トラック野郎 一番星北へ帰る
劇場公開日:1978年12月23日
解説
シリーズ第八作目の今回はマドンナに大谷直子を迎え、アメリカ帰りのコンボイ野郎に黒沢年男が扮して脇をかためている。脚本は「多羅尾伴内 鬼面村の惨劇」の掛札昌裕、「トラック野郎 突撃一番星」の中島信昭、同作を監督した鈴木則文の共同執筆、監督も同作の鈴木則文、撮影は「宇宙からのメッセージ MESSAGE_from_SPACE」の中島徹がそれぞれ担当している。
1978年製作/110分/日本
配給:東映
劇場公開日:1978年12月23日
あらすじ
晩秋、青森からの輸送をおえた桃次郎は、ジョナサンの女房、君江の計らいで、お見合をするが、見合の相手と付き添いの子づれ未亡人を取りちがえてしまった。例の早トチリに始まったことだが、一番星はそれからというもの、この美亡人、北見静代に一目惚れ。そんなことで、静代のいるみちのく通いが多くなった一番星は、アメリカ帰りのコンボイ野郎、九十九譲次という新しい強力なライパルに出っ喰わす。一方、お人好しのジョナサンは、人身事故を起した仲間が賠償金返済のために金を借りたサラ金の保証人になっていたが、その仲間が蒸発してしまい、金融業者の朝から晩まで、返済を迫る電話や、いやがらせで、すっかりノイローゼになっていた。トラックまで抵当に取られて四苦八苦のジョナサンに見かねた仲間がカンパするが追いつかない。そこへ、トラック野郎たちのアイドル、花巻のドライブ・イン“みちのく”のウエイトレス、鮎子を密かに想っていたリンゴ園の伜、作太郎が、明日のパンパ・レースに自分の馬が優勝すれば、その馬を二百万で売れるから是非使ってくれと言いだし、大喜びのトラック野郎たち。綱を握る作太郎も介添役の一番星も、泥だらけ、汗みどろの大奮戦、各馬をごぽう抜きにしてゴールに駆け込み、みごと優勝し、賞金をかちとって、借金のアナ埋めにした。ある日、フロントグラスに静代の顔をチラチラと思い出しながら花巻を走っている一番星、飛んで来た模型ヒコーキにも気がつかず、車で踏み潰してしまう。潰されたヒコーキの側で一番星をにらみつけている男の子の母親を見てびっくりする一番星、夢にまで見た憧れの静代だった。憎らしそうな口をきくヒコーキの男の子が静代の息子、誠だと分るや一番星は、潰してしまったヒコーキの替りを運んで誠の気を引こうとするが、いっこうに相手にされない。それにもめげず一番星は徹夜で作ったヒコーキを渡しに静代の家を訪ねた。二人の心が溶け合ったかのように飛ぶヒコーキ、そこへ、馴れ馴れしく現われたコンボイ野郎に一番星は不安でたまらないが、彼が、静代の夫の幼友達と知り、ホットするのであった。そんな一番星は遠い昔、少年の頃、貧しい家がダムの湖底に沈んでしまい、父を失った苦い思い出を持っているので、父親のいない誠が、可愛くてならない。そんな切ない一番星の気持ちが、やがて、静代の心を動かすが、静代は、自分の故郷で生き抜く決心を固め、一番星に別れの手紙を書いて、去っていった。ドライブ・イン“みちのく”でひとり淋しく正月を祝っている一番星に、あと二時間しかないが、大野村まで荷を届けてくれという緊急の仕事が飛び込んで来るのであった……。
スタッフ・キャスト
星桃次郎菅原文太
桶川玉三郎せんだみつお
北見静代大谷直子
石川鮎子舟倉たまき
赤沢重吉田中邦衛
石川孫六谷村昌彦
岩手山須賀良
裏磐梯幸英二
北山慕情沢田浩二
蔵王しぐれ高月忠
夜の貴公子宮城健太郎
花の白虎隊津野途夫
秋田音頭城春樹
海猫仁義吉宮慎一
哥麿宮崎靖男
馬場忠太郎桑山正一
御手洗近子山本智子
御手洗剛造嵐寛寿郎
北見誠之助今福将雄
北見うめ風見章子
伊賀山高利成田三樹夫
鳴戸土方弘
阿佐田桐原信介
大門奈辺悟
石田土山登士幸
警官A司裕介
警官B畑中猛重
浜源河合絃司
水谷沢竜二
赤沢久枝村松美枝子
赤沢弘子遠藤薫
医師大木晤郎
砂川三太郎相馬剛三
みどり和田瑞穂
町子市川清美
春江吉川潤子
ミユキ白川絹子
ジュリージュリー・マーシャル
四号線のマリー三崎奈美
テル美亜湖
マス美勝美香
イサ美宮崎あすか
松下君江春川ますみ
松下幸之助酒井克也
松下幸次郎桜庭一成
松下美智子大久保和美
松下華子文倉あかね
松下幸三郎木村雄
松下サヤ子石井ひとみ
松下幸四郎中村太郎
松下幸五郎小椋基広
松下幸六郎石井旬
馬場作太郎新沼謙治
九十九譲次黒沢年雄
松下金造愛川欽也
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映画レビュー
3.0楽しかった
文太がヒロインの連れ子の関心を引くために飛行機の模型を作るところが涙ぐましい。
黒沢年男がルー大柴のように英語で話していたのが面白かった。やたらとすぐに殴り合いをするけどケロッとしているところがすがすがしい。このような美意識はいつごろから日本からなくなったのだろう。
クライマックスは病人をタクシーで運んだ方が早かったのではないかと思う。
4.0タイムスリップしたみたいで懐かしい。
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