有り、触れた、未来
劇場公開日:2023年3月10日
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解説・あらすじ
「グッモーエビアン!」「九月の恋と出会うまで」の山本透監督が、東日本大震災から10年後の宮城県を舞台に命と向き合う人びとの物語を描いたドラマ。震災の語り部として、全国で講演活動を続けている齋藤幸男の著書「生かされて生きる 震災を語り継ぐ」から発想を得たオリジナルストーリーが描かれる。
10年前に大きな自然災害に見舞われた、とある町に暮らすさまざまな人びと。交通事故で恋人を亡くした元バンドマンの女性。娘の結婚式への出席を願う末期ガンの女性。将来に不安を感じながらも「魂の物語」を演じ続ける若い舞台俳優たち。自然災害により家族を亡くし、自殺願望を抱く中学生の少女と悲しみから酒浸りの日々を送る父親。そんな2人を支える年老いた祖母、少女の親友と担任教師。すべての登場人物は命と向き合あう問題を抱えていた。そんなそれぞれの物語が複雑に折り重なり、人びとの人生が交錯する。
キャストには桜庭ななみ、杉本哲太、手塚理美、北村有起哉、麻生久美子、萩原聖人、原日出子ら豪華俳優陣が集った。
2023年製作/132分/G/日本
配給:Atemo
劇場公開日:2023年3月10日
スタッフ・キャスト
佐々木愛実桜庭ななみ
里見結莉碧山さえ
野上咲良鶴丸愛莉
吉田光一松浦慎一郎
須藤昇高橋努
吉田悠二宮澤佑
大島蒼衣舞木ひと美
遠藤翔高品雄基
丸岡哲谷口翔太
宮本祥子岩田華怜
吉田若菜金澤美穂
市村隆司淵上泰史
若い医師入江甚儀
瞳麻生久美子
柴田トレーナー萩原聖人
安田朋絵原日出子
佐々木有美子仙道敦子
本堂真治杉本哲太
里見文子手塚理美
里見健昭北村有起哉
安田和樹松代大介
水沢博美ヒロシエリ
斎藤芳樹横須賀一巧
鈴木英人永田直人
西村陽菜竹田有美香
本堂大地龍真
里見彩子鈴木タカラ
里見清山下ケイジ
里見望吉政優吾
里見結莉(幼少期)佐藤咲里
親戚の叔父さん藤原光博
親戚の叔母さん有希九美
チーママ藤白詩
ホステス美玖空
ホステス西村由花
保健の先生中里広海
心美佐藤音香
心美の母本郷遼
夢香千田望未
夢香の母井筒しま
看護師三嶋悠莉
看護師林真里奈
若い対戦相手山下翼
レフェリー平良太宣
セコンド長田拓郎
セコンド賀谷亮祐
保育士成瀬美希
保育士アサヌマ理紗
保育士伸哉
保育士佐伯孝彦
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2022年12月21日東日本大震災から10年後の宮城を舞台に描く「有り、触れた、未来」23年春公開 主演は桜庭ななみ
2021年8月30日
フォトギャラリー
映画レビュー
3.5あふれる思いと、ままならなさについて
人の生のままならなさを描こうとする作品だ。宮城県を舞台に、バンド仲間を亡くした女性、伝統の和太鼓を習うも不登校になる少女、震災で大切な大切な誰かを失った人々、自死に向き合う若者たちが、群像劇のスタイルで綴られていく。
天災や戦争などによって大勢が亡くなったり、生活が激変したりするたび、人の生は、命はいかに不確かなものかと思い知らされる。身近な人が事故や病、あるいは自死によって不意にいなくなり、喪失感に長らく苦しむ人もいる。人の生のままならなさ、と抽象的にとらえるならそれはありふれたものかもしれない。けれど一人の人間、その人自身にとってはリアルで切実でかけがえのない感覚であり時間の連なりなのだ。
大勢の若者が自殺していることに胸を痛め、なんとか現状を変えよう、未来を希望あるものにしようという思いで企画が立ち上がり、多くの若手俳優が賛同し参加したという。名の通ったキャストたちとの演技力の差は当然ある。脚本は詰め込みすぎで、演出も洗練されてはいない。けれどそれも、あふれるほどの思いがあるからこそ。この映画のままならなさも、人の生のままならなさを否応なしに思い出させる。
4.5喪失と向き合う
5.0想いが伝わってきた
登場する人たちの関わりや、それらの人たちが抱える生きづらさは自分にも思い当たり、いつの間にか自分事として引き込まれた。
小説を読むように、色々な人がちょっとずつ関わり繋がっていて、それを発見するたびに、隣に座っていた方は声をあげて驚いていた笑。
そのようなつながりにより、「未来はある」としっかり伝わってきた。
10年前を振り返りながらの「未来は今だ」という言葉に、自分も今、未来を生きてるのだとしみじみ感じた…。
父親役の北村有起哉、すごくいい。
言葉がなくてもその表情で、生きることへの絶望や葛藤が伝わってくる。
その娘役・碧山さえとの激しく対峙する場面も心震えた。
手作りの映画で、シネコンはなかなか扱ってもらえないらしく、すごくもったいない。
大林宣彦監督のもと監督業を学んだ山本透監督。素晴らしかった。
染み入る映画をありがとう。
2.0トークショー付き試写会にご招待頂き鑑賞しました。 自分は岩手県出身...
トークショー付き試写会にご招待頂き鑑賞しました。
自分は岩手県出身で震災時は岩手に居ました。震災がテーマ、オール宮城ロケという事で興味があり試写会に応募しました。
東北出身という事もあり厳しい評価で申し訳ありません。
石巻が舞台なのに映画は終始標準語でガッカリでした。若者はともかく、お父さんやおばあちゃん世代の役は方言や訛りがないと世界観台無しです…
トークショーで監督の熱い思いは伝わりましたが、色々詰め込み過ぎるせいかセリフが多く、せっかくの被災地ロケなので、自然・復興した街並み・復興半ばな街並み…色んな景色をもっと映して欲しかったです。自主映画という事で色々と難しい部分もあったと思いますが…
色んな立場で悩み苦しむ人々を撮りたかったのは分かりますが、各々のエピソードがありきたりで、セリフも安っぽく感じました。
保育園児が命について語るシーンやエンドロールの太鼓と鯉のぼりのシーンなど、地元エキストラさんが出演するシーンはグッと来ました。そういう演出を期待して鑑賞してしまったせいで、低評価になってしまったんだと思います。
東北が舞台と聞いて東北出身者が期待して観ると厳しい評価になってしまうかもしれませんが、フラットに見れる方からはこの映画を見て救われる人も沢山いると思います。
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