姉妹坂
劇場公開日:1985年12月21日
解説
京都を舞台に、血のつながらない四人姉妹が織りなす愛と青春を描く。「プチセブン」に連載された大山和栄原作の同名漫画の映画化で、脚本は「ダンプ渡り鳥」の関本郁夫と桂木薫の共同執筆。監督は「さびしんぼう」の大林宣彦、撮影は宝田武久がそれぞれ担当。主題歌は、布施明(「姉妹坂」)。
1985年製作/100分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1985年12月21日
あらすじ
京都、哲学の道近く、喜多沢家の四姉妹は両親亡き後、長女・彩を中心に、雑誌社に勤めるカメラマン茜、大学生の杏、高校生の藍で茶房、小径を営んでいた。ある日、杏は大学のフェンシング部の桜庭諒と柚木冬悟に同時に愛を告白された。そして、学園祭のパーティーで、冬悟からキスをされた杏は、彼の誕生日に京扇子の老舗、柚木家を訪ねた。杏にプロポーズをする冬悟。それを知った彼の従妹で親が決めたフィアンセ宝代寺毬子は、杏を呼び出して、喜多沢家の本当の子供は彩だけだと告げるのだった。ショックを受けた杏は戸籍を調べる。そんな杏に、茜は自分たちがいた施設が経営不振のために閉鎖となり、保母をしていた喜多沢千代に三人共引き取られたのだと告げる。立ち聴きをしていた藍もその秘密を知る。藍は激しいショックを受け、ディスコで酒に酔い暴走族にからまれるが、茜と諒に救けられる。茜はスナックでバイトをして生計を手助けしていた。そんな時、東京に住む杏の産みの親、綾小路良江が現われ、彩に杏を引き取りたいと申し出る。悩みぬいた杏は、綾小路家に行く決心をし、その前日、冬悟と旅に出た。しかし、東京に出た彼女は、良江に置手紙を残し、保母の勉強をしながら自活する。茜が岩城医師から白血病を宣告された。長くは生きられないと悟った彼女は、諒と冬の日本海を見に行き結ばれる。彩と岩城は以前、結婚を約束していたが、彩の両親の交通事故死で諦めたのだった。杏は茜の病気を、建設会社に就職が決まり東京に研修に来ていた冬悟から聞いた。京都に帰る杏。茜は妊娠していることを姉妹に告げる。子供を産めば彼女の生命は危い、だが、茜の決意は固かった。そして、姉妹の見守るなか、無事男の子を出産し、一仁と名づけた。諒は海が見たいという茜を連れて病院を出た。茜は諒の腕の中で息をひきとる。諒の運転する車は茜を乗せ、崖から海へと飛びこんだ。杏の前に山奥の工事現場から、仕事を終えた冬悟がたくましくなって戻ってきた。時は流れ、手描友禅の絵筆を握る藍、保母となった杏の姿があった。一仁は二歳になり、彩と岩城に手をひかれ、姉妹坂をおりて行く。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第10回 日本アカデミー賞(1987年)
ノミネート
助演女優賞 | 紺野美沙子 |
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映画レビュー
3.0大林宣彦監督作品のなかでもあまり知られていない作品で、いまではすっかり埋もれて忘れ去られた映画です
姉妹坂
1985年12月公開東宝
大林宣彦監督作品
同年4月公開のさびしんぼうの次の作品になります
但し長らくDVD 化されていませんでした大林宣彦監督の死後になってようやくブルーレイのみ発売されています、
また最近、配信もされるようなっていることに気がついて驚きました
なので、大林宣彦監督作品のなかでもあまり知られていない作品で、いまではすっかり埋もれて忘れ去られた映画になっていました
その理由は観れば察していただけるかとおもいます
大林宣彦監督の他の作品とは同列に語れる作品ではないからだと思います
京都の光景、美人揃いの女優陣を撮っていても、尾道が舞台の諸作品と違って
大林宣彦監督らしさはところどころに散見されるものの監督自身あまり気が乗っていないというのがありありとしているからです
施設の子供たちに対して、心無い蔑視の台詞があることも関係していたのかも知れません
少女漫画が原作です
10代向け少女雑誌プチセブンで1979年から6年間連載され、それが終了するタイミングでの公開でした
京都、四姉妹とくれば、谷崎潤一郎の細雪を思い出します
(厳密には大阪)
そちらは1983年の市川崑監督作品も有名です
そちらは出演者佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子の出演で、本作の方は、紺野美沙子、浅野温子
沢口靖子 富田靖子、ですから失礼ながら細雪の世代の娘世代版みたいなものです
それまでの大林宣彦監督作品の常連の尾美としのりさんも出演されています
さらにそこにびしんぼうの富田靖子さんも出演されているのですが、あくまで主演は沢口靖子さんです
なにしろこの前年の初代東宝シンデレラグランプリなのですから
彼女の演技は頑張っている方と思います
紺野美沙子さんは東京生まれながらきちんと京都人に見えます
冨田さんはまあなんとか
でも浅野温子は京都弁を話していても全く京都人には見えもしません、それをあえて起用したのは血のつながりがない四姉妹という設定が優先されたということのようです
物語は細雪とは全く別物で、時代設定も細雪は戦前なのに対して、本作は40年ほど後の現代のお話になります
今年2025年は本作公開からちょうど40年です
そろそろ新しい京都の四姉妹の映画が観たいものです
もし実現したら一体どんな女優が四姉妹になるのでしょうか?
どんな物語になるのでしょうか?
40年昔、1985年の京都が写っています
太秦を走る今はもう影も形もない京都の市電
同志社大今出川キャンパス
蹴上のトンネル、インクライン
祇園白川の巽橋
山陰線の保津川狭
京都センチュリーホテル
何もかも変わったようで何も変わっていません
四姉妹の住居兼店舗の小径は今も哲学の道沿いに実際にある店舗がモデルだそうですが、実はそのお店の西の窓から五重塔は見えません
3.0再映画化 希望
両親を早くに無くした、四姉妹の家族史。
下二人は幼すぎて血の繋がりが無い事を知らずに育つが、それが判って姉妹が離れてゆく。
感動は帰宅時の坂の2シーン。
最初は孤児院が閉鎖されて引き取り手が無かった3人と保母の母が、散歩帰りの父娘と合流し手を繋いで6人で帰る。
次は次女の子供を引き取り母となった長女と夫との3人で帰るラスト。
「家族になる」坂シーンの二人の母親(藤田弓子&紺野美沙子)の演技が最高‼️
公開当時「雪の断章」を見に行き、二本立てで見てお気に入りに。
ただ、主演の沢口靖子がデビュー間もなく今以上に棒読み。 年下の富田靖子の方が上手。 映画会社の都合だろうが、いい話だけに配役が残念‼️ しっかり作れば名作になったろう。 こんなんだから邦画が低迷したと思う。
演技が出来るキャストでの再映画化を希望。 もう一度見たい。
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