CHAIN チェイン
劇場公開日:2021年11月26日
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解説・あらすじ
京都造形芸術大学映画学科の学生とプロの映画スタッフ、キャストが一丸となり劇場公開映画を製作するプロジェクト「北白川派」の作品で、新選組終焉の象徴とも言われる油小路の変を背景に、激動の時代を生きた無名の人々の生き様を描いた群像劇。幕末の京都。鎖国により国際的に長く孤立状態にあった日本を変えるため、若者たちはさまざまな主義主張をぶつけ合い、血を流し争っていた。会津藩を脱藩した無名浪士の山川桜七郎は、ある事件をきっかけに近藤勇率いる新選組と伊東甲子太郎率いる御陵衛士の対立に巻き込まれる。主人公・山川桜七郎役を映画初主演となる大人計画の上川周作が演じる。「5万回切られた男」の異名で知られ、数多くの時代劇で活躍した俳優・福本清三の最後の出演作となった。監督は「正しく生きる」「愛してよ」の福岡芳穂。
2021年製作/113分/G/日本
配給:マジックアワー
劇場公開日:2021年11月26日
スタッフ・キャスト
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映画レビュー
2.5侍タイムスリッパーにヒントあげちゃったかも
0.5これは酷い…
4.5意欲作なのはわかるのだけど、肝心なことに日本映画なのに聞き取れない…。
今年199本目(合計263本目)。
この時期を描いた映画といえば、10月だったか「燃えよ剣」がありましたが、あの映画、妙な展開(後からの回顧形式)であるため、なかなか感情移入できなかったという意見はここでも多かったし、私も「まぁそういう描き方もあるけど、なぜそれを選んだのだろう…」とは思いました(ただ、あちらにも書いたように、おそらく海外放映を想定しているため?)。
さてこちら。結局のところ新選組を描く映画ですが、あまり焦点のあてられることがない事件なども絡めて描かれています。京都市はこういう歴史的な場所は保護する立場であるようで、実際に大きな事件と言えるものは大切に保護されているようです。
パンフレット等に描かれているのは京都タワー。映画内は現代と幕末の日本を行き来する展開になります。なぜに現代が描かれているのかは、この映画のタイトル、「チェイン」にヒントがあろうかと思います(中途半端に書くとネタバレになるので回避。もっとも、歴史ものなのでネタバレという概念もないとは思うけど…)。
他の方も書かれていた通り、余りこの手の映画では触れることがない、武士や農民、商人などだけでなく、いわゆる「描かれることがほぼないであろう」人にも焦点があてられているなど、(ある程度は作話もされてはいるとは思うのですが)時代考証はしっかりされているなという印象です。そこはやはり、大学(の映画学科?)と当該大学の後輩の方が作ったという特殊な事情もあること、さらに大阪市も含めて近畿圏は資料検索はやろうと思えばほぼ無限にできるので、そこは安心できるところです。
一方で、これもまた他の方も触れている通り、他のことも出てくることは出てくるのですが、時間調整の関係か中途半端に出てくる(なお、余りにもマニアックな語は、説明不足にならないように日本語で説明が入るなど、かなり良心的)など、「出るのはすごく良いのだけど、出たら出たっきりでそのままになっている」という点はどうしてもあります。
とはいっても、この作品はもともと大学の映画学科とその後輩の方が作ったという、どちらかというと特異な作品であり、そこは気にしませんでした。
採点に関しては下記のようにしました。
タイトルにも書いたのですが、「日本映画なのに聞き取れない」という珍妙な映画になってしまっているのが非常に痛いです。
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(減点0.3) この映画はテアトル梅田さんで観たのですが(座席数70程度のミニシアター。シアター1と2がある)、かなり発言が聞き取りづらいです。一つは方言(特に会津や薩摩など)、もう一つには単純に「早口に過ぎる」点で、正直「何を言っているのかわからない」点があります。
※ ツイッターなどで少しずつブレイクして多くのミニシアターで放映された「ベイビーわるきゅーれ」に似た部分もあります(最後には聞き取れないという意見が多くて、日本映画なのに字幕放送をやった映画館もあり、それでやっと「何をいっているのか」わかった部分もあった、と言われている)。
日本映画なのに聞き取れないというのは正直初めてで、私1人だけならまだしも、他の方もそうなので、程度の差はあっても聞き取れないか聞き取りにくいのだろうと思います。もっとも、わかりにくい語に関して字幕説明があったりと配慮はあるのですが、この「聞き取りにくい」という点は試写会などでも相当数出ていたと思うのですが、何の配慮もなかったのはちょっと残念です(とはいえこのご時世で音声だけまた吹き込みなおすというのも、またそれもそれでリスクとベネフィットの兼ね合いになる)。
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2.0雁首
慶応三年、油小路の変の背景にいた無名の人々の話。
新撰組が絡んでくるので有名な人物も登場するけれど、あくまでもみせていくのは余り有名ではない人や、その周りにいた架空の人達。
新選組と御陵衛士の対立やそこに絡んで来る話は良かったけれど、陰間と夜鷹とか菓子屋のせがれとか阿片の女とか、中途半端に描くならいらなかった様な気がする。
それと、何故かチョロチョロと忘れた頃に差し込まれる現代描写の意味は、もしかしてラストシーンのセリフに絡める為ですかね?
どうなっているかはみせなくても当然知っているから、これまた中途半端に差し込むならいらないと思うのですが。
ただでさえセリフが多いところに、音響のせいなのか滑舌のせいなのか、セリフの聞き取り難さが気になったし、群像劇だから仕方ないけど話があちこちに跳びまわって、なかなか入って来ず、まとまりが悪く感じた。
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