解説

ある日、突然、医師から余命いくばくもないことを宣告された宣伝エージェントと13年前に別れた妻子との愛を描く。製作は「チェンジリング」のジョエル・Ｂ・マイケルズとガース・Ｈ・ドラビンスキー、エキュゼクティヴ・プロデューサーはローレンス・ターマン、デイヴィッド・フォスター、リチャード・Ｓ・ブライト。監督は「ポーキーズ」のボブ・クラーク。バーナード・スレードが自作の戯曲を脚色。撮影はレジナルド・Ｈ・モリス、音楽はケン・ワンバーグが担当。また主題歌をバリー・マニロウが歌っている。出演はジャック・レモン、ロビー・ベンソン、リー・レミック、コリーン・デューハースト、ジョン・マーリー、キム・キャトラル、ゲイル・ガーネットなど。

1980年製作／125分／カナダ
原題または英題：Tribute
配給：20世紀フォックス
劇場公開日：1983年4月2日

あらすじ

陽気な性格で誰からも愛されているスコッティ・テンプルトン（ジャック・レモン）は53歳になり、ある日、用心のため健康診断を受けたところ、悪性の病気で命は長くないと宣告される。彼は現在独身だが、かつて結婚していたマギー（リー・レミック）との間に一人息子ジャッド（ロビー・ベンソン）がいて、ジャッドが西部に行く前に二人でスコッティを訪ねてきた。スコッティは打ち溶けないジャッドに、わざとふざけてみせたり、知り合いのモデル、サリー（キム・キャトラル）を紹介したりして機嫌をとる。マギーと久しぶりに話し合ったスコッティは、自分が余命いくばくもないことを告白してしまった。それがきっかけで、今は大学教授の妻でありながら、マギーはスコッティとベッドを共にする。帰宅して、そのことを知ったジャッドは激怒し、ニューヨークに帰ろうとするが、マギーから父の死期が近いことを知らされて思い留まった。ジャッドは女医のグラディス（コリーン・デューハースト）に、入院しようとしないスコッティの説得を頼まれる。ジャッドはスコッティの人生の重要な問題を真剣に考えようとしない態度を責め、自分の命を大切にする義務があると説いた。この言葉にスコッティは、自分の生き方を反省するとともに、息子の強い愛を感じ、入院。手術を受け、苦しい闘病生活を続け無事に退院する。その日は偶然にもスコッティの誕生日。ジャッドが中心になって企画した劇場のパーティには、多くの友人が集まり彼を祝福する。最後に礼を言うために壇上に上がったスコッティは、妻や息子に迷惑をかけてきたことを素直に詫びる。スピーチを聞いていたジャックは壇上に登場すると、愛する父とかたく抱き合う。舞台の片隅で、見守るマギーの目には涙が光っていた。

スタッフ・キャスト

受賞歴