3大陸5カ国でのロケを敢行するなど、完成までに2年の歳月と2000万ドル(現在の100億円相当)という当時として破格の製作費が投じられた。しかし、77年の全米公開時「スター・ウォーズ」が一大旋風を巻き起こした影響で興行的に大失敗し、78年に公開された日本をはじめとする北米以外の国では、監督に無断で大幅にカットされた92分の短縮版が上映された。その後も長らく権利関係などで上映もDVD発売もされていなかったが、2013年にフリードキン監督の手により121分のオリジナル版の4Kデジタル修復が行われ、同年のベネチア国際映画祭でプレミア上映された。日本でも18年11月「オリジナル完全版」として劇場公開され、121分の本来のバージョンが初めて日本で日の目を見る。
1977年製作/121分/アメリカ
原題または英題:Sorcerer
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2018年11月24日
その他の公開日:1978年3月(日本初公開)
原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第50回 アカデミー賞(1978年)
ノミネート
音響賞 |
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提供:コピアポア・フィルムこの特集を読む関連ニュース
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映画評論
121分絶え間なく続く地獄が、これまでの過小評価を見事なまでにくつがえす
南米の貧民街に逃れてきた、スキャンロン(ロイ・シャイダー)ら4人の前科者たち。そんな彼らが街を脱出するために臨んだのは、微震でも大爆発をおこすニトログリセリン(液状爆薬)を、何百キロも先へと運ぶトラック輸送だった——。「フレンチ・コネクション」(71)そ...
この映画評論・批評を読むフォトギャラリー
映画レビュー
3.5Classic Adventure Film
Sorcerer is an undeservedly overlooked film, featuring Schneider two years after the success of Jaws. This may be better appreciated if seen before the 1953 original, Wages of Fear--as it is inferior. This one throws a lot more story. It takes an hour to get to the haul——you might question if it's a remake. And even then it might be too shaky for realism. Still, it's quality 70's entertainment.
5.0すごすぎる撮影
スターウォーズの影に隠れて、製作当時は全くヒットせず隠れた名作扱いとなってしまった本作が完全版となった甦った。映画館で観るのは初めてだったが、中途半端な視聴環境で観ずに良かったと心から思った。
油田の大火災を鎮火させるためにジャングルからニトログリセリンを運ぶという発想がすごいが、その道中がもっとすごい。ボロボロの吊橋を凄まじい大嵐のなかトラックで渡るシーンは、どうやって撮影したのかと目を疑う。吊橋を作って大量の水を放水しながらやったらしいと聞いたことがあるが、それでも死人が出てそうなくらい過酷な撮影に見える。こういうのを観てしまうと本物ではなくては出せない迫力というものがあるんだと再認識する。
デジタル・リマスターは非常に美しい仕上がりだ、大嵐のシーンなども鮮明でスリルを倍増させてくれたと思う。名作のリマスターがもっともっと増えてほしい。
4.0ギリギリを生きる男たちの最後のギリギリ
あらすじにあるニトロを運び始めるのは真ん中辺りからで、それまではまあ中々退屈。
運び手になる四人の男がなぜこの小さな村にたどり着いたのか的なエピソードがあって、そのあと村での生活が描かれて、やっとニトロ。
誰が主要人物か分かりにくいし、序盤の一幕は必要なのか疑問に感じるほどだけど、後半に行けば行くほど前半のエピソードに意味が出てくるから頑張ろう。
せめてどんなことが起こったのかだけでも覚えておくといいと思う。
後半になって、車にニトログリセリンを積んで走ると聞いたときに妻が「ワイルドスピードだ」と言った。
おお、確かにな。ニトロを積んで激走するわけだからフリードキン版ワイルドスピードに違いないかもな。速度はかなり遅めだが。
ヤバそうな崖をニトロ使って飛び越えたり、ウインチ使って空中ブランコしたりするんだよ。
って、そんなわけあるかっ!ちょっと納得しかけたわ。
もっとそろそろそろそろビビりながら運ぶよ。きっとね。
多くのレビュアーさんが書いているように、ジャングルの中を進むトラックは本当にスリリング。
いやスリリングなんて生易しいものじゃない。もうほとんどホラー。
ぬかるんだ斜面を滑るトラック。ボロボロの丸太橋を渡るトラック。冠水したつり橋を渡るトラック。
ニトロを積んでいないとしても相当にヤバい。冷や汗ダラダラになるほどの恐怖。
だけど、本作が本当に面白いのは後半のハラハラパートのアクション部分ではなくて、前半から連なるドラマにあると思うんだよね。
彼らは突然訪れる人の死を目撃し、自分は死から逃れて村にやって来た訳だけど、死神の誘いによってかニトロを運ぶという、いつどの瞬間に命を刈り取られてもおかしくない、首筋に死神の鎌がかかった恐怖と対峙することになった。
彼らが見てきた死は彼らが与えた死だ。命には命で償えと言わんばかりに死が迫ってくる。
一瞬で命を散らし償うのか、それとも振り払えるのか、精神をもすり減らして向かった先に生き残る道はあるのか?
人を死に追いやった者は自らも追われることになる。彼らと死神の対決のドラマ。
3.0未開ベネズエラでの苦難の描写をもっと
油田で発生した火災。鎮火用のダイナマイトを運ぶ仕事を請け負った4人の苦難を描く物語。
1977年フランス製作のサスペンスアクションです。古さは感じますが、ストーリーも映像もしっかりとして楽しめた映画だと思います。
母国での失敗で、未開のベネズエラに逃亡潜伏する主人公達。彼等は、一攫千金を目論見、危険な仕事を請け負います。
密林、整備されていない道路や橋、そしてゲリラ。色々な種類の苦難も用意されていて、緊迫感を煽ります。
マイナス面で言えば、イントロダクションが長く感じます。主人公達の母国で失敗のエピソードを映しているのですが、不必要だったように思います。
それよりも、ベネズエラでの苦しい生活を活写した方が、危険な仕事を請け負う展開にスムーズに繋がったように思います。
もう一ついえば、ダイナマイト爆発の危険を、もっと視覚的に描写しても良かったかもしれません。頭の中で「トラックのアクシデント=ダイナマイト暴発」なのは理解していますが、視覚描写も加えた方が、より緊迫感が深まったように感じます。例えば、荷台でダイナマイトの箱を身を挺して守る・・・みたいなシーンがあれば、視覚的な緊迫感も上乗せ出来たように思います。
私的評価は普通にしました。
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