シーラ号の謎
劇場公開日:1973年9月14日
解説
1艘の豪華ヨットの中で次々に起こる恐怖の殺人事件を描く。製作・総指揮はスタンリー・オトゥール、製作・監督は「ボギー!俺も男だ」のハーバート・ロス、脚本はスチーブン・ソンドハイムと俳優のアンソニー・パーキンス、撮影はジェリー・タービン、音楽はビリー・ゴールドンバーグ、編集はエドワード・A・ワーシルカ・ジュニア。出演はリチャード・ベンジャミン、ダイアン・キャノン、ジェームズ・コバーン、ジョーン・ハケット、ジェームズ・メイスン、イアン・マクシェーン、ラクェル・ウェルチ、イヴォンヌ・ロメイン、ピエロ・ロッソ、サージ・シートン、ロベルト・ロージなど。
1973年製作/アメリカ
原題または英題:The Last of Sheila
配給:ワーナー映画
劇場公開日:1973年9月14日
あらすじ
ある晩、ひとりの女がひき逃げ事故のために死亡した。女の名はシーラ(イヴォンヌ・ロメイン)、ハリウッドの映画製作者クリント・グリーン(ジェームズ・コバーン)の妻だった。グリーンはカンヌにある彼の、妻の名を取った豪華ヨット“シーラ号”に生前妻と親しかった6人の映画関係者を集めた。この中に必ず妻を殺した犯人がいると思った彼は、ひき逃げ犯を自ら捕らえようと決意したのだ。新進気鋭のシナリオ作家トム(リチャード・ベンジャミン)とその妻で金持ちのリー(ジョーン・ハケット)。有力な芸能マネージャーのクリスチーヌ(ダイアン・キャノン)。くたびれた老監督フィリップ(ジェームズ・メイスン)、大女優アリス(ラクウェル・ウエルチ)とその夫アンソニー(イアン・マクシェーン)。全員が容疑者である。クリントは6人を船上に集めると、各自に謎めいた言葉を書いたカードを渡し、「ラスト・オブ・シーラ」という映画を作ろうと話す。これからその映画のために、あるゲームを始めると、全員に鍵を手渡した。第1のゲームは、今晩、町に上陸してその鍵に合う部屋を捜し出す、というものである。もちろんそれは、彼らの仮面を剥ぎ、シーラを殺した犯人を暴くために工夫された心理ゲームなのだ。翌日もゲームは続けられた。崩れかけた教会の中、全員が黒のローブを身にまとい、ローソクの灯をを頼りに迷路をさまよっていた時、不気味に渦巻く黒雲をはらみ、闇を切りさく稲妻とともに雷鳴となった。その懺悔室では、クリントを殺したトムがその声色を使って、入ってきた妻リーを脅迫していた。リーは恐怖のあまり、あやまってシーラをひき殺したことを告白した。さらに狂乱したリーは既にトムに殺されていたクリントを棒で殴りつけた。こうして事件は解決かと思われたが監督のフィリップが、浴槽で両手首を切り血まみれになって死んでいるリーの死体を発見した事によって事態は一変し、7人で始めた殺人ゲームの疑惑はさらに深まっていく。恐怖と疑惑に満ちたまま、いよいよゲームは佳境に入り、真犯人のベールが剥がされようとしていた。老監督フィリップスはトムに迫った。大金持ちの妻リーを罠に陥れ、その財産を横取りしようとたくらんだことを俺は知っている、と。さらに映画を作りたくて仕方のないフィリップは、遺産を映画製作費を出資するように、と。その時、そこに飛び込んできたクリスチーヌに向かってフィリップはつぶやいた。“今度、新しい映画を監督することに決まった。製作費はトムが出資してくれる”。何も語らぬトムの表情は苦痛に塗りつぶされていた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハーバート・ロス
- 脚本
- スティーブン・ソンドハイム
- アンソニー・パーキンス
- 製作総指揮
- スタンリー・オトゥール
- 製作
- ハーバート・ロス
- 撮影
- ゲリー・ターピン
- 編集
- エドワード・A・ワーシルカ・ジュニア
- 字幕
- 高瀬鎮夫
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1.0胡散臭い業界人ミステリー
船旅という外界と隔離された舞台設定もあって往年のアガサクリスティもののような謎解きミステリー、なのでプロットは書けないのがお約束。
登場人物が皆、映画関係者なので胡散臭い秘密も仲間内の実話を思わせるくすぐりですね。
プロデューサーは上から目線、監督は洞察上手、売れない脚本家はホモで屈折気味、女優は能天気とステレオタイプ、それぞれモデルがいるらしい。
大体シチュエーションは読めるのだが事件らしいことが起きるまで訳の分からない心理ゲームで焦らされる。
ゲーム仕立ての思わせぶりがミソなのだろうがわかり辛いし、役者の上手い下手は別にして共感できる人物像に欠けている点もあり、この結末では謎が解けてのカタルシスが湧いてこない。
一言でいえば業界人らしい楽屋受けを狙ったような不純なミステリー。
4.0「不思議な面白さ」かも?
ゲーム好き映画プロデューサー
クリントン(コバーン)が 友人達の秘密を暴く
「ゴシップゲーム」を計画する
豪華な舞台設定、スター揃いだが、
完全に この「心理ゲーム」に関心を持っていかれるので、わりと地味な印象も
(豪華さを ことさら強調していないし… )
クリントンは ゲームとパワハラを愉しんでいて、
途中であっさり殺される
ここから「殺人犯」探しが始まるが、
皆の「ゴシップ」を明かさざるおえなくなる
ゴシップの中には「クリントン妻殺し」も含まれるが、彼には 復讐心は見られなかった
(愛は ない… )
やっぱり、推理してゆくのは、監督と脚本家の二人
監督役のメイスンが 安定の演技
お喋りクリスティンを ダイアン・キャノンが
あっけらかんと演じていて、魅力的
結末も意外
脚本は スティーブン・リンドハイムと、
業界をよく知る アンソニー・パーキンス (!)
アガサ・クリスティ風ではなくて、不思議な面白さ
あの業界って こんなかも
(感情的シコリより利害関係重視…運命共同体?)
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