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ホーム >作品情報 >映画「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編」

劇場公開日:

解説・あらすじ

1979~80年に放映されたTVアニメ「機動戦士ガンダム」を再編集した劇場3部作の第3部。再び宇宙へ戻ったホワイトベースは陽動部隊として作戦に従事するが、そんなホワイトベースを宿敵シャア・アズナブルが執拗に追跡していた。地球連邦軍の本隊がジオンの要塞ソロモンを攻略するにあたり、ホワイトベースはジオンの目をそらすために中立コロニー群のサイド6に進路を向ける。アムロはサイド6で父と再会するが、その変わり果てた姿に打ちひしがれる。そんな折、アムロは運命の女性ララァ・スンとの邂逅を果たす。ニュータイプとしての才能を開花させていくアムロは、やがて戦場でララァと相まみえることとなるが……。

1982年製作/141分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1982年3月13日

スタッフ・声優・キャスト

総監督
製作
岸本吉功
企画
山浦栄二
伊藤昌典
プロデューサー
植田益朗
岩崎正美
渋江靖夫
原作
矢立肇
富野喜幸
脚本
星山博之
荒木芳久
山本優
松崎健一
キャラクターデザイン
安彦良和
メカニカルデザイン
大河原邦男
アニメーションディレクター
安彦良和
アートディレクター
中村光毅
オーディオディレクター
浦上靖夫
フォトグラフィーディレクター
三沢勝治
アニメーター
青鉢芳信
山崎和男
吉永尚之
板野一郎
前島和子
服部あゆみ
石垣真弓
吉橋節
佐藤元
藤岡正宣
茨田佳子
君島直美
竹ノ内節子
徳倉美枝
村田桃子
小池あゆみ
高橋久美子
時友みゆき
斉藤明美
杉山東夜美
加藤雅子
色彩設計
長谷川洋
特殊効果
土井通明
撮影
斉藤秋男
平田隆文
坂東昭雄
エリアル合成
原慎吾
編集
鶴渕友彰
片石文栄
効果
松田昭彦
調整
中戸川次男
音楽
渡辺岳夫
松山祐士
主題歌
井上大輔
制作進行
渡辺努
西河稔
制作助手
又吉智子
アシスタントプロデューサー
吉井孝幸
フロアーディレクター
関田修
演出協力
藤原良二
貞光紳也
又野弘
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(C)創通・サンライズ

映画レビュー

4.5刹那の交点に煌めく燐光、それが『めぐりあい宇宙』

2024年12月21日
PCから投稿

あまりにも圧倒的な戦争絵巻だった。

1〜2も無論名作であったことに異論の余地はないが、その集大成たる本作の完成度はその中でも白眉だ。のっぴきならない戦争のリアリズムと混線を極める人間ドラマという2つの系列が、出会い、別れ、そしてまためぐりあう。

幼稚な戦士アムロ・レイと冷徹な策士シャア・アズナブルという対立構造はララァ・スンの死を奇貨に少しずつ逆転の兆しを見せ始める。

目的のためであれば親友ガルマ・ザビの謀殺をも厭わなかったシャアは、ララァを実質的に殺害したアムロへの私怨に燃え上がり、執拗に彼をつけ狙う。他方、自分の優秀さを示すためにホワイトベースからガンダムもろとも「家出」を試みるほど幼かったはずのアムロは、いつしか戦争という不条理を真正面から受け止める度量を備え、ある意味で戦争の産物である「ホワイトベースの同胞」らに自らのアイデンティティを賭けられるまでに精神的成長を遂げる。

ア・バオア・クーを舞台としたアムロとシャアの激戦は本作きっての見どころだ。ジオンの新兵器ジオングを駆るシャアは、初搭乗とは思えぬほどの好戦ぶりをみせるものの、ニュータイプとしての才能を急速に開花させたアムロに苦戦を強いられる。頭部以外を破壊されたジオングは物陰に隠れガンダム征伐を狙うが、自身の実力に驕る悪癖を既に克服していたアムロはシャアの作戦を冷静に読み、ガンダムを自動操縦に切り替え機体を降りる。

パッと天井の遮蔽物が晴れたところでガンダムが天に向かってビームガンを放つ。同時にジオングのビームが降り注ぎ、両機相打ち。これがアニメ史に燦然と輝く「ラストシューティング」だ。

以後はアムロとシャアによる白兵戦が展開されるが、ふと転がり込んだ一室に掲げてあったレイピアでフェンシングという流れになるあたりが本当に富野らしい。しかしフェンシングでもアムロがシャアに実質的な勝利を収める。シャアは自身を引き止める実の妹セイラ・マスに「いい女になるのだな。アムロ君が呼んでいる」と言い残し、戦火の中に消えていく。

遂に崩壊を始めたア・バオア・クー。ホワイトベースもまたその崩壊に巻き込まれ、乗組員たちは小さな脱出艦で戦線を離脱する。取り残されたアムロは辛うじて生きていたガンダムのパーツを駆使して命辛々ア・バオア・クーを脱出する。ブライト、セイラ、フラウ、カイ、ミライといったホワイトベースの仲間たちが自身の帰還に湧くさまを見て、アムロは涙ぐむ。

「ごめんよ、まだぼくには帰れるところがあるんだ。こんなに嬉しいことはない」。

親友も最愛の女も実の妹さえも失いまったくの孤独に陥ってしまったシャアと、孤独の中を戦い抜きながら最終的にホワイトベースの面々をかけがえのない仲間として認識するに至ったアムロ。

二人が描き出す真逆の直線。その刹那の交点に煌めいた燐光が本作『めぐりあい宇宙』なのだと結論しよう。

因果

4.5スレッガー中尉に感動

2024年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、その他、映画館

これ一本だけ見ても、何のことだか分からない人が多いんでしょうけど、それでも数あるガンダムシリーズの中でも最高傑作。もともとテレビシリーズを再編して映画にしただけあって、ヤマ場がいくつもあって、本当に目が離せない。

この映画の話をし出したら、一晩でも語りつくせるぐらいに思い入れがあります。

それでもメインになるのは、アムロとララアの出会い。セイラとシャアの別れと再会。ザビ家への復讐劇の顛末が、戦争という悲哀の中で語られていく。驚くのは、当時奇抜で難解だったニュータイプという概念が、いまだに古臭くならないこと。そして、いくつも作られてきた続編の中で、ニュータイプをきちんとドラマの軸に据えたものがその後現れていないこと。

今にして思えば、当時流行の最先端だった『スターウォーズ』から、剽窃したらしい設定がいくつか見受けられる。ガンダムの武器であるビームサーベルは、ジェダイの持つライトセーバーに。ザクのデザインはストームトルーパーに置き換えられる。シャアがマスクをつけるのは、ダースベイダーが先にやっているし、敵に肉親がいること、ボスを自ら倒す裏切りをやってのけることもかぶっている。(もっとも、これはガンダムが先で、過去に似た事例はいくらでも見受けられるが)さらにさらに、フォースの概念はニュータイプの持つ空間認知能力や、共鳴する感受性、ファンネルなどに応用されて発展している。まあ、それも含めてガンダムの魅力のいくつかにはあげられるが、やっぱり繰り広げられる人間ドラマの濃厚さに尽きるだろう。

音楽も素晴らしいが、作画も当時の最高水準。キャラクターの瑞々しさは、現在でも人気を保っている安彦良和の力が大きい。映画用に描き直した作画の美しさに、当時見ほれたし、無重力下でのいくつもの美しいシーンなど、何度見直しても素晴らしい。

引きこもりの少年が戦争に巻き込まれる『機動戦士ガンダム』も素晴らしいスタートだが、『めぐりあい宇宙編』の結末も本当によくできた美しいエンディングだ。だって、いまだにこれを超えるガンダムは現れていないのだから。

うそつきかもめ

5.0めぐりあい

2024年6月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

子どもの頃、初めて一人で観た映画。立ち見だった。40年以上を経て再びスクリーンで観られた。それだけで感激。すっかり出来上がったアムロ16歳が遺憾無く攻撃力を発揮する。初めてニュータイプというものが具体的に提示され、謎のイメージがぶち込まれますがすぐに慣れます。井上大輔の歌と映画の場面がとても良くシンクロし忘れ得ぬ体験になる。

定点カメラ

5.0やっぱり1stサイコーです。

2024年5月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

40年ぶりに映画館で鑑賞
やっぱり1stサイコーです。特に編集、音楽サイキョー!長いテレビ版をここまでドラマチックに編集出来るとは…やはり神

ムロン

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