ロブスター
劇場公開日:2016年3月5日
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解説・あらすじ
アカデミー外国語映画賞ノミネート作「籠の中の乙女」で注目を集めたギリシャのヨルゴス・ランティモス監督が、コリン・ファレル、レイチェル・ワイズら豪華キャストを迎えて手がけた、自身初の英語作品。2015年・第68回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。独身者は身柄を確保されてホテルに送り込まれ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられて森に放たれるという近未来。独り身のデビッドもホテルへと送られるが、そこで狂気の日常を目の当たりにし、ほどなくして独り者たちが隠れ住む森へと逃げ出す。デビッドはそこで恋に落ちるが、それは独り者たちのルールに違反する行為だった。
2015年製作/118分/R15+/アイルランド・イギリス・ギリシャ・フランス・オランダ・アメリカ合作
原題または英題:The Lobster
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2016年3月5日
スタッフ・キャスト
受賞歴
第74回 ゴールデングローブ賞(2017年)
ノミネート
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) | コリン・ファレル |
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映画評論
ハマる人にはたまらない、ランティモス監督が仕掛けるブラックコメディの怪作
ギリシャ映画「籠の中の乙女」のヨルゴス・ランティモス監督が初の英語作品を撮り上げた。コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、レア・セドゥら豪華キャストが集結しているが、メジャーへの色気などカケラも感じさせないゴリゴリの怪作である。舞台は美しい湖を望む瀟洒な...
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映画レビュー
3.0運命を共にする覚悟はあるか?いやガタガタ屁理屈こねてんじゃねえ
私ごとだが、ブログのほうで宣言したひとつが早くも崩れようとしている。
婚活をレポートすることができなくなったのだ。理由は一つ。
そう、今の俺には大事な女性がいる。
「ロブスター」
ロブスターの知られざる生態に、不老不死、というのがある。脱皮時に臓器も新しくなるという驚異の新陳代謝があるからという話だ。しかも食欲も性欲も減退しないという。
その生態は俺たち人間にとってどう映るだろうか。
本作の世界では、独身者はホテルに半ば監禁状態で一定の期間内にパートナーを得ないと動物にされてしまうという。その世界から逃れようとする独身者を狩るとその猶予が伸びる。主人公は、その際、どの動物にされたいかを問われ、ロブスターと答える。
彼にとって、不老不死の生態は何を意味するか?
このホテルでは、せっせと男女の肉体的なふれあいを刺激することで、パートナーのあっせんを行う。この部分はかなり性的表現が激しい。もちろん、あえての演出だ。「生殺し」などとっても効果的なはずだ。
だが、ここにいる独身者はいちいち理屈を垂れて、なかなか進まない。
ここに登場する独身者はわかりやすく、それぞれ欠点を持っている。足の悪い男、滑舌の悪い男、鼻血が簡単に出る女。いちいち理屈は垂れるが、欠点の共有、共感、あるいは優越感を感じることで「ようやく」腰を動かす(もちろん、まじめな意味で)。
要は理屈ばっかり垂れる独身者にさっさと身を固めろと。だが、このホテルでは、動物になることも決して悪いことではない、とも言っている。
がたがた言わず、赴くままに生きろと。独身者の人間性は「がたがた言うこと」に終始している。
中盤、主人公はいったんはパートナーを見つけるが、「合わない部分」が見えると態度を急変し、逃げ出す。もちろんその「合わない部分」は映画では相当な出来事だが、とにかく彼は逃げる。
そのうち、彼は独身者のある集団に合流し、そこで共感を得た女性と親しくなる。彼女は「近視の女」として、欠点をもつ。
次第に二人は熱がこもる。だが、独身者集団は、その二人を許さない。「独身者集団」だからだ。二人に与えられた罰は、「欠点の増幅」であった。その集団からなんとか二人は脱出したが、二人が、そして主人公が選んだ選択は果たして。
ここで主人公のロブスターの生態を望む理由がはっきりする。
不老不死は、「覚悟はいらない」。
つまるところ、そういうことだろう。一人のうのうと生きていたいのだ。
今の俺には、この映画はとても重い。最近ほとんど映画は彼女とみてきたのだが、さすがにこれは一緒にみると、俺は何も話せなくなっただろう。だが一人でみても、これは重い。そして痛い。
追記
不条理コメディ、ということだが、なんの、ホテル側の主張もわかりやすいし、独身者集団の在り方も、そして主人公の考えも明確。きわめてまっとうな物語。
屁理屈こねる独り者への手痛い風刺。実に見ごたえがある映画。
しかし、この映画の持ち味である不条理感があまり面白いとは思わない。音楽も若干うるさすぎる。
4.01人より2人がよろしい!世界
「聖なる鹿殺し」を見て、ヨルゴス・ランティモスの他の作品はどうなのかと気になって見ましたが、発想がユニークで楽しく鑑賞できました。主人公デビッドは同じく、コリン・ファレルです。
独身者であることは、この世界ではすでに「罪」であり、独身者、配偶者を亡くした人、離婚した人などが施設に強制連行されて45日以内にパートナーを見つけることを強要されます。期間内に相手をゲットできなかった人は、なんと、動物にされてしまう・・・というルール。
結構、芸が細かくて笑っていまいました。
パートナー探しの制限期間は45日
晴れてお相手が見つかった場合ダブルルームで2週間、様子み
その後ヨットで2週間暮らす
双方で解決できない問題が生じた時は子供が派遣され問題解決につなげる
独身者1人を狩りすれば、制限期間が1日延びる
冷酷で血も涙もない女性(デビッドの相手になった人)は最高192人、独身者を捕獲したとか!?
いろいろな規則が数字で設定されて管理されているというのが数字で評価や結果を出す現代をちくりと風刺しているようでもありました。
足の悪い男の人(ベン・ウィショー)の演説が始まる
母がオオカミにされてしまった。母と会うために動物園に行ったら多くのオオカミが寄ってきた。どのオオカミが母だとわからなかったので、とりあえず、持ってきた肉をみんなに与えた。檻を開けたらオオカミが襲ってきたが、そのうち、2匹だけは自分を襲わなかった。おそらく、母はその2匹のうちの1匹でしょう。何気ないエピソードだけど、おかしくてたまりませんでした。
デビッドは兄(犬)を冷酷女に殺されて、すぐに破談か。
その後、森に逃げ込み、カルトのような独身者の集団に加わるも、恋愛禁止の環境なのに皮肉にも近視の女性と恋に落ちてしまう。
近視の女性は独身者たちのリーダー(レア・セドゥ)にだまされて手術によって失明してしまう
そして、デビッドと近視の女性(ワイズ)は2人で駆け落ち。食堂に逃げ込んだ2人。デビッドは自分も盲目になろうと、目にナイフを突きつけようとするが・・・ここでFin。
デビッドが目をナイフで刺したか刺さなかったかは、あまり問題にしていないのかも。人間らしく生きようと思っても、これだけ難儀な世の中になってしまったのだということを提示して終わったのかもしれません。
筒井康隆の近未来SF小説みたいで、本当、興味深いです。
3.5必死に共通点を探したり相手に合わせようとする登場人物の行動が面白い
必死に共通点を探したり相手に合わせようとする登場人物の行動が面白かった。コリンの友人が鼻血女のためにわざと鼻血作ったり、コリンがショートヘアの女性の性格に合わせて不良っぽい言動と行動するのはコントみたいで笑える。
「私たち合うわ」温泉でショートカットの女性がコリンファレルに窒素したフリをして、コリンが助けず意気投合するシーンは1番笑った。側から見たらサイコパスだよ。相手が好きそうな好みに合わせて、無理に悪ぶってるコリン可愛い。
好きな人との共通点ってそんな大事なのかな?確かに共通点あった方が仲良くなりやすい気はするけど、あくまでスパイス程度で全てじゃない気がする。
私が今まで仲良くなった女性を思うと、まったく共通点が無くても親密になれたパターンもあるしなぁ。あと共通点は逆に無い方が仲良くなりやすいって聞いたこともあるし、この辺は実際どうなのか気になる。
最後目をナイフで突き刺そうとするシーン痛すぎて直視できなかった。結局刺した後は見せずに終わり、血だらけで目が潰れたコリンを見ずに済んでホッとした。愛する人のためとは、自分の目を潰すのは無理だなぁ。
3.0YKK
何とも生きて行きにくい世界、どちらにしても。パートナーがいないといけない世界といてはいけない世界。どちらもルールが厳し過ぎる。中盤は意味が分からず長ーく感じた。最期は春琴抄
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