Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


映画のことなら映画.com
ホーム >作品情報 >映画「太陽とボレロ」 >インタビュー >【インタビュー】檀れい、水谷豊監督の現場で感じた“愛おしさ” 思い出の音楽の話も

太陽とボレロ

劇場公開日2022年6月3日

  • 予告編を見る

太陽とボレロ : インタビュー

2022年6月10日更新

【インタビュー】檀れい水谷豊監督の現場で感じた“愛おしさ” 思い出の音楽の話も

画像1

「今もこうして笑いながら取材を受けていますが、水谷組は本当に笑顔が絶えないんです」。そう話すのは、水谷豊監督作品「太陽とボレロ」(公開中)で主演を務めた檀れい。初参加となった水谷組の印象を語るその表情を見れば、撮影がいかに充実していたのか伝わってくる。檀、そして水谷に本作の話を聞いた。(取材・文/編集部 撮影/堀弥生 ヘアメイク/山北真佐美、黒田啓蔵 スタイリスト/高橋正史(OTL)※高は、はしごだかが正式表記)

画像2

(C)2022「太陽とボレロ」製作委員会

本作は、「TAP THE LAST SHOW」「轢き逃げ 最高の最悪な日」に続き水谷が長編映画のメガホンをとり、自ら脚本を執筆したオリジナル作品。ある地方都市のアマチュア交響楽団「弥生交響楽団」の主宰者である花村理子(檀)は、18年間、音楽を愛する個性豊かなメンバーたちとともに活動してきた。しかし経営は苦しく、ついに楽団の歴史に幕を閉じることに。楽団最後の解散コンサートが開催されることになるが、個性的なメンバーたちは一筋縄ではいかず、それぞれの思いを抱え動き回り、衝突する。

――檀さんは本作で映画初主演を務めました。改めて、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

檀:主演のニュース記事が出たときに、「オファーを受けて飛び上がるほど嬉しかった」と書いてあったのですが、初主演だから嬉しかったのではなくて、水谷組に自分も出演できることが本当に嬉しかったんです。前2作も当時から拝見していたのですが、なんて素敵な映画を撮られるんだろうと思って、別のお仕事で水谷さんとご一緒したときに「どういう風に演出されたんですか」って質問をしていたくらいです。それから随分経ってこの映画のお話をいただいたのですが、あの水谷組に出演できるんだってことが本当に嬉しくて、すぐにやりたいですとお返事しました。

画像3

衣装/LANVIN COLLECTION ネックレス/NATURALI JEWELRY

――水谷監督は、脚本を執筆している段階からあるシーンで檀さんの顔が浮かんだそうですが、どんなシーンでしょうか。

水谷:「白鳥の湖」を使用したホテルのシーンがあるのですが、その後に理子さんが朝方の公園で落ち込むシーンです。それまでは架空の人を想像して脚本を書いていましたが、そのシーンだけ檀さんだったらこんな感じになるんだろうなって思い浮かびました。そのシーンの後はまた架空の人を浮かべながら執筆したのですが、ずっと檀さんが頭に残っていました。

その後キャスティングに入ったとき、檀さんの名前が出ました。でも、檀さんの顔が浮かんでいたことはプロデューサーにも言わなかったんです。オファーすることはできますが、檀さんには断る権利もあります。「顔が浮かんだ」って言ってむなしいことになるかもしれないので(笑)。こうして話せるようにもなったので、引き受けてくださって本当に良かったです。

画像4

――檀さんは“念願の水谷組”ということですが、印象に残っている演出はありますか?

檀:犬猿の仲の片岡さん(河相我聞)と与田さん(原田龍二)が喧嘩をして、鶴間さん(石丸幹二)も含めて理子の仕事場で話し合うシーンです。暗い中にみんながいるのですが、「あなたたちに罪はありません、私が悪いんです。鶴間さん、電気をお願い」という理子のセリフを監督が現場で足しました。言い方も言葉を途中で切らずに、流れのまま聖母マリア様みたいな感じでと言われて。それが面白くて、そのシーンはみんな笑いを堪えるのに必死(笑)。カットがかかってからみんなで大笑いをしました。

水谷:暗い部屋から始まりたかったのですが、その後どうやって電気をつけようかなと考えて思いついたシーンでした。このシーンも笑いましたが、撮影中には何回か本番中に僕の笑い声が入っちゃいました(笑)。皆さんを見ていると笑っちゃうんですよ。

檀:それがこちらにも聞こえてくるんです。水谷監督が笑っているっていうのは俳優にとっては嬉しいことなので、余計に笑っちゃいました。

――楽しそうな現場です。檀さんは撮影がない日も現場によくいらっしゃったと聞きました。

檀:今もこうして笑いながら取材を受けていますが、水谷組は本当に笑顔が絶えないんです。でもみんな良い緊張感は持っていて、それぞれが自分の仕事をしっかりやっています。コロナ禍でも良い作品を作るしかないという高い意識のなかで進んでいった現場だったので、その場にいるだけでとても心地よかったですし、監督自身が若いスタッフさんにいたるまで隅々声をかけて士気を高めていて、俳優陣が思いつかないような演出もどんどん作品に入れていって。日々ワクワクする愛おしい現場でした。

私自身、主演だからということは関係なく水谷組の現場が好きでしたし、また皆さんが撮影の合間に楽器を練習する姿を見て、頑張ったキャストたちに対して、檀れいとしてもオーナーの花村理子としても弥生交響楽団に愛着がわいていって。片時も現場を離れたくない、見守っていたいと思っていました。

水谷:檀さんがおっしゃってくれたそういう思いは、空気として現場に広がっていったような気がします。いつも感じることですが、それぞれが持っている熱い思いは、確実に作品のなかにも表れています。

画像5

(C)2022「太陽とボレロ」製作委員会

――本作では音楽を愛する普通の人々が描かれていて、改めて音楽の素晴らしさを教えてもらいました。お2人にとって思い出の音楽はありますか?

水谷:僕は昔から映画が好きだったということもあって、中学生から高校生になるあたりに、世界の映画音楽全集というレコードを聴いていました。それを聴くのが本当に楽しみで、見た映画はもちろん、まだ見ていない映画も音楽だけは知ることができました。その音楽を聴くと、空想の世界に行けるんです。それがとても好きな時間で、音楽っていいなって思っていましたね。

檀:私は宝塚時代からいつも身近に音楽がありました。退団後に芸能界に来てからは、今までとは全く違う世界ですし、勝手がわからないこともたくさんあって、自分の生活のなかで何をどう信じたらいいのかわからない時期がありました。

誰も信じられない、何に頼ったらいいかわからないと考えてしまっていたのですが、たまたまテレビで盲目のオペラ歌手のアンドレア・ボチェッリさんを見かけました。目が見えないというのは何が起こるか予測できない暗闇の世界にいるのに、彼は心を開いて歌っていて。その姿に感動して、それからすぐにチケットを買って彼のコンサートに行った覚えがあります。彼はとても強くて、いろんなことを受け止めてネガティブなことさえも包み込んでいるんだ、私もそういう人間になりたいなと彼の音楽を通して感じました。

“観る楽しさ”倍増する特集をチェック!

特集

あらすじ・キャスト 檀れい、映画初主演!希望の上質エンタメ

観る者の心に優しく温かい明かりを灯してくれる映画。6月3日に公開を迎える「太陽とボレロ」は、まさにそんな作品である。

提供:東映この特集を読む
「太陽とボレロ」の作品トップへ

映画.com注目特集

3月21日更新
ガンニバルの注目特集
注目特集ガンニバル

【衝撃の問題作】なぜ世界は本作に熱狂する?この村は人を喰ってる――“絶対的支持”の理由を解説

提供:ディズニー

【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――

提供:東和ピクチャーズ

【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント

提供:ツインエンジン

【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます

提供:KDDI

注目作品ランキング

  1. 1

    ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日

    ウィキッド ふたりの魔女
  2. 2

    35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日

    35年目のラブレター
  3. 3

    映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日

    映画ドラえもん のび太の絵世界物語
  4. 4

    お嬢と番犬くん劇場公開日 2025年3月14日

    お嬢と番犬くん
  5. 5

    ロングレッグス劇場公開日 2025年3月14日

    ロングレッグス
注目作品ランキングの続きを見る

映画ニュースアクセスランキング

  • 昨日
  • 先週
  1. 1

    養女に迎えた7歳の少女の“正体”は、本当に成人女性なのか? 全米を騒がせた実話を基にした衝撃作、配信開始2025年3月20日 09:00

    養女に迎えた7歳の少女の“正体”は、本当に成人女性なのか? 全米を騒がせた実話を基にした衝撃作、配信開始
  2. 2

    実写「白雪姫」“7人のこびと”おとぼけ役は風間俊介「願いが叶いました」2025年3月20日 07:00

    実写「白雪姫」“7人のこびと”おとぼけ役は風間俊介「願いが叶いました」
  3. 3

    WEST.主演映画「裏社員。スパイやらせてもろてます」に恒松祐里が出演! 全編関西弁でヒロイン役に挑戦2025年3月20日 12:00

    WEST.主演映画「裏社員。スパイやらせてもろてます」に恒松祐里が出演! 全編関西弁でヒロイン役に挑戦
  4. 4

    【インタビュー】柳楽優弥×笠松将「ガンニバル」完結編を“3つのキーワード”で語り尽くす2025年3月20日 11:00

    【インタビュー】柳楽優弥×笠松将「ガンニバル」完結編を“3つのキーワード”で語り尽くす
  5. 5

    高橋文哉&西野七瀬にもたらした、瀬々敬久監督からの大きな財産【「少年と犬」インタビュー】2025年3月20日 12:00

    高橋文哉&西野七瀬にもたらした、瀬々敬久監督からの大きな財産【「少年と犬」インタビュー】
  1. 1

    ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00

    ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」
  2. 2

    櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00

    櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送
  3. 3

    「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00

    「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」
  4. 4

    【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00

    【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開
  5. 5

    【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55

    【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙
映画ニュースアクセスランキングをもっと見る
スクリーニングマスター誘導枠

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp