劇場公開日:2016年12月16日
- 予告編を見る
- U-NEXTで
本編を見るPR

解説・あらすじ
サム・ライミ製作、リメイク版「死霊のはらわた」のフェデ・アルバレス監督による、全米でスマッシュヒットを記録したショッキングスリラー。強盗を企てた若者3人が、裕福な盲目の老人の家に押し入ったことから、思いがけない恐怖に陥る様を描く。親元を離れ、街から逃げ出すための資金が必要なロッキーは、恋人のマニーと友人のアレックスとともに、地下に大金を隠し持っていると噂される盲目の老人の家に強盗に入る。しかし、その老人は目が見えないかわりに、どんな音も聴き逃さない超人的な聴覚をもち、さらには想像を絶する異常な本性を隠し持つ人物だった。暗闇に包まれた家の中で追い詰められたロッキーたちは、地下室にたどり着くが、そこで恐るべき光景を目の当たりにする。
2016年製作/88分/PG12/アメリカ
原題または英題:Don't Breathe
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2016年12月16日
スタッフ・キャスト
関連ニュース
「Demon City 鬼ゴロシ」田中征爾監督、こだわったのはアクションを“落ち着いて見せる”演出 リピート鑑賞者向けトリビアも
2025年3月13日「エイリアン」最新作、2025年撮影開始へ
2025年2月19日「セキュリティ・チェック」監督の次回作はサバイバルスリラー 「ドント・ブリーズ」×「1917」が融合したテイストに
2025年2月17日【第97回アカデミー賞】「インサイド・ヘッド2」「エイリアン ロムルス」…ディズニープラス配信作品が計4部門5ノミネート!
2025年1月25日【ディズニープラス 1月ラインナップ】お正月からエイリアン 「メダリスト」「異修羅」など日本アニメ充実、“ふてほど”も
2025年1月1日ディズニープラスで早くも見られる2024年劇場公開作まとめ【大ヒット作からオスカー受賞作まで】
2024年12月26日
映画評論
絶叫シーンなき異例の極限スリルを追求し、驚くべき総合力の高さを誇る恐怖劇
「Don't Breathe」、すなわち"息もできない"極限状況を描いた全米ヒット作である。ひょっとすると「Don't Please」と勘違いした人もいるかもしれないが、それもまた内容をうまく表している。劇中の登場人物が"やめて、お願い"と言わんばかりに...
この映画評論・批評を読むフォトギャラリー
映画レビュー
3.0ホラー版「グラン・トリノ」と片付けるには、もったいない。とても「うまくて怖くて悲しくなる」映画。
「ローグ・ワン」に駆けつけず、こちらを選択するのが、オレらしいとうか、なんというか。
アメリカ映画のホラーの定式として、へんぴな田舎の人間が実は殺人鬼だった、というものが多い。
テキサス州の仲良し屠殺一家「悪魔のいけにえ」。架空の場所ではあるが、田舎の湖畔クリスタルレイクでおなじみ「13日の金曜日」。核実験の被爆者が奇形の殺人ファミリーの「ヒルズ・ハブ・アイズ」。と、ホラー映画のモンスターはむしろ、アメリカン人の、「あまりにも広すぎる地形」と「州法」の違いからくる「違和感」、「恐怖感」をキャラクターに置き換えたようなものが多い。
というか、どんだけホラー好きだったのか、が今更ながらに気付くオレ自身にも恐怖しているが。
今回の「湾岸戦争帰り」の兵士が「モンスター」というのもアメリカのホラーの定式に則っている。
また舞台はデトロイト、という、なんともかつて自動車産業で栄えた街の成れの果ての過疎区が舞台であるのも時代を感じる。デトロイトでいうと、年頭の「イット・フォローズ」もそうだった。だが、老人の、デトロイトが舞台というと、やはり「グラン・トリノ」を思い出す。
そう、これはホラー版「グラン・トリノ」。「過疎区」化した街の「貧しい」登場人物が繰り広げる恐怖の物語。
「ドント・ブリーズ」
・
・
・
「息を止めろ」とは、まさしくその通りで、「ナーメテーター」相手が実は屈強の老人で、その盲目ゆえの聴覚に頼る行動や、やたらめったら切れる行動に、こちらも「だるまさんがころんだ」状態で息を止める緊迫感を楽しむことができる。
フェデ・アルバレス監督
リメイク版「死霊のはらわた」で、オリジナルのギャグの部分を徹底して、大真面目に残虐描写に置き換え、でも取り憑かれた人間が実はヤク中だったというひねりもあり、リメイクという色眼鏡を外せば、とってもよくできたスプラッターに仕立て上げていた。
今回も「残虐性」と一捻りある「ストーリー展開」を楽しませてくれる。
陰影のあるリアルな映像と、打って変わってのファンタスティックな映像、恐怖を掻き立てる不穏な音響効果からの、「だるまさんがころんだ」状態の静寂の対比効果が素晴らしく、また、「死霊館2」のダメダメ長回しよりも断然効果的な長回しがのちのち活きる。
登場人物の紹介も簡潔でよく、また誰ひとり、感情移入できないもいい。
映像と音楽の間逆な表現効果と同様に、登場人物の「生きるか」「死ぬか」「殺すか」「逃すか」「盗むか」「捨てるか」の常に2択の選択肢を突きつけられながら展開していくのだが、こちらも、ガキどもを応援するか、ジジイを応援するか、の2択を常に迫られるのも素晴らしい。
「屈強」スティーブン・ラング演じる老人を最初は、甘え腐ったガキどもをぶち殺せ、ぶち殺せと観客を応援させながら、実はコイツはもっとヘンタイだった、というのもここで活きるのである。
ヘンタイを応援していた自分が悲しくなったよ、おい(褒めてます)
年末は「ローグ・ワン」で締めるが、君たちがヘンタイならぜひこちらで締めるといい。
追記
老人の弱点を補うかのように、嗅覚とスピードが持ち味のワンコも大活躍。口臭そうなワンコでこちらも息を止めてしまいそうである。
追記2
ラストについて
報道では、当たり前だが、侵入者としてガキどもが報じられる。つまり主人公ロッキーは、自分に従順な妹との「新生活」を選択する。「最終的に」友達を金で売ったことになる。
ジジイの娘が死んだのは、「車」のせいであり、格差を想起させる、富豪の娘の運転であったり、ジジイの「ゲスいスポイト」といい、ラストの選択といい、なかなかテーマは盛りだくさんである。
追記3
映像音響効果だけでなく、この素晴らしい脚本も手がけるフェデ・アルバレス監督。大注目。
4.0並みのホラー映画よりよっぽど怖い!盲目の老人キャラが秀逸
特別目新しいことをやっているわけでもないのに、観る者の緊張感を持続させる演出がお見事。タイトルは「息をするな」の意味。
大金を隠し持っているらしい独居老人、しかも盲目なので、不良な若者3人は楽勝で盗めると思って家に侵入。ところがどっこい、老人は元軍人で戦闘能力がまったく衰えておらず、尋常でない聴力が盲目のハンデを補ってあまりある。若者たちは逆に追いつめられて、かすかな呼吸音や足音もたてられない絶体絶命の状況に……という展開。
観客も若者たちに同化し、思わず息を詰めて、薄暗がりの中かたずをのんで老人の動きを注視する。不意に物音がするだけで、一気に心拍数が上昇するはず。
中盤から徐々に明らかになる老人のキャラクターがとにかくすごい。この一筋縄ではいかない人物造形があるからこそ、本作の怖さとスリルが際立つのだろう。ジャンルのファンなら見逃せない一本だ。
2.0コンセプトはすごく良い
息すらできない極限状態で襲われるコンセプトはすごく良かった。
薄暗い展開が続き、キャラクターがどんどん追いつめられていく見せ方はホラー感満載である。
ただ鑑賞中ずっと感じていた点が1つ。
主人公グループがただの強盗連中のため、どんなに怖い展開を見せられてもアクション映画の主人公にメッタメタにされる敵側にしか見えない点だった。
言っちゃ悪いがオヤジ狩りしようとしたら返り討ちにあったチンピラ連中。
かわいそうな境遇やしょうがなくついてきたみたいな補足を序盤に盛り込んでいるが、それを加味しても共感するのは難しかった。
じいさん側にも気持ち悪くなるようなシーンを取り入れてはいるが、過去に受けた仕打ちと天秤にかけても主人公側を同情できるとは思えない。
唯一善人である妹がひどい目にあわなかったのは良かった。
4.0めっちゃくちゃ面白い
映画.com注目特集
3月19日更新
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」に熱狂するのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ
【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント
提供:ツインエンジン【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI【感想投稿で豪華賞品が当たる】ちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)
注目作品ランキング
1
ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日
2
35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日
3
ファーストキス 1ST KISS劇場公開日 2025年2月7日
4
映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日
5
ロングレッグス劇場公開日 2025年3月14日
映画ニュースアクセスランキング
- 昨日
- 先週
1
笑福亭鶴瓶&原田知世「35年目のラブレター」ロケ地“奈良”に凱旋! 西畑保さん“本人”も登場2025年3月18日 16:00
2
ウルトラマン前夜の奇才・実相寺昭雄の8作品を上映 TBSレトロスペクティブ映画祭2025年3月18日 12:00
3
中山美穂さんがスクリーンで蘇る「Love Letter」4Kリマスター版、特別動画を公開2025年3月18日 11:00
4
「ガンニバル」シーズン2、第1話・第2話あらすじ&秘めた思いが交差するキャラビジュアル2025年3月18日 13:00
5
スカーレット・ヨハンソンが断言「ナターシャは死んだ」 復活を望むファンに明確な回答2025年3月18日 14:00
1
ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00
2
櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00
3
「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00
4
【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00
5
【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55