そこからの光 未来の私から私へ
劇場公開日:2021年2月6日

解説・あらすじ
20~30代の女性に発症することが多く、歩行困難や手足のしびれなどなどさまざまな症状が出る「多発性硬化症」と向き合う主人公の女性と、彼女を支える人々を描いたヒューマンドラマ。アクティブで元気な大学生のぴょんちゃんは、交通事故に遭ったことをきっかけに身体の違和感に気づく。痛みやしびれが次々と現れ、やがて歩行が難しくなったころ、ようやく「多発性硬化症」という病名を告げられるが……。実際に多発性硬化症と診断され、患者数や情報、治療法も限られた中でリハビリに励み、同じように多発性硬化症に苦しむ人々のためにNPO法人で活動を続ける実在の女性をモデルに映画化。自らの経験を生かして同じ病気に苦しむ患者に寄り添い、新薬の承認に向けた活動にも奔走する主人公の姿を通して、前に進む希望を描いていく。主演は「ばぁちゃんロード」「いけいけ!バカオンナ 我が道を行け」の文音。主人公を支える友人役にお笑いコンビ「ニッチェ」の江上敬子、主治医役に田中美奈子。
2020年製作/78分/G/日本
配給:サムシングファン
劇場公開日:2021年2月6日
スタッフ・キャスト
フォトギャラリー
映画レビュー
2.5先ずは知って貰うこと
1993年、大学生の頃に多発性硬化症(MS)を発症した女性の話。
難病指定されている免疫不全の神経障害で症状は人それぞれ。
1万人に1人ぐらいの割合で発症し、寛解はあれど完治はないというこの病気。
なんとなくは聞いたことありましたが良く知らずに鑑賞。
そういえば林家こん平さんがこの病気だったっけ。
投薬とリハビリで寛解した主人公が、当時の日本ではMSの情報を得るのも難しかったことから、情報発信をするべくHPを解説し、法人を作り上げていくストーリー。
主人公の寛解までの奮闘記もあるけれど、法人運営の苦労話がメインという感じで、中でも新薬に関するエピソードのインパクトが強い。
ただ、この新薬に関しては、気持ちはわかるものの、副作用で問題が起きたら国が責任を問われる訳で、あまりにもそこに突っ走しる姿を強調されるのは如何なものかなと。
一応、彼女の意見の反駁もあるにはあるけれど、やっぱり弱いし。
映画としてはドラマが薄く、面白いとかつまらないというものでもなくて、MSという病気があるということや、支援をするグループがありますよというプロモーションという感じかな。
3.5多発性硬化症という難病を知った
多発性硬化症の治療薬を開発しているバイオジェン・ジャパン株式会社主催のオンライン試写会で鑑賞。
主人公が罹患する多発性硬化症(MS)とは自己免疫が中枢神経系を誤って攻撃するようになり、炎症を起こして歩行困難やしびれなど生活に支障をきたす様々な症状が出る病気なのだそう。
人によって症状は様々で原因も分からず、治療法も確立していない難病だそうです。この映画を見るまで自分も全く知らなかったように一般に病気の認知も少なく、見た目には病気だとわかりにくいので、怠けているように思われることも多いようです。
主人公が罹患した当時は国内には病気の情報はほぼ皆無で、同じ病気で苦しむ患者たちのために海外の情報を訳して紹介するサイトを立ち上げ、患者会を作り、コミュニティを形成していきます。次第に新薬の承認を求める活動にまで手を広げていくのですが、、、。
承認されている薬が一つしかない状況では人によってはまるで効き目がなかったりするだろうし、新薬承認に希望の道を見出した主人公の気持ちもよく分かった。それだけに患者会でのコミュニケーションと新薬承認のロビー活動の間で悩んでいくシーンは見ていてもやもやしたな。カリスマ的になった主人公に頼り切りのスタッフと一人で背負い込んでしまう主人公。ロビー活動や署名活動は患者会の人やその家族も巻き込んでもよかったのでは?スタッフの二人も患者会との架け橋を一人に任せきりではいずれ手が回らなくなることくらい判りそうなのに。と思ってもやもやした。
こういう世間的に認知されていない病気が知られるようになって、研究がしやすくなるといいですね。
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