RWBY VOLUME 4
劇場公開日:2017年10月7日
解説・あらすじ
日本アニメに影響を受けたクリエイターたちが立ち上げた北米の映像スタジオ「Rooster Teeth Productions」が手がける3DCGアニメーション「RWBY(ルビー)」の第4シーズン。YouTubeで配信され、総再生数が1億回以上を誇る人気WEBアニメで、日本語吹き替え版を劇場上映する。最新科学技術と魔法の力が共存する世界「レムナント」で、「グリム」と呼ばれるモンスターを討伐するハンターになるため養成学校ビーコン・アカデミーに通う少女ルビー・ローズは、仲間とともにチームRWBYを結成し、楽しくも平穏な日々を送っていた。しかし、反社会的組織ホワイト・ファングの暗躍により、アカデミーが襲撃され、チームRWBYはバラバラになってしまう。第3シーズンまで使用されていた3DCGソフトが一新されたことで、映像のクオリティが向上。吹き替えはこれまでと同じく早見沙織、日笠陽子ら人気声優が担当する。
2017年製作/148分/G/アメリカ
原題または英題:RWBY: Volume4
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2017年10月7日
スタッフ・声優・キャスト
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映画レビュー
3.0基本の出来は良くなったが…
回を追う毎に台詞回しやCGがエンタメ作品としてブラッシュアップされていて、手放しで薦められるレベルに到達したのでは。英語版からの30分近いカットも個人的にはあって然るべきで、原典でのテンポの悪さが改善されて2時間半も苦痛ではありませんでした。
ただ、あくまで「構成上必要なつなぎ回」という印象。これまでのRWBYであった賑やかさが薄いのは仕方ないとして、群像劇的な進行の終着点が今作内にはなく、敵キャラもまだ背景が薄くていまいち魅力に欠け、一作としての爽快感やカタルシスはこれまでのシリーズに比べると薄く感じました。今作からドラゴンボールの如く変わったアクションの質も好みが分かれるところかなと。
5.0前作よりさらに進化
4.0ワリと残念な事が1つ
Vol.1からの画風・画質に関しては格段に向上、当初はここまで成長する作品になるとは予想していませんでした。知る人は知ってる、いわゆる『海外の俺たち』による日本風キャラのアニメでアクションはワリと中国系、CGが当初はMMDっぽかったのがその味はそのままで細部までかなり向上したものとなっています。
Vol.1〜3がビーコンアカデミー篇とすれば、今作からビーコンなき後のヘイブン(でしたっけ?)アカデミー篇の序章とも言う内容だと解釈しました。
お話の展開も見せるべき所は余す事なく、アクションからホノボノ、シリアスへと緩急も絶妙の展開で、3時間と言う長丁場を思わせない集中できる脚本は見事です。前作を楽しめた貴兄には今作も同様かソレ以上でありましょう。
ここからツッコミの感想ですが、実は3時間にも及ぶ内容の割に、それ程時間軸の進行がありません。Vol.3から冒頭のビーコン崩壊〜RWBYチーム分裂からそれぞれの群像をまとめていて、恐らく4人各キャラの同じ時間軸での別の地点場所の出来事、ソレがかなり創り込まれた濃い内容であるがゆえ時間を消費してしまった感があり、この辺はWEBアニメの連結であるが故の仕方ない部分かと思われます。とは言え、これ以上削げる部分はあまり無かった様な…
ソレを考えると、この後Vol.5、6、と続く道のりがまだまだ長そうですw もう少し各話細分して上映も出来たかもしれませんが、1800円(会員価格1200円でしたがw)でこのボリュームはお得感?もあり、何とも言い難いところ…
最後に、最大の欠点を挙げますと(作品には殆ど関係ないのですが)、上映館少なすぎ。コレ程の作品を全国たった6館でのみとは、サスガに都市部在住者の役得でしかなく残念な次第です。もっとも都市部在住ですらいい席を確保するのが難しい状態… 今後上映館が増える(リバイバル含め)事を期待したいところです。
2.53期までとは別物
ケレン味のあるアクションとシンプルで骨太なドラマに、日本風のキャラクターや学園ものというテイストを採用して人気を博したシリーズですが、メインスタッフの他界や離脱、使用するCGツールの変更(poser→Maya)などが相次ぎ、だいぶ作品の印象が変わってしまいました。
ケレン味のあるアクションは、重力や慣性無視のアメコミ風アクションへと劣化し、シンプルで骨太なドラマは、複数の謎と伏線で引っ張るエヴァ型ドラマへと変遷しています。「新しいものを見た!」という感動に誘われ本作のファンになった筈なのに、気がつけばどこかで見たような凡百な作品に変わり果てていた・・といってしまうのは言い過ぎ・・でしょうかね。
1-3期にもドラマに陰鬱な側面はありましたが、そこには色気のような、見るものを魅了する風情がありました。そういう点では、ローマンやニオのような、魅力のある悪役を用意できなかった事が響いているのかも知れません。
失ったスタッフはもう戻って来ないですし、現行スタッフがここから立て直す事を祈るばかりです。
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