累 かさね
劇場公開日:2018年9月7日
解説・あらすじ
キスをすると顔が入れ替わる不思議な口紅に導かれた2人の少女を主人公に、美醜をめぐる人間の業を描いた松浦だるまの同名コミックを、土屋太鳳と芳根京子のダブル主演で実写映画化。伝説の女優を母に持つ淵累は、天才的な演技力を持ちながら、顔に大きな傷がある自身の容姿に強いコンプレックスを抱きながら生きてきた。一方、舞台女優の丹沢ニナは美貌に恵まれながらも花開かず、女優として大成することに異常な執念を募らせていた。累の手元には、その口紅を塗ってキスをすると顔が入れ替わるという、母が遺した1本の不思議な口紅があり、ある日、導かれるように出会った累とニナは、互いの足りない部分を埋めたいという目的のため、口紅の力を使って入れ替わることを決断する。ニナ役を土屋、累役を芳根がそれぞれ演じるほか、横山裕、檀れい、浅野忠信らが出演。監督は「キサラギ」「ストロベリーナイト」の佐藤祐市。
2018年製作/112分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2018年9月7日
スタッフ・キャスト
受賞歴
第42回 日本アカデミー賞(2019年)
ノミネート
新人俳優賞 | 芳根京子 |
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映画レビュー
3.0横山裕のキャスティングとかどうなのかなあ。 このコミックの映画化は少し無理があったような気がする。
動画配信で映画「累 かさね」を見た。
2018年製作/112分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2018年9月7日
土屋太鳳
芳根京子
横山裕
筒井真理子
生田智子
村井國夫
檀れい
浅野忠信
松浦だるまの同名コミックを、土屋太鳳と芳根京子のダブル主演で実写映画化した。
伝説の女優、淵透世(檀れい)を母に持つ
累(芳根京子)は顔に大きな傷があり
コンプレックスを持っていた。
彼女に母が遺した一本の口紅。
その口紅はキスした相手の顔を奪い取ることができる不思議な力がある。
一方、美人だが花開かずにいる舞台女優・丹沢ニナ(土屋太鳳)。
彼女たちはお互いの利害のために
口紅の力を借りてそれぞれの目的を叶えようとする。
見た人の満足度が比較的高い作品なのだが、
見ていてちょっと辛い時間帯はあった。
横山裕のキャスティングとかどうなのかなあ。
このコミックの映画化は少し無理があったような気がする。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
4.5土屋太鳳と芳根京子の二人で一人感
想像していたよりもかなり面白い作品だったね。
土屋太鳳と芳根京子の演技合戦が一番の見所ってことになるかな。二人とも抜群に上手かったとは言わないけれど、こういうのはバランスが大事なんだ。どちらかだけすごく演技が上手いと浮いてしまってダメになるんだよね。そういう意味でも二人のバランスは絶妙で、相乗効果ですごく上手く演じているように思えるんだ。
終盤の屋上でのやり取りはなかなか見応えもあったし、特に注目もしていなかった女優二人だけど、ちょっと気にかけようかなというくらいには頑張っていて良かったね。
物語の方は、かなり面白い作りになっていて、作品全体のクオリティは高くなかったけど、最後まで釘付けだったな。
まず、累がこれから進んでいく未来と舞台の演目の内容がリンクしているのが良いよね。
最初の演目は「かもめ」で、これは芸術を志す若者たちの青春群像劇で、女優を目指しているキャラクターも登場する。
「かもめ」のキャラクターが成長していくように、累も消極的で卑屈な性格から女優として成功する事を積極的に目指すようになる。あと恋愛も。
この時は、ニナは嫌な女で累のことを応援する気持ちだったはずだ。
ニナの病気がどんなものかわかったあと、後半の演目である「サロメ」が始まる。こちらは内容がすごく重要なので作品内で演目内容を教えてくれたのは親切だったね。
「サロメ」もまた累の未来とリンクする。気が付けば、あれだけ応援していたはずの累は、狂気の人物に変わり、嫌な女だったはずのニナに肩入れしていくことになる。
このように、顔だけでなく二つの舞台とリンクした立場入れ替わりの物語で、上手いストーリーだったと思う。
なんとなくナタリー・ポートマンの「ブラックスワン」が頭をよぎる、どことなく似た感じの作品だったけれど、二人の人間が一人の人物を形成するという、不思議アイテムの口紅を使ったファンタジックな逆転状態が斬新で良かったし、やっぱり最初に書いたように、土屋太鳳と芳根京子の演技の熱さのバランスが絶妙で、一人の人間が分裂して二人になったような、二人で一人感は最高だったよね。
4.0なかなかエゲツなく人生をえぐる物語
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顔に大きな切り傷を持ち、劣等感でコミュ障な女の子・累。
性格も演技能力も最低だが、ルックスだけ最高の女優の卵・ニナ。
ニナには持病があり、女優業をしばらく休むことにした。
累は死んだ母(大女優)から譲り受けた口紅を持ってた。
それをつけてキスすると、相手と12時間だけ顔が入れ替わる。
ということで累がニナの顔になって舞台のオーディションを受ける。
自分以外の何物かになりたい衝動の強い累は憑依型の演技力で合格。
やがて演出家と恋に落ちるが、ニナもその人が好きだった・・・。
ニナは性格が最悪で、累にニナとして稽古等全部やらせ、
演出家とのデートは見破って、自分が代わりに行ったりする。
そんな折にニナは持病の発作で5か月間意識を失った。
その間も累がシモの世話までしてニナを丁寧に扱ってた。
そして毎日顔を奪い、大女優への道を邁進してた。
やがて累とニナは、累の母親も他人の顔を奪ってたことを知る。
被害者を長年監禁し、毎日その顔を奪い続けてたのだった。
それを知ったニナは怖くなり、累と関わるのをやめて追い出す。
しかし累はこの頃には闇落ちしてた。
ニナに薬を盛り、また長期間意識不明の状態にしたのだった。
そしてついに大舞台に立つこととなる。
しかしニナは実は目覚めてた。でも意識のないフリを続けた。
そして口紅を密かにすり替えたり復讐を試みるが、
そこは累が先読みしてさらにすり替えたりでセーフ。
そんなこんなで累は大舞台を演じ切る。
ニナは死にたがるが、累はニナを生かさず殺さず、
一生毎日顔を奪い続けて生きていく決意を固めるのだった。
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気になってたけど都合が合わず、劇場で見られなかった作品。
設定は非現実的だが、人の心の機微は現実にありそうな話。
累もニナもかなり利己的だが、おれは累の方が好きやな。
抑圧され続けた衝動がそういう行動を引き起こすのだろう。
一方、ニナのは完全に性格が悪くて上から目線なだけやもんな。
そんなニナが累に、お前みたく心は腐ってないとか言い放つ。
「お前が言うなよ」ってツッコむ所なんよね?あそこは。
あとオチは必ず累の本当の顔が世間にバレて終わると思ってた。
でもそのまま終わるとは。まあこういうのもアリかな。
しかしこういう人格入れ替わりの映画ってややこしいよね。
どっちがどっちか分からんくなる。演じてる人も混乱せんの?
そのへんは2人とも、よく演じ分けられてたと思う。
4.0演技は圧巻。原作とは別物としてみる。
サロメのダンスをネットで見て、待っていられず公開直後に見に行った。
正直前半の土屋太鳳はいまいち。演技が下手と言われるニナの時と、中身が入れ替わってかさねになってる時のニナの演技が一緒。どちらも棒読み。
ところが後半、かさねの性格が悪くなってきたときの太鳳の迫力はなかなか。 追い詰められてるニナ本人の時も緊迫感がある。ダンスシーンはもちろん圧巻で、もっと見たかった。 この人悪役やらせた方がいいんじゃないか。
芳根は上手いだろうなとは思ってたけれど、やはり素地がいいというか。今回はやさぐれ感が結構だせる。
あとは檀れいがすごい。 ぬっと出てくるだけなのに、圧倒的な存在感。この人がでることで、作品に重みが増す。 主役二人だけだったらここまで不気味さを出せる作品にはならなかっただろう。
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