ザ・ブック・オブ・ヘンリー
解説・あらすじ
「ジュラシック・ワールド」のコリン・トレボロウ監督が、「マルホランド・ドライブ」のナオミ・ワッツ、「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」のジェイデン・マーテル(本作出演時はジェイデン・リーベラー)、「ワンダー 君は太陽」のジェイコブ・トレンブレイ共演で描いたクライムサスペンス。11歳の天才少年ヘンリーは、母スーザンや弟ピーターと3人で幸せな毎日を送っていた。ある日、ヘンリーは隣人の少女クリスティーナが継父から虐待を受けていることに気づき、彼女を救うための作戦を1冊のノートにまとめ始める。そんな中、ヘンリーに思わぬ悲劇が降りかかる。
2017年製作/アメリカ
原題または英題:The Book of Henry
スタッフ・キャスト
ザ・ブック・オブ・ヘンリー の関連作を観る
関連ニュース
【本日放送】「ジュラシック・ワールド 炎の王国」あらすじ・キャスト・声優・見どころまとめ
2024年5月24日【本日放送】「ジュラシック・ワールド」あらすじ・キャスト・声優・見どころまとめ
2024年5月17日【本日放送】「ジュラシック・ワールド 炎の王国」 あらすじ&キャスト&キャラクター&見どころまとめ
2023年12月29日【本日放送】「ジュラシック・ワールド」 あらすじ&キャスト&キャラクター&見どころまとめ
2023年12月28日「ジュラシック・パーク」シリーズ全6作解説 あらすじ、キャラクター、興行収入ランキング 【金曜ロードショーでの放送記念】
2022年6月10日「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」監督が、エピソード9の一部を撮影!
2017年7月10日
フォトギャラリー
映画レビュー
3.0幼きヴィラン
『ジュラシック・ワールド』シリーズのコリン・トレヴォロウ監督によるクライムサスペンス。そう、本作は家族の絆が描かれているもののハートウォーミングな話やファンタジックな話ではない。
「天才少年が隣家の不幸な少女を救うためにある計画を立てる」というあらすじに少年少女の青春物かと思いきや、中盤から予想外の展開になり、サスペンス色が強くなってちょっと驚いた。アメコミのヴィランの姿が脳裏をよぎる。
仲の良い兄弟の天才の兄を『IT/イット』のジェイデン・マーテル、弟を『ワンダー 君は太陽』のジェイコブ・トレンブレイという演技の上手い2人が演じていて見応えがある。
母親のナオミ・ワッツも演技上手いが、この2人が上手過ぎる。
あと『ブレイキング・バッド 』のハンクも出ている。
3.0ヘンリーは、母親に。。
犯罪者になることを優先したのか。頭のいい少年であれば、病院の先生などの力を頼ることも出来たはず。もし、残されたテープに「ママ、ここまで一人で行動できたね、偉いよ!でも、やっぱり撃つことできなかったね」とかさ、次へのステップに繋げるには最高の演出にも出来たのに。あそこで、撃たない、そして、撃たれるところまでヘンリーなら予想できたはず。あくまでも、運が良かっただけだ。そして、入院していたはずなのに、あそこまで準備ができたのだろうか。
4.0個人的解釈がかなり入るがとても良い作品
かなりネタバレなので注意。
他の人がどう解釈したか気になるので色んな解釈のコメントも頂けると嬉しい。
まずはこの映画が割と酷評されていることに驚いた。
確かに説明が足りていない部分はあったが、短い時間でこの話を描くならこれで良かったと思っているし、個人的には十分伝わったと思う。
まずは大前提として虐待は性的虐待だったと解釈した。
最初の方からそうなのかもと思っていたが、弟ピーターが赤いノートを見て一部わからないような反応をしていたことや、母親がその場面を窓越しに見た時の反応からもそう汲み取れる。
また、暴力であれば写真などに収めたと思われることからもそう取れる。
ヘンリーは天才だけど子供で経験がないことから、暴力よりもきっとショッキングなものだったと思う。
その上好きな子だったから尚更ショックなはずで、一刻も早くとめたいのにプライバシーを守って保護してくれるであろう大人が全て力になってくれない。
もう殺すしかない。そう考えても不思議じゃないと思った。
というのも、私自身ストーカー被害に遭って友人や職場関係を壊され殺害予告された時「殺すしかない。殺さない限り終わらない。」と思ってしまっていたことがあった。継続して悪化する絶望の中にいると人間はそう思うようになっていると思う。
だから他の酷評で「リアルじゃない。殺害に直結するのは短絡的。」という言葉に私は「いや、これはリアルだ。」と答える。
話が逸れたが、ヘンリーは天才だけど "思ったことに真っ直ぐ進むところ" に唯一子供らしさがみえて良かった。
きっと5年後のヘンリーなら「殺そう」「自分に出来なそうだから母親にやってもらおう」とならなかっただろう。
その未成熟な部分がたまらなく愛おしい。
そして、古屋の中の写真。
あれはヘンリーの"迷い"と"賭け"だったのではないだろうか。
頭のいいヘンリーが、銃で覗く窓のあんな近くにあの仕掛けのスタートを置くだろうか。しかも、息を潜めなければならないことをする場所で、弟に見せた時よりも大きい音が鳴る仕掛けを。
もしも母親が震え、ぶつかってその仕掛けが作動したなら、やめてもいい。選択していい。きっとこの写真を見たら踏みとどまるだろう。
そういった意図があったのではないだろうか。
イヤホン越しに聞こえる声では二度打つことを催促している。
ヘンリーには母親が打てないことがわかっていたのかもしれない。
赤い本に書かれていた格言のように、忙しく何かに夢中にさせて自分を亡くした悲しみから早く立ち直らせたかったのかもしれない。
クリスティーナを救うのは、殺すのでなくても母親ならどうにかしてくれると信じていたと思う。
シーラがヘンリーの名前を間違えるのは本当の母親?昔子供が死んで…とか?などと勘ぐっていたがキスのシーンがあったので病んで深酒するほど好きな元旦那にでも似ていた?のかな?
ヘンリーが入院してクラスのみんなが手紙を書くシーン。クリスティーナが
「みんな信じてる。」
と書いていたところ、クラスメイトが治るよね?と教師に質問し、教師がわからないと返答。それを見ていたクリスティーナは
「私は 信じてる。」
に変えていたシーンも良かった。そうだね。先生は信じていなかったものね。
真っ直ぐで繊細な子供らしさがよく描かれていた。
クリスティーナのバレエをみて校長が目に涙を溜め舞台袖からいなくなり警察に通報したであろう表現。あそこもとても良かった。
他はヘンリーや母親が動かしたが、ここだけは最終的にクリスティーナ自身の力で動かされたシーン。本人は無自覚だけど、校長側からは人に言われてやったのではなく最終的には助けたいという自分の心に従ったという事。
グレンが自殺したことによりクリスティーナが誰にも何もつらい経験を話さなくてよく済んで良かった。そこはリアルじゃないかもしれないし、リアルかもしれない。
警察の方が色々わかる分捕まるの怖いよね。警察の方が刑務所でも他の受刑者に虐められるし。
庭の見た目をとても気にする性格に描かれていたから、人の目を人一倍気にする人なのかもしれない。そう思うとリアルな気がする。
ヘンリーの残した株がきちんと整理され利益を出せるのかが気になるが、きっと医者といい感じになって医者がなんとかしてくれるだろう。
みんなお幸せに。
他にも書きたいことが沢山あるが、この辺で。
一人で観たことを後悔した。
私はとても好きな物語で、どう解釈したか話し合いたかった。
映画.com注目特集
3月14日更新
【衝撃の問題作】この村は、人を喰ってる――なぜ世界は本作にハマる? “絶対支持”の理由を解説!
提供:ディズニー
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ
【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント
提供:ツインエンジン【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI【感想投稿で豪華賞品が当たる】ちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)
注目作品ランキング
1
ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日
2
35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日
3
ファーストキス 1ST KISS劇場公開日 2025年2月7日
4
映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日
5
知らないカノジョ劇場公開日 2025年2月28日
映画ニュースアクセスランキング
- 昨日
- 先週
1
「夜明けのすべて」藤沢さんと山添くんの物語を“映画”にするための試み 三宅唱監督、松村北斗&上白石萌音の“声”にも言及2025年3月16日 08:00
2
Snow Man渡辺翔太が映画単独初主演! 大ヒットホラーシリーズ最新作「事故物件ゾク 恐い間取り」7月25日公開2025年3月16日 11:00
3
聖地巡礼ツアーも話題「アイの歌声を聴かせて」舞台が佐渡になった理由、AIの表現について吉浦康裕監督らがトーク2025年3月16日 09:30
4
「エレファント・マン」を新たな視点で描く伝記映画 ジャック・ヒューストンが監督2025年3月16日 09:00
5
「この恋で鼻血を止めて」に杉田智和と日笠陽子が出演、本PVとキービジュアル公開 4月2日から放送開始2025年3月16日 07:00
1
ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00
2
櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00
3
「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00
4
【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00
5
【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55