ケンタとジュンとカヨちゃんの国
劇場公開日:2010年6月12日
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解説・あらすじ
孤児院で兄弟のように育ったケンタとジュンは、ひたすら壁を壊すだけの解体工事の仕事(はつり)で生計を立てていた。低賃金で重労働という厳しい環境に加え、陰険ないじめが横行する現実に苛立つ2人は、所属する会社の事務所をぶち壊して、ケンタの兄がいる北を目指し旅に出るが……。出演は、ケンタに松田翔太、ジュンに高良健吾、カヨに安藤サクラ。監督・脚本は「ゲルマニウムの夜」の大森立嗣。
2009年製作/131分/G/日本
配給:リトルモア
劇場公開日:2010年6月12日
スタッフ・キャスト
インタビュー
【特別対談】荒戸源次郎×大森立嗣監督
養護施設で育った孤児の青年ケンタとジュンの果てなき旅路と、彼らの旅を見届ける女性カヨちゃんを描いた青春ロードムービー「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」が絶賛公開中だ。eiga.comでは、本作を見て「この映画のためなら何でも協力する」...
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2013年6月6日
映画評論
大森作品における重力は肉体の確かな重みに他ならない
大森立嗣の作品には重力がある。主人公たちは飛べずに地面を這いまわり、観るほうもまたその強いエネルギーに吸引される。だがその重さは題材からくるものではない。だから物語の背景に格差社会があっても、格差社会の映画と捉えてしまうと作品の本質から離れてしまう。もっ...
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映画レビュー
5.0大好きな映画
規範に従っていれば息苦しい世界しか無い。
じゃあ壊せば、光が見えるのだろうか?
現実は水平線のようにどこまでも残酷。
向こうに楽園など無い。
続いているのは同じ海。
カヨちゃんの愛情飢餓故の愛情深さが沁みる。
そばにいてくれるなら誰でもいい
それは言い換えれば、相手に対する無償の愛だ。母性と呼ぶのかは微妙だが、母性的ではある。
依存的なジュンと人生を切り拓きたくて欲求不満を抱えているケンタくん。
ジュンはケンタがいればいいけどケンタは違う。
救いのない映画だが、三人の悲劇を観ていると、登場人物の代わりに勝手に希望を探してしまう。
自分の人生にあるものを見つけるきっかけにもなるかもしれない映画。
飼い主に噛み付く犬は愚か者か、戦士か。
色んな人の感想が知りたくなる。
4.0一瞬見えた光の正体を掴め
キャストの気合いがこっちまで伝わってきそうなほど熱かったね。作品がではなく演技面ね。
特に、今まで演技が上手いと思っていなかった松田翔太の熱演にはビックリした。
押し潰されていく水風船のような役柄を緩急をつけて、破裂した瞬間は最高の迫力で演じたと思う。
作品の内容については、よってたかって安藤サクラ演じるカヨちゃんを罵りまくるだけの青春ものかもしれないと一瞬考えたけど、いくら役とはいえ余りの扱いに安藤サクラが可哀想になったので、ちょっと真面目に考えてみる。
人は壁にぶつかった時それを壊して乗り越えようとする。その先に自分がなりたい姿、目指したい事柄があるからだ。
だけど、壁の向こうに何があるのかわからない場合はどうだ?
作品の中では頭が悪いから、育った環境などのせいで価値観が狭いから、としているが、今の苦難を乗り越えたら良い未来が待っているかもしれないと漠然と考える人がいても、その人が特別おかしな人とは思わない。
壁とは己に課せられた障害である。その障害が何であるかさえ理解できていないケンタは、盲目に壁の先に何かがあると信じている。
信じているからただ壊そうとするが、壊しているものが自分に課せられた障害なのかどうかすらわからない。
しまいには自分が壁を壊しているのかどうかすらわからなくなって、壁を壊し向こうを見た兄に会いに行こうとする。
ジュンは壁に囲まれた世界の中でケンタと共にいることを望んだ。
何があるのかわからない壁の向こうには興味がなく共に育った兄のようなケンタにすがるように生きている。
終盤の公園での一幕で言う「俺にはケンタくんしかいないから」と、その行動は壁の中の今を、ケンタと離れずに済む未来を守ろうとしたジュンなりの精一杯だった。
なりたい自分、目指したい事とは、夢または希望という。
夢や希望を抱かずに現状に不満を募らせるだけでは破滅的な結果しか得られない。
まずは夢や希望が何なのか、から知らなければいけない。そして安藤サクラはそんなにブスではない。
4.0行き止まりの世界に生まれて
施設育ちで兄弟のように育ったケンタとジュンとジュンのことが大好きなちょっとウザいカヨちゃんが、北海道にいるケンタの兄の元へと旅するロードムービー。
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2人が働いているのは解体工場で毎日目の前の壁を壊しているのに、壊しても壊しても2人の未来は開けてこない。まさに行き止まりの世界に生まれた2人がどうにか世界をぶっ壊せると信じて兄に会いにいく。
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このロードムービーの終わりには絶対ハッピーエンドなんて待ってないわけで、途中でバイクに乗ってるふたりが『イージー・ライダー』っぽかった。
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これは大森監督の社会の底辺で生きる人間映画なので『タロウのバカ』『光』『ぼっちゃん』に通じてる。汚い部屋とか、生活レベルの低さを演出するのほんと上手い。
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それにしても『光』では兄が弟を殺す話で、こっちはジュンが兄同然のケンタを殺す。大森監督って、弟を殺したくて弟に殺されたくもあるんか?とか想像しちゃう(笑)松田優作という偉大な父がいて、兄弟で俳優をやってる松田翔太っていうのも大森監督と似たような境遇だしね。
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