荒野の七人 真昼の決闘
劇場公開日:1972年10月10日
解説
「荒野の七人」シリーズ4作目。1作目から10年を経たクリスを中心に、女ばかりがとり残された国境の町で5人の囚人と1人の新聞記者の7人が群盗と一戦を交える。製作はウィリアム・A・カリハン、監督はジョージ・マッコーワン、脚本はアーサー・ロウ、撮影はフレッド・コーネカンプ、音楽はエルマー・バーンスタイン、編集はウォルター・トンプソンが各々担当。出演はリー・ヴァン・クリーフ、ステファニー・パワーズ、マリエット・ハートリー、マイケル・カラン、ルーク・アスキュー、ペドロ・アルメンダリス・ジュニア、ウィリアム・ラッキング、ジェームズ・B・シッキング、メリッサ・マーフィ、グレル・ドーソン、エド・ローター、ロドルフォ・アコスタなど。
1972年製作/アメリカ
原題または英題:The Magnificent Seven Ride
配給:高瀬鎮夫
劇場公開日:1972年10月10日
あらすじ
かつて群盗に襲われて苦難のどん底にあったメキシコ人集落を助けるため、無報酬で生命を賭けて戦った7人のガンマンがいた。指導者はクリス(リー・ヴァン・クリーフ)、彼の人格と心意気に感じた6人は生命を預けた。あれから10年。今、クリスはアリゾナ南部の町で保安官をしていた。ある日、新聞記者ノア・フォーブス(マイケル・カラン)がインタビューを申し込んだ。その時、彼の昔の仲間ジムが、クリスの援助を求めてきた。メキシコ人の群盗トロ(ロドルフォ・アコスタ)の一味と決闘するというのだ。しかし彼には仕事もあり、生活も安定した現在、危険に飛び込んでゆく訳にはいかない。ジムは帰っていった。しかしクリスの生活をひっくり返す事件が起こった。妻の弟のジェリーが銀行強盗をして、その仲間が妻を殺したのだ。メキシコに逃げたジェリーを追うクリスは途中、ジムが指揮をとり、トロ一味と闘う一団が皆殺しにされているのを目撃し、その町に居残って家々を物色していた盗賊を掃討した。教会にはローリー・ガン夫人(ステファニー・パワーズ)を始め、婦人と子供が身を寄せあっていた。クリスとノアは、この女子供ばかりの町を守るために、タクソン地区刑務所長を説得して5人の囚人を選びだした。無事に仕事が済めば無罪放免、死刑か戦死か、いずれにしても死神とは隣り合わせだ。軍人くずれのヘイズ大尉(ジェームズ・B・シッキング)、スコット・エリオット(エド・ローター)、マーク・スキナー(ルーク・アスキュー)、ぺぺ・カラール(ペドロ・アルメンダリス・ジュニア)が参加した。総勢7人は武装し、出発した。クリスはトロの本拠地をつきとめ、彼の留守を襲撃してトロの情婦を人質にした。7人は町に戻り、女たちを割り当て、分隊を作った。戦いは熾烈をきわめた。トロ一味の数が減るとともに、7人の仲間も次々に倒れた。クリスの銃弾はトロの胸を射ち抜いた。首領を失った一味はもはや敵ではない。追いまくられ叩き落とされて全滅した。多くの犠牲を払って町に平和が訪れた。負傷したノアはマッジ(メリッサ・マーフィ)の手厚い看護をうけた。女たちに囲まれてご機嫌なマークは唯一人、赦免状を受けとった。クリスは、この町を守ってくれと自分の保安官バッジをマークに与えた。従軍記者のつもりでいたノアはこの時になって初めて、自分が拳銃を撃つのに夢中で1行もノートをとっていなかったことに気づいた。そして今や昔の身軽さをとり戻したクリスだった。
スタッフ・キャスト
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トム・クルーズ「荒野の七人」リメイク版に主演
2012年5月22日
映画レビュー
3.0強烈にパワー・アップしてあの七人が帰ってきた!
3.0ちょっとカルト作品になった
なぜにクリスがリー・ヴァン・クリーフに??イメージが全く変わってしまった。妻もいて落ち着き払ってるし、強盗した18歳の少年シェリーに厳しい罰を与えようとしているオープニング。そこへ作家のノア(カラン)がやってきて、クリスの武勇伝を書きたいと申し出てきた。そこへかつて仲間だったジム・マッケイ(ラルフ・ウェイト)が来て、国境近辺を守るため手を借りたいと言う。彼もまた保安官になっていたのだ。しかし、クリスはあっけなく断り、妻の頼みであるシェリーの解放を優先してしまった。しかし、シェリーはクリスを撃ち、彼の妻を連れ去ってしまう。そして妻は暴行の末、惨殺、野ざらしにされていた。
彼ら犯罪者を追ったクリスとノア。途中でシェリーの仲間を見つけ裁判も受けさせずにその場で殺してしまう(おいおい)。メキシコへ向かったという情報を得て、シェリーを追う2人は途中でならず者デ・トーロに立ち向かうジムと遭遇。そこで仲間になるのかと思ったら、死にに行くだけだぞと忠告しただけで、さらに追う。馬の蹄跡を見ただけで、シェリーがデ・トーロの仲間になり、ジムたちを皆殺しにしたと悟った・・・え、それだけで?
その先で残された女だけの町に到着。デ・トーロの軍勢に犯され、後で彼女たちをさらいに来るとクリスは悟った。こうなったら仲間を集めてこの町を砦にするしかないと決意したのだ。そしてトゥーソン刑務所に送り込んだ罪人5人に特赦状をちらつかせ、加勢するよう頼むのだ。
最初に留守となったデ・トーロの屋敷を襲い、彼の女を誘拐する。そして町に戻り、綿密な戦略を立てる。鉄条網、塹壕、爆薬、などなど・・・
かなりカルトな作品。無法者には無法者。しかもクリスはずるい作戦ばかりで案外無慈悲だったりする。他に変わったところといえば、仲間たちに女を選ばせ、パートナーとさせたところ。しかも夜の相手ではなく、弾込めなどの雑用をさせるためだ。最後にはクリス、ノア、囚人だった早撃ちスキナーだけが生き残った。女だらけの町になったんだから、3人はそこに留まり、クリスは保安官、スキナーが3人の妻を持ち保安官助手になったというオチ。
3.5すごくよかった
囚人が村の女を守るために駆り出されて、男はみんな殺されていたため、村の好きな女を選べる場面が最高に夢のようでうらやましかった。結局みんな死んでしまうのだが、死ぬとしても最高の場面で、死に方としても最高だった。
この映画はどうやって7人の仲間を集めるのかがポイントのシリーズなのだが、集まった男が全員主人公に恨みを持って殺したがっているというのが実に面白いポイントだった。
40人の敵をどのように撃退するのか、なんとなく数をかぞえながら見ていたら、大体きちんと計算どおりに敵の人数が減っていた。主人公チームの戦略性の高さは素晴らしいのだが、いくら多勢に無勢とはいえ、敵は無策でちょっと気の毒に思える程った。
3.5「荒野の七人」の最終作
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
前半と後半で物語が分かれる。敵役も途中で変わってしまうし、村を守る七人はだいたいが途中加入の囚人だし、そのために敵味方ともにどのような人物なのかを把握し辛い。特に後半の敵役については情報が少なくて、ただ村を襲う悪い奴くらいのことしかわからないのは物語として弱いし、本来この作品に必要な七人をはじめとして登場人物の存在感がやや薄い。登場人物は主人公クリスと記者のノア以外の途中加入組ではせいぜい爆薬使いのエリオットくらいしか印象に残らないし、悪役では本命の敵で山賊のデ・トロではなくむしろ一番最初の罪を許されるシェリーが印象に残るだけ。村の女と囚人の隊を作ったり敵の進入路に狙撃点を作ったり銃だけでなく爆薬をしかけたりといった、敵を待ち伏せる作戦をしっかり描いたのは悪くなかった。
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