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夜明けの舗道

劇場公開日:

    解説

    死んだ恋人への思慕の情を、息子への異常な愛でいやそうとする女の悲劇。製作はウィルバー・スターク、監督は「地獄から来た男」のジョン・ニューランド。エドワード・グリアソンの小説『価値なき評判』を「黄金の眼」のテューダー・ゲーツ、ジェンニ・ホール、ウィリアム・マーチャントが共同脚色。撮影はデイヴィッド・ミュアー、音楽は「レッツ・ゴー物語」のノーリー・パラマーとマイク・ビッカーズ、美術は「ネモ船長と海底都市」のビル・アンドリュース、編集はピーター・マスグレーブ。出演は「太陽が知っている」のロミー・シュナイダー、「女の香り」のドナルド・ヒューストン、新人デニス・ウォーターマン、王立シェークスピア劇団所属のパトリシア・ブレーク。他にアレクサンドラ・バステド、マーク・ホーキンズなど。メトロカラー、メトロスコープ。1970年作品。

    1970年製作/アメリカ
    原題または英題:My Lover, My Son
    配給:メトロ
    劇場公開日:1970年9月26日

    あらすじ

    敏腕な実業家ロバート(ドナルド・ヒューストン)を夫にもち、高校生の息子ジェームズ(デニス・ウォーターマン)の母親として何不自由ない生活を送っているフランセス(ロミー・シュナイダー)だったが、心はいつも深い悲しみに閉ざされていた。彼女は結婚前に、不慮の事故で恋人メーサー(マーク・ホーキンズ)を失い、いまだ断ち切れない思慕の念に、日常精神のバランスを欠いていた。そして、彼女は幻想の中の異常な情欲を、いつしか現実の息子にふりむけるようになっていた。こんな妻と息子の関係にも、ロバートは口をはさむことすら出来ずに、従順な秘書のクラークソン(アレクサンドラ・バステド)との情事に、荒れた心を癒していた。その頃、ジェームズは人生の方向を決める重要な時を迎えていた。ロバートは彼を大学へやりたがったが、フランセスは家庭のぬるま湯の中に、息子を引きとめて、今までの関係を持続させておきたいと思っていた。進学か就職かと迷い、家に戻ったジェームズはロバートに追い返され、ニューヨークへ立って行った。途中、乱れた心をしずめるために寄ったロンドンのトップレス・バーで、ジェームズは、デートにすっぽかされた娘ジュリー(パトリシア・ブレーク)と知り合った。彼女はBBC・TVの画面調整係で2度の恋愛に破れた経験を持っていたため、ジェームズとの情事に逡巡をみせた。だが、ジェームズのうぶなのにひかれ、彼女の住むハウスボートに誘った。その日から、ジェームズには新しい愛の世界が開示された。ところが、ジェームスが学校に戻っていないことを知ったロバートが激昂し、フランセスに暴力を加えたことから、ジェームズは父親を衝動的に撲殺してしまった。母親の証言で起訴をまぬがれた彼は、今や家を出ようと決心していた。そんな彼を見てフランセスはロバートを殺したのは本当は自分であり、ジェームズの父親はメーサーであることを涙ながらに打ち明けた。が、すがりつく手をふりはらい、ジェームズはジュリーのもとへと歩んで行った。彼女の中に、本当の成熟する場所を求めて。(メトロ配給*1時間36分)

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