リトル・ヴォイス
劇場公開日:1999年9月11日
解説
無口な少女の秘めた才能が一気に開花するさまを、スタンダードナンバーに乗せて描いたドラマ。監督は「ブラス!」のマーク・ハーマン。脚本はジム・カートライトの戯曲『The Rise avd Fall of Little Voice』を基にマーク・ハーマンとジム・カートライトが脚色。製作は「ネオン・バイブル」のエリザベス・カールセン。製作総指揮は「トゥエンティフォー・セブン」のニック・パウエル、スティーヴン・ウーリー。撮影は「ブラス!」のアンディ・コリンズ。音楽は「恋はワンダフル!?」のジョン・アルトマン。編集は「ブルー・ジュース」のマイケル・エリス。衣裳は「フォー・ウェディング」のリンディ・ヘミング。出演は「セカンド・ベスト 父を探す旅」のジェイン・ホロックス、「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」のユアン・マクレガー、「沈黙の要塞」のマイケル・ケインほか。
1998年製作/99分/イギリス
原題または英題:Little Voice
配給:アスミック(アスミック・エース エンタテインメント=テレビ東京=WOWOW=角川書店提供)
劇場公開日:1999年9月11日
あらすじ
父の死後、誰とも口を利かなくなった少女エルヴィ(ジェイン・ホロックス)。本名はローラなのに、母親マリー(ブレンダ・ブレシン)は無口なのをバカにして彼女をリトル・ヴォイス=LVと呼んでいた。そんなエルヴィの唯一の楽しみは、形見のレコードに合わせてスタンダードナンバーを口ずさむこと。そしていつしか彼女はレコードそっくりに歌える才能を身につけていた。たまたま彼女の母親マリーのもとを訪れていたブロモーター、レイ・セイ(マイケル・ケイン)がエルヴィの歌声を耳にし、ステージに立つことを持ちかける。気乗りしないエルヴィだが、レイ・セイとマリーの強い勧めから、一度だけの約束で舞台に立つことになった。そんなエルヴィに心を寄せる青年がいた。電話工事で彼女の家を訪れたビリー(ユアン・マクレガー)だ。レース鳩の飼育が趣味の彼もまた内気だが、互いに好意を感じていた。そしてステージは拍手喝采。エルヴィの才能にビジネスチャンスを見出したレイ・セイとマリーは、再びステージに立つよう強要する。エルヴィは拒み、自室に閉じこもる。その晩、エルヴィの家が火事になってしまう。部屋にとり取り残されたエルヴィを救助したのはビリーだった。翌朝胸の内すべてをマリーにぶつけたエルヴィは、鳩小屋でビリーと飛び立つハトを見守るのだった。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第71回 アカデミー賞(1999年)
ノミネート
助演女優賞 | ブレンダ・ブレシン |
---|
第56回 ゴールデングローブ賞(1999年)
受賞
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) | マイケル・ケイン |
---|
ノミネート
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) | ジェーン・ホロックス |
---|---|
最優秀助演女優賞 | ブレンダ・ブレシン |
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映画レビュー
3.0モンロー
マイケル・ケイン演ずるレイ・セイが有望新人を発掘したと喜び、母との結婚話はそっちのけとなる。元々胡散臭い芸能プロモーターという男と、若干クレイジーな母親の関係だ。
LVがマリリン・モンローを好きだと言う台詞に対して、「モンローと言えば、マット・モンロー」という答え。60年代音楽のネタも満載なのだ。「虹の彼方へ」を唄うLVに、「ジュディー・ガーランドとシャーリー・バッシーが家でココアを飲んでいる」という台詞は微笑ましい。前座のテイク・ファットや豚笑いするセイディも面白い。
やがてレイはLVを何とかブーの店であの手この手で歌わせようとするのだが、最初のステージではほとんど歌えず、ようやく1度だけステージに立つことになる。
ステージのセットが鳥篭になっていることやビリー(マクレガー)の飼っている鳩にも象徴されるように、閉じこもった世界から飛び出したいことを表現いると思います。それでもラストの展開はもうちょっと練ってほしいところだ。マイケル・ケインの切れた歌も最高でした。ただ、選曲や映画の台詞のチョイスはイマイチわからない。やっぱり出るか『オズの魔法使い』といった感じでした。
1.0馬鹿母と陰気な娘の物語
母親である前に人としても失格な残念な母親に只管虐げられる娘の話、正直観るに堪えない。
プロットを見た限りでは往年の歌手の歌真似の得意な少女が才能を開花させてゆく成功物語かと思ったが酷い話、下卑た大人に振り回される娘に同情はするが地味顔で華が無いしショービジネスには向かない性格、鳩好きな男の子とは似た者同士、上手くやっていってほしい・・。
役者が悪戯に声を張り上げたりテンション過剰な演技、演出が仇になる例は舞台の映画化にありがちだ、おまけに感電をコメディにしょうとするセンスは漫画のギャグ並み、電気の故障は危険なのに放置して案の定火事になる、それのどこが面白いのだろう・・。コミュニケーションが苦手な小声の人たちへのハラスメントは止めましょうと言う社会派ドラマなのだろうか。
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