映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
全277件中、1~20件目を表示
4.0映画好きで、頑張っている人のため
これまで何かに夢中だった人も、そうでもなくて何も無い人も、何かに必死で頑張って、そしてそれぞれ幸せになれる、そんなスッキリハッピーな映画でした。しかも、エンドロールもダイジェストじゃ無く最後まで席を立たせない、上映時間はキッチリ90分w遊び心も満載です。
(追記)
家に帰って冷静になったので、良かった点を書き加えたいのですが――「誰もが上げるであろう、新人女優のヒロインが水溜まりをパシャってやってアハハと笑うシーンですが、普通、水溜まりを踏んで嫌がる人も居れば、このヒロインの様に楽しむ人も居る。楽しめる人は間違いなく良い人で、新人監督である主人公も、それを見抜いたという点で、映画の観客に主人公の才能を判りやすく判らせてくれる。しかも、その対比として水溜まりパシャを嫌そうに見ていたのが、あの金髪の主人公の友人の若手銀行マン。(それを観客の記憶に残してくれてるのは凄いのですが)もしかしたら、嫌な奴かと思ったけど、映画作りには避けて通れない費用の問題と対峙して、頭を下げて主人公を援護射撃してくれてて、しかも起死回生にクラウドファンディングという荒技を使う、正に今時の時事ネタを持ち出したのには、ほーっ!!と感動いたしました」っていうところが、とても上手く出来てたなあ、と感じ入った次第です。声優さん達の声もハマってるし、出来すぎのハッピーエンドもライトなアニメ作品だからこそ許される、見ればサクッと幸せになれる素晴らしい映画だったと思います。
4.5細かいネタやディテールが詰め込まれた90分、何度見てもするっと楽しく見られる
平尾隆之監督に取材するため試写で2回、公開後に映画館で2回見ていますが、毎回するっと楽しく見られるのが良いなと思っています。本編90分というコンパクトな尺に、アニメならではの表現や映像編集の奥深さ、原作漫画をふくらませた物作りのヒリヒリするドラマが詰め込まれていて、繰り返し見ると細かいところに色々とネタが仕込まれていることにも気づくことができます。例えば、序盤でジーンが「いい絵だ」と言う、水たまりで跳ねるナタリーの横には、さり気なく後半登場するある人物も歩いています。劇中ポスターも1枚1枚デザインされていて、「ニャリウッド」の世界を構築するディテールの凝り具合が楽しめます。
4.5編集は本当に面白い
映像の編集ってやってみると本当にすごい面白いものだが、映画のメイキング映像でも、映画制作の舞台裏を描いた内幕ものでも中心に取り上げられることがすくない。スタジオで延々と作業するものなので、画的に地味だからしょうがないんだろうけど、本当はめちゃくちゃ面白くて、映像制作の醍醐味なのだが、この編集の面白さを存分に伝えてくれる作品がついに出てきた。物語の前半こそ撮影現場のエピソードがあるが、映画の後半は編集と金策の話になっていく。同じシーンでも編集次第で全く別の印象のシーンとなることが、わかりやすく提示されるが、それ以上に本作全編が凝った編集にあふれているのも良い。
僕が好きなのは、ポンポさんとアランがカフェで向かい合って座って予算の話をしているシーンだ。オーソドックスなつなぎだが、実に順番が的確だ。2人が向かい合っているのを2ショットで捉える、奥には大きな窓があって強い西日が差し込んでいるため、2人は逆光気味で暗く映っている。2人が困難な問題を抱えていることを示唆しているカットだ。そして、2人の正面カットを切り替えしてつなぐのだが、西日によって顔の半分が影に覆われている。2つに分断された顔が、やるかやらないのか、2つの選択肢の決断をする場面であることを伝え、やると決めた2人を今度がカメラが窓側に入り、2人の未来を暗示するように明るく照らしている。このつなぎの順番を逆にしてしまうと、物語の展開は理解できても、伝える力が弱くなるだろう。
このように、つなぎ方にもちゃんと意図がある。素材の強さを何倍にもしてくれるのだ。
5.0一見するとタイトルもキャラクターデザインも弱い。でも実は凄く面白い映画! 騙されたと思って見てほしい作品!
まず正直に言います。タイトルは魅力を感じにくいですし、キャラクターデザインもどこかB級感が漂っています。試写で見るまでは「たぶん日本の学校を舞台にした自主製作映画のような作品だろう」と。
ところが、全くスケール感が違っていました!
「日本の学校を舞台にした自主製作映画の物語」どころか、「ハリウッド(正確にはニャリウッド)を舞台にした本格的な実写映画製作の物語」でした。
アニメーション映画なのでキャラクターは日本語を話しますが、書き文字はすべて英語です。
「ポンポさん」というのは、「ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット」という映画プロデューサーのあだ名で、パッと見に反して、内容はかなり本格的な作品だったのです。
本作では、映画製作の舞台裏をテンポよく見せてくれます。
特に、「編集」を大きなテーマにしているだけあって、ここが大きな見どころの一つになっています。
エッジの効いた映像表現と、名作になるためのテーマを織り交ぜながら「夢と狂気の世界」を巧みに描き出しています。
これは、間違いなく名作と言える映画です。
私たちはふだん映画を見ますが、その理由はそれぞれあるでしょう。
ただ、本作には、誰もが共感できるような「答え」が描かれていると思います。
実は、本当に凄い作品は、本作のような「夢と狂気の世界」から生み出されているものなのです。
クリエイターらの「夢と狂気の世界」があってこそ素敵な時間が生まれているのです。
本作のような舞台裏に思いをはせる習慣が大切で、それによってもっと映画が好きになれるのだと思います。
2.5上映時間が90分のとこです
4.0侮っていました。
5.0映画作りのエッセンス満載
私も映画が好きだからタイトルに惹かれて鑑賞、アニメだから子供向けだろうとあまり期待していなかったのだが、観てびっくり、夢追い人への応援歌というコンセプトも好感が持てるし、映画作りの醍醐味、難しさの要素がびっしりと詰め込まれ、登場人物もセリフも良いし展開も映像も素晴らしい。
ジーンが主役と思っていたら金髪でイケメンのアラン登場、銀行員だと後で分かるが嫌な予感、案の定、映画のスポンサーがおりて資金不足、アランが助けるだろうと思ったら上司は反発、ネットを使った説得の様子も実に上手い、ナタリーに演技を教える大女優のミスティア、本来なら素人のナタリーでなくミスティアが出るべきと思ったが追加撮影で参加と納得、新人とベテランの織り交ぜ方、伏線の張り方、気の持たせ方が実に上手いですね。
役者ばかりかスタッフも大切、「映画はみんなで作ること」というポンポの名言、また、編集が大事で大変と言うことも納得、特に監督自身の編集ですと苦労してとったカットは切るに切れないだろうというのも分かります。本作のように尺が過剰なほど撮った上に追加撮影とは新人監督故の失策ですね。本作の監督平尾隆之さんは編集はベテランの今井剛さんに頼っており、絵コンテの段階で意思疎通を図っているとのこと。
タイトルのポンポさんは名プロデューサーぶりを発揮していましたが本作の製作プロデューサー松尾亮一郎さんも名作「この世界の片隅に」をプロデュースした巨匠ですからこの手の映画製作の舞台裏を創らせるのには打って付けだったのでしょう。
ニャリウッドとかニャカデミー賞とか猫語のようなおふざけはアニメらしいですが中身は映画作りのエッセンスが詰まった傑作でした。
4.0作品を観てみたくなる
4.5良かった!
•一番印象に残ったのは、ポンポさんの「満たされた人間はモノの考え方が浅くなる。」という言葉、、
•映画の作り方がよく分かるし、鳥肌が立つシーンもあり良かった!
•90分映画大好き!
3.5順風満帆すぎるお話。 何ひとつつまずきも綻びもなく進行するストーリ...
3.0予備知識なしで最後まで見た
まったく何の予備知識も無しに、おすすめ録画に入っていた映画を再生したところひきこまれました。「こんなつながりもあるんだなぁ」などと、不思議な感慨にふけっております。
なにしろ最近は2時間の映画を見る時間を作ることさえ億劫で、見始めたと思ったら、他のことに気を取られ、途中で頓挫してしまうことがほとんどです。
映画館で集中して見れば、なんとか「完走」出来るのですが、見に行きたい気持ちにさせてくれる映画が少ないのです。
だからこそ、ポンポさんがこだわる90分という時間に共感するし、映画を見るという行為自体に焦点を当てた映画は、意外と少ないのだと改めて気づかされました。
もうひとつのフックが、コッテコテのアニメ絵であるという点。
上位概念はありませんが、邦画に関して言えば、明らかにアニメが実写作品を凌駕している現実があります。作品世界でのニャリウッドというのはどう考えてもハリウッド映画のことであり、「門前の小僧習わぬ経を読む」を軸にストーリーが展開していきます。アニメ絵に対する拒絶反応さえなければ、実写作品と同じアプローチで映画を語っているのです。
そういう意味では、実写とさえ言えるでしょう。
近年のアニメ『THE FIRST SLAM DUNK』『すずめの戸締り』も、アプローチこそアニメの手法をとっていますが、出来上がりは、もはや実写と言ってもいいでしょう。
トム・クルーズが、見たことのない絵作りに腐心するように、実写であるか、アニメーションであるかは、表現のひとつの手段に過ぎないと思いました。
どうやら原作があるようで、どれほど忠実に映像化されているのか知りませんが、こんなふうに見せてもらえたことに感謝です。
しいて言うなら、劇中劇の形式をとっているので、完成した映画が、どれほど素晴らしいものであるのか、その片鱗だけでも見せてほしかった。
3.0映画が好きにとっては楽しめる作品
0.5過不足
まず冒頭、ポンポさんが持論である90分最強理論で名作『ニュー・シネマ・パラダイス』を軽く下げた時点で「ん?」って思った。
モヤっとしたが、まあ言わんとすることはギリわからないでもないので鑑賞続行。
主人公の同級生の銀行マンパート。ちょっと無理がないか? 銀行マンがそんなことしちゃあダメだろと思った。半沢直樹じゃあないんだから。
このシーンが来るまで「お仕事映画だなー」と思って観ていたので、わりと興ざめ。
そしてこの映画自体が冒頭の90分最強理論を意識してか「カット!はい、これでちょうど90分ね!」みたいなラストで終わるのだけど、上記の微妙だった銀行マンパート含めて「ジャスト90分!」って言われても、説得力に欠けてしまう。ポンポさんが冒頭で言っていた90分最強理論やポンポさん自身のカリスマ性がかなり薄れてしまっていないか。私だったら銀行マンパートはそれこそ編集でカットする。
あと作品全体を通して、「イケてない人はその分だけ光るものを持っている」みたいなことが言いたいのだろうけど、良い映画撮ることとそれは果たして本当に関係あるんですかねぇって思っちゃいました。
いやまあ、あるっちゃあるのかもしれないけど、そこをちゃんとお仕事映画ならではのロジカルでこちらが納得出来るように描けていたら良かったなぁと。
総評。90分最強理論とは言うわりに、「過不足」の三文字が過ぎる映画でした。
2.0ごめんなさい無理です
この映画、起承転結のあるサクセス・ストーリーの展開部分に説得力が足りません。困難の提示>解決のプロセスを、登場人物の「僕は映画が好きなんだー!」(ここでJPOPがガンガン鳴り響いて、画面が七色に光ったりする)という「演出」だけで済ませてしまうのは如何なものかと思います。映画作りのディティールも納得感を生み出せる程ではありません。アニメーション専門学校のCMならこれで十分、しかし1時間半の尺を持つ映画であれば語るべき物語があるはずです
作中、主人公の心境と劇中劇を重ねる演出に結構な尺が割かれていますが、技巧的な演出の前に基本的なプロットに気を使ってほしい。映画オリジナルキャラクターのアランがストーリー上のわかりやすい粗になっている点は象徴的です。脚本兼任の監督が文芸面に関してあまり明るい方ではないのだと想像します。アニメーター出身監督や演出屋監督が陥りやすい失敗パターンだと思えば、この映画の全体像に合点がついてしまいます
ポンポさんという超常的なキャラクターを中心に据えている分「何でもあり」な筈なのに、それでも許容ラインをはみ出してしまう杜撰な作劇。映画大好きな私としては、これを好意的に評価するのはちょっと難しかった
5.0何度でも観たくなる
4.5なんでポンポさんかわからんけど、超よく出来た作品
4.0初めは舐めてました、けど考えが変わりました。
全277件中、1~20件目を表示
映画.com注目特集
3月21日更新
【衝撃の問題作】なぜ世界は本作に熱狂する?この村は人を喰ってる――“絶対的支持”の理由を解説
提供:ディズニー
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ
【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント
提供:ツインエンジン【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI注目作品ランキング
1
ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日
2
35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日
3
映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日
4
お嬢と番犬くん劇場公開日 2025年3月14日
5
ロングレッグス劇場公開日 2025年3月14日
映画ニュースアクセスランキング
- 昨日
- 先週
1
養女に迎えた7歳の少女の“正体”は、本当に成人女性なのか? 全米を騒がせた実話を基にした衝撃作、配信開始2025年3月20日 09:00
2
実写「白雪姫」“7人のこびと”おとぼけ役は風間俊介「願いが叶いました」2025年3月20日 07:00
3
WEST.主演映画「裏社員。スパイやらせてもろてます」に恒松祐里が出演! 全編関西弁でヒロイン役に挑戦2025年3月20日 12:00
4
【インタビュー】柳楽優弥×笠松将「ガンニバル」完結編を“3つのキーワード”で語り尽くす2025年3月20日 11:00
5
高橋文哉&西野七瀬にもたらした、瀬々敬久監督からの大きな財産【「少年と犬」インタビュー】2025年3月20日 12:00
1
ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00
2
櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00
3
「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00
4
【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00
5
【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55