深紅(2005)
劇場公開日:2005年9月17日

解説
ある惨殺事件の被害者と加害者、それぞれの娘たちが成長して出会い、悲劇を巻き起こすミステリー・サスペンス。『眠れる森』『砦なき者』などヒットドラマの脚本を手掛け、昨年世を去った野沢尚が自身の吉川英治文学新人賞受賞作を自ら脚本化した遺作を映画化。主演は「卒業」の内山理名と、「殴者 NAGURIMONO」の水川あさみ。
2005年製作/115分/日本
配給:東映
劇場公開日:2005年9月17日
あらすじ
小学校の修学旅行中、突然家族が事故にあったことを知らされる秋葉奏子(堀北真希)。家族が運ばれた病院へと夜の高速道路を飛ばすタクシーの中、奏子は疲れと不安を抱えながら、長い四時間という道のりを過ごす。病院に着いた彼女が連れていかれた場所は、両親と幼い弟二人が静かに横たわる冷たい死体安置所だった。叔母の斎藤佳代(島田楊子)から、家族が殺人事件に巻き込まれたこと、修学旅行に行っていた奏子ひとりが偶然にも助かったこと、そして、犯人の都築則夫(緒形直人)のことを聞かされる泰子。この事件がトラウマとなり、泰子は家族の死体に出会うまでの四時間をリアルタイムに追体験してしまう、《空白の四時間》という発作に襲われるようになってしまう……。それから8年。大学生となった奏子は、自分の家族を殺した都築に死刑判決が下ることを知る。この惨殺事件を追ってきたルポライターの椎名皓一(平田満)に出会い、泰子は都築の娘の都築未歩(水川あさみ)の住所を聞き出す。奏子は殺人犯の娘がどのように生活し、人生を歩んできたのか、また「私も殺せばいいのよ」と椎名に言い残す彼女に会ってみたいと思ったのだ。やがて未歩が働くバーを訪れた奏子は自分の素性を隠し、未歩に近づいてゆく。「死刑囚の娘なの、私」と無邪気に告げる未歩。父親の犯した罪を自分の罪のように背負って生きている彼女と、次第に親しくなってゆく奏子。しかし、未歩が明良(内田朝陽)という男と結婚していて、幸せそうな生活を送る姿を見て、徐々に怒りがこみ上げてくる。「私も殺せばいいのよ…? なら、私が殺してやろうか」。奏子の中に狂気が見え始める。だが未歩は家庭では明良に、容赦ない暴力を振るわれていた。そのことを知った奏子は「殺してしまえばいいのよ」と未歩にほのめかす。とまどう未歩だったが、ある日、お腹を蹴られ子供を流産してしまい、それをきっかけに明良に対する殺意が明確となる。そして、奏子に完全犯罪のアリバイ作りの協力を申しでるのだった。綿密な計画を練った犯行の日。殺人実行の時間に突如《空白の四時間》の発作に襲われる奏子。奏子を置いて、ひとり明良殺しに向かう未歩。この殺人計画の行方はどこへ向かうのか。そして、8年前に起きた一家惨殺事件の真実とは?
スタッフ・キャスト
映画レビュー
3.0堀北真希
小学生の泰子役が堀北真希、この頃は小学生役が良く似合っている。しかもセーラー服姿の高校生までやってのけるのだから只者じゃない。
偽名を使ってバーで働く都築未歩と接する奏子。家族を殺した男の娘という興味本位だったが、結婚している男がDVにより未歩を傷つけていたことで次第に同情していくというもの。奏子にも彼氏がいるし、孤独だというほどでもないが、トラウマだけは消えない。「父が死刑判決を受けるのなら私も殺して」と自虐的な未歩。そして、その未歩に対して夫を殺させることを提案してみる奏子。過去映像も取り入れて、殺人のDNAを確かめたい・・・それだけだった。
殺人の動機は奏子の父(小日向)が未歩の父(緒方直人)を連帯保証人として欺いたことだったし、小日向さんが悪人に見えてくるという読み手側の感情を揺さぶってくるもの。次第に過去の事件はどうでもよくなってくるが、親友以上の感情が生まれる同じ年の女性の構図が面白くもある。
別れ際のキスシーンや、素性を隠していた奏子が何者であるかを未歩が知っていたというサプライズのおかげで復讐の連鎖を断ち切りたいというテーマ自体もぼやけてくる。一体何を訴えたいのかわからなくなる作品・・・野沢尚らしいのかもしれないが。やっぱり変態なのでしょう。
【2008年ケーブルテレビにて】
4.0さすがに原作者の脚本
原作がとても良かったのでレンタルで鑑賞。
キャストがみんな若い!
内山理名はちょっと違うかな、と思っていたが、見るときれいにハマっていた。
屈託のなさそうな女子大生に"スイッチが入る"瞬間を凄みがある演技で見せていた。
水川あさみはドンピシャリの役。
が、何より堀北真希!SAのトイレで鏡に向かって笑顔を作るシーンは鳥肌が立った。
惜しい人を失ったものだ(笑)(亡くなったわけじゃないけど)
微妙で複雑な心理描写が多い作品なので、映像で見せるのは難しいのでは、と思っていたのだけど、さすが原作者自らの手による脚本。張りつめた空気感が緩むことなくラストシーンまで堪能させてくれる。
ラストシーンは原作と少し変えていたんだね。
こっちの方がホッとするかな。
4.0タイトルなし(ネタバレ)
小説を読んだ後、映画化もされているということで映画も一緒に観てみた。
未歩は私の中でショートカットのイメージだったけど。
でも水川あさみも幸薄い感じがとても合っていた。
最後は映画のほうがわかりやすくてよかった。
結局知っていたんですね。
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