テロリスト・ゲーム2 危険な標的
劇場公開日:1996年1月13日

解説
多様化・複雑化する凶悪な国際犯罪に対処する国連のUNACO(国際犯罪対策機構)エージェントの活躍を描くスパイ・アクション。前作「テロリスト・ゲーム」に続き、冒険小説の巨匠アリステア・マクリーンが遺した原案に基づく「UNACOファイル」シリーズ第2作。監督・脚本は前作に続き、デイヴィッド・S・ジャクソン。製作も前作と同じ、「赤い影」「オーロラ殺人事件」のピーター・スネル。撮影はマイケル・B・ネグリン、音楽は「キングコング2」「ライオン・ハート」のジョン・スコット、美術はマーティン・ハバート、編集はエリック・ボイド=パーキンスが担当。主演は前作に続き、「ゴールデンアイ」のピアース・ブロスナン。共演も同じく前作のアレクサンドラ・ポール、「ローリング・サンダー」のウィリアム・ディヴェインほか。CATV用に作られた作品を日本では劇場公開した。
1995年製作/94分/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:Night Watch
配給:松竹富士
劇場公開日:1996年1月13日
あらすじ
香港の金融取引市場で原因不明の爆発事故が発生、インターネットの情報が混乱して株が大暴落し、その余波は世界の市場に及んだ。一方、アムステルダムでは世界9ヶ国での展示を終えて戻ってきたレンブラントの絵画『夜警』が巧妙な複製品とすり替えられていることが発覚。美術館は早速、事件の調査を国連に依頼した。UNACOの指令長官カドウェル(ウィリアム・ディヴェイン)は、捜査官のマイク・グラハム(ピアース・ブロスナン)とサブリナ・カーヴァー(アレクサンドラ・ポール)を派遣。捜査を進めるうちに、事件の背後に巨大な国際的陰謀が画されてることを知った2人は、その糸口を辿って香港に向かった。新婚夫婦を装った彼らは、現地のCIA捜査官マイラ・タン(イレーネ・ン)の助けを借りて美術鑑定士で実業家のシュレイダー(マイケル・J・シャノン)に接近する。『夜警』の展示会は各国の美術館の主催だったが、香港だけは彼が個人で負担していた。また、彼にはかつてシリコン・バレーの通信技師をスパイ容疑で解雇されたという過去があり、マオ・イージン(リム・カイ・シュウ)という東洋人のボディガード兼側近の謎の人物がついていた。やがて、シュレイダー邸でのパーティにもぐり込んだマイクは、隠し部屋に潜入し、本物の『夜警』をはじめ、各国の有名絵画を発見する。一方、マイラがマオの指紋採取に成功し、彼が北朝鮮共産党の幹部であることを突き止めた。だが、その直後、マイラはマオ一味によって殺される。マオこそ全ての陰謀の黒幕で、絵画マニアのシュレイダーのスポンサーとなり、贋作製作と本物とすり替える作業を手伝う代償として、彼に特殊なコンビューター・チップ爆弾を開発させていた。それを世界中の電話や端末に組み込み、衛星からの信号で登頂や爆破を行い、世界を混乱に陥れるのがマオの目的だった。マイクの率いるUNACOチームが屋敷に突入した時、マオはシュレイダーを縛って屋敷に爆弾を仕掛け、陰謀の最終段階である衛星の打ち上げを行うべく、港に準備した貨物船に向かっていた。シュレイダーを救出したマイクは、ボートで貨物船を追い、銃弾の雨をかいくぐって船に乗り込むが、衛星を積んだロケットは大空高く発射されてしまう。だが、間一髪、コントロール装置の破壊に成功してロケットは爆発。マオの陰謀は粉砕され、本物の『夜警』も戻った。
スタッフ・キャスト
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映画レビュー
3.5より実務的な007低予算版
総合:65点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 65
全体的に安上がりに作った007映画といった感じ。スパイが主人公だが、見せるためだけの派手な活劇は押さえ気味で、より現実的でその分だけちょっと地味目な映画となっている。だが最後の場面で、他国の領海内の貨物船からロケットを打ち上げる場面は現実的ではない。圧倒的不利な状況から戦いをうまく進めていくしなんとも短絡的だし、何よりも何故こんなところでロケットを打ち上げるのかが不明。結末も単純。この最後の場面がよければもう少し良い評価が出来るのだが。それとBGMの使い方は90年代というよりも70-80年代の映画のような古さを感じた。とはいいつつも適当に見る娯楽映画としては楽しめた。
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