吹けば飛ぶよな男だが
劇場公開日:1968年6月15日
解説
「惚れた強み」の森崎東と山田洋次がシナリオを共同執筆し、「喜劇 一発勝負」の山田洋次がメガホンをとった喜劇。撮影はコンビの高羽哲夫。
1968年製作/89分/日本
原題または英題:The Shy Deceiver
配給:松竹
劇場公開日:1968年6月15日
あらすじ
サブは偉い大幹部を夢見るちんぴらやくざ。ひと儲けを企んで兄弟分の鉄やガスと共に大阪駅で張込んだ。三人が狙っているのは家出娘。そこへ現われた家出少女花子は、彼らの誘惑にまんまと乗ってしまった。三人は早速兄貴株の喜やんを先頭に花子を人里離れた林に連れだした。彼らの企みとは、ブルーフィルムの製作だったのだ。花子は撮影を泣いてこばんだ。そんな彼女を不憫に思った見張り番のサブは、仲間を裏切り花子とともに逃走した。連れ込み宿で夜を共にしたサブは、不幸な花子の境遇を知って親近感をもちはじめた。一夜明けて金がなくなると、サブは次のゼニ儲けにとりかかった。サブとガスは、エロ映画のポスターを見入っている中年男を花子の待つ連れ込み宿に引っ張りこんだ。ところがこの男はいんねんをつけられた二人にビールをふるまうお人好し。サブは先生をやっているこの男とすっかり意気投合してしまった。そんなある日、サブは先生から、花子が妊娠していることを知らされた。だがそれは、サブの子ではなかった。頭にきたサブは大荒れ、チンピラと大喧嘩をやり、一人を刺して拘置所送りになってしまった。拘置所で平静さをとり戻したサブは、面会に来た花子と将来を誓いあった。だがサブの出所を待っていたのは、花子のはかない死だった。花子は自分のために罪を犯したサブを心配し、それがもとで流産し、その衰弱がひどく世を去ったのだ。ひとりぼっちになったサブは、花子の墓前でまともに生きることを誓った。それから数日後船員姿のサブを乗せて南方へ出発する船が港に見られた。
スタッフ・キャスト
映画レビュー
4.5寅さん以前の『ヤクザな兄貴』
山田洋次監督の作品ってことで、観に来たけど、2回目だな。
見覚えがあるシーンが多々ありました。
端々に寅さんの匂いがする映画でもありました。
花子(緑魔子)の純真さ・ひたむきさに心打たれる。
その花子が流産による多量出血であっけなく亡くなってしまう。
号泣する三郎からのもらい泣き。
三郎とお清の伏線も良かった。
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