座頭市兇状旅
劇場公開日:1963年8月10日
解説
シリーズの第四作。子母沢寛原作を「新・座頭市物語」の犬塚稔が潤色、「第三の影武者」の星川清司が脚色、「新・座頭市物語」についで田中徳三が監督。撮影もコンビの牧浦地志。
1963年製作/86分/日本
原題または英題:Masseur Ichi,The Fugitive
配給:大映
劇場公開日:1963年8月10日
あらすじ
上州下仁田。市が投宿した旅篭の主人島蔵を訪ねて来た佐吉と東九郎の話から、土地の二代目親分佐吉と、旅篭の親切な娘のぶは恋仲だが、のぶの養父島蔵は佐吉の先代に遂われた元貸元で、未だに縄張りの夢が捨てきれずにいることを知った。彼らは二代目披露を兼ねた今夜の花会をぶちこわして佐吉を窮地に陥れ、同時に佐吉を消すこと考えていた。そのために蛾十郎という浪人まで傭っていた。娘のぶも養父と佐吉の仲の悪いことを感づいていた。翌日、佐吉が蛾十郎と東九郎の罠にはまりかけたとき、佐吉の立場を考えた市が自分一人の喧嘩として買って出た。逃げ帰った東九郎は自分が殺した佐吉の乾分も市の所為だと親分衆に報告佐吉の不可斐なさを責め、彼に市を斬ることを迫った。祭りも最後の三日目、名残惜しげなのぶの手伝いで旅仕度をしている市の許に、佐吉が飛び込んで来た。おたねが東九郎に拐わかされたというのだ。廃屋に駈け込んで、これが佐吉の裏切りと知った。佐吉が五百両で蛾十郎を買収したのだ。後を追って来たのぶの声も耳に入らぬ佐吉。東九郎らやくざの連合軍はその包囲をちじめて、市に迫った。幾度かの絶望的な危機を斬り抜け河原の中州へ出た。が、そこには蛾十郎が待っていた。蛾十郎は必死に制止するおたねを刺した。市の憤りは炸裂、蛾十郎に迫った。必死の市の剣はさえ、蛾十郎はその剣の前にたおれた。やがて、旅姿の市のひょろひょろとした姿が見られ、見送るのぶの目に光るものが宿っていた。
スタッフ・キャスト
映画レビュー
3.0相撲大会
相撲大会に飛び入り参加して、見事5人抜きを果たし賞金を得た座頭市。河原で休んでいたら、突如男が襲いかかってきた。名は文殊の喜助(小林勝彦)。市に懸っていた十両の賞金欲しさだった。
佐吉が開いた花会には国定忠治(名和宏)も参加。佐吉(成田純一郎)と島蔵の娘のぶ(高田)との恋愛。そして座頭市はおたね(万里)と再会する。しかし、おたねは大工と結婚の後、男から男へと渡り歩き、今は棚倉蛾十郎(北城寿太郎)の女になっていた。その棚倉は矢切東九郎(阿部徹)に頼まれ、佐吉をつぶそうとしていたのだ。
棚倉との決着はつかず、一旦市との対決をあきらめる棚倉。「棚倉を味方に引き入れるために、おたねが矢切に捕らわれた」と聞き、市はのこのこ助けに向かう。そして罠に気付くが、結局は100人斬りの勢いで、棚倉との一騎討ち。仕込みの剣も折られるほどの壮絶な戦いだったが、仕込みの杖の柄部分には小刀が仕込んであったのだ。そして、棚倉が死ぬ間際にこの罠を持ち出したのはおたねだったと告白・・・「女はいつまでも小娘ではない」と言い残す。
万里昌代がかなり色っぽくなっていたし、すれてしまったというのだろうか。目の見えない市にとっては純粋な想い出しかないというのに。エンディングでは、すべてを忘れてしまいたい市が踊りながら歩む姿が逆に物悲しい。
3.0こんな最後を見たくなかった
シリーズ4作目。1963年の作品。
夏の上州。突然襲い掛かってきた男をやむなく斬ってしまった市。市の首に懸賞金が懸けられている事、下仁田に母親が居る事を言い残して絶命する。市は詫びる為に下仁田へ。
下仁田の町は祭りと土地の二代目襲名で忙しかった。
彼の恋人の養父は先代と因縁あり、浪人と組んで妨害をしてくる…。
しのぎを削る二大やくざ。
ヒロイン。
市vsライバル。
作品や市のキャラにも軽妙さが表され、本作から完全パターン化した感が。
しかし本作には、特筆要素が。
市は下仁田で懐かしい人と再会する。
おたね。
第1作目のヒロイン。両想いになった“想い人”。
幸せに暮らしている…かと思いきや、
浪人の女に。
決して幸せには見えない。なのに、この男から離れられない。
浪人・蛾十郎もふてぶてしく、女共々自らも不幸にする。
1~3作までの敵キャラは悪代官的であったり、何処か共感出来るキャラであったが、こんなに憎々しい悪役は初めて。
「市さんにこんな姿を見られたくなかった」
これは本音だろう。
あの美しいおたねさんが一体、どうして…? 何が…?
そして最後は…。
我々もこんな最後は見たくなかった。
ある意味、ショッキングであった。
3.0若い勝新
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「座頭市」シリーズ関連作品
座頭市 THE LAST
2010年ICHI
2008年座頭市
2003年座頭市(1989)
1989年新座頭市物語 笠間の血祭り
1973年新座頭市物語 折れた杖
1972年座頭市御用旅
1972年新座頭市・破れ!唐人剣
1971年座頭市あばれ火祭り
1970年座頭市と用心棒
1970年座頭市喧嘩太鼓
1968年座頭市果し状
1968年座頭市血煙り街道
1967年座頭市牢破り
1967年座頭市鉄火旅
1967年座頭市海を渡る
1966年座頭市の歌が聞える
1966年座頭市地獄旅
1965年座頭市逆手斬り
1965年座頭市二段斬り
1965年座頭市関所破り
1964年座頭市血笑旅
1964年座頭市あばれ凧
1964年座頭市千両首
1964年座頭市喧嘩旅
1963年座頭市兇状旅
1963年新・座頭市物語
1963年続・座頭市物語
1962年座頭市物語
1962年