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男はつらいよ 純情篇

劇場公開日:

解説

一昨年九月の第一作「男はつらいよ」から第六作目。渥美清、倍賞千恵子をはじめとするレギュラー・メンバーに、今回は寅さんに慕われる六人目の女性に若尾文子、その他森繁久彌、宮本信子らが出演する。原作・脚本・監督は「家族」の山田洋次。同じく「家族」の宮崎晃も脚本に参加し、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

1971年製作/89分/日本
原題または英題:Tora-san's Shattered Romance
配給:松竹
劇場公開日:1971年1月15日

あらすじ

木枯しの吹く初冬の長崎港。相も変らずテキヤ渡世に身をやつしている車寅次郎は、五島列島の福江島に出かけていった。そこには長崎港で知り合った赤ん坊連れの出戻り女絹代の家があった。そこで絹代と父親千造の愛情あるやりとりを聞いているうちに、たまらなく故郷柴又が恋しくなって、一目散に柴又へ向った。その頃柴又の「とら屋」ではおいちゃん、おばちゃん、さくら、博たちが集まって寅さんの噂ばなしに花を咲かせていた。というのは数日前、「とら屋」におばちゃんの遠い親せきで和服の似合う美しい女性夕子が、事情あって寅さんの部屋に寝泊りしながら店を手伝っていたからだ。「寅がいたらまた熱を上げてしまう」というみんなの心配をよそに、寅さんがひょっこり帰って来た。寅さんは自分の部屋が誰かに貸してあるのを知るとカンカンに怒って外へ出ようとするが、現われた夕子を一目見るなり、たちまちのぼせ上り、旅に出るのはやめてしまった。「とら屋」に腰を落着けた寅さんのところにある日のこと、さくらの夫博が独立問題を相談に来た。それは、いい印刷工場の出ものがあるから、将来のために独立したいが、永年世話になって来た社長梅太郎にいいだしにくいから寅さんからうまく話してくれということだった。事情を聞いて寅さんは、「お前に向いている」とこの話に大賛成、翌日梅太郎のところに出かけた。そんな寅さんは梅太郎に、「博が会社をやめないように話して下さい」と泣きつかれ、義理と人情の板ばさみになった寅さんは、きのうの博との約束はどこへやら、胸をたたきこれまた二ツ返事で引受けたから話はこんがらがって来た。一方、博と梅太郎は話がまとまったと思い込み、その夜、寅さんを呼んで料亭でドンチャン騒ぎとなったが、酔うほどに博と梅太郎の話は喰い違い、結局、寅さんは二人に何も話していないことがバレてしまった。大もめの最中、博があてにしていた資金の調達ができないことが判明して、一応この話は一段落した。やがてみんなの心配通り、寅さんが、夕子に一層熱を上げ始めた。しかし、数日後、別居していた夕子の夫が「とら屋」を訪ねて来たことで寅さんの恋にも終止符が打たれた。夕子は売れない小説家の夫と逃げるように柴又を去り、寅さんもさくらに見送られて旅へ出た。明けて一九七一年。とある地方で、晴れ姿の娘たちを相手に、立て板に水を流すような名調子で売をしている寅さんの姿があった。

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(C)1971 松竹株式会社

映画レビュー

4.0純情な寅さんの失恋…王道パターン

2024年11月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

若き宮本信子の可愛さが印象的でした。
五島で娘からの電話に涙した父の表情がなんともいえませんでした。
とても良かったです。

tuna

3.5幼子のいる母の美しさが際立っている

2024年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

幸せ

萌える

BSで放送され録画していたので視聴。
さくら(倍賞千恵子)はもちろんのこと、赤ん坊連れの出戻り女絹代(宮本信子)が可愛い。
今回は特に故郷の実家のありがたみを感じる内容である。

どん・Giovanni

2.0戦後日本を拒否し続ける男、哀しい寅さん

2024年9月11日
PCから投稿
ネタバレ!クリックして本文を読む

本作は1971年公開、シリーズ6作目にあたります。渥美清43歳、倍賞千恵子30歳、マドンナ役若尾文子38歳と、みなさん脂が乗り切った若々しい姿と演技が楽しめます。

今回寅さんは3つの問題に関わります。

①五島の漁師の娘、絹代(宮本信子)の夫婦問題
旅先で偶然知り合った赤ちゃん連れの若い女、絹代。駆け落ちした夫がギャンブルにはまり、生活は破綻、絹代は五島の老父を頼ることにしますが、心細いので寅さんにお供を頼みます。寅さんは酒を飲んだり散歩をしたりしますが、逆に老父に諭される有り様で、役には立ちません。

②マドンナ、夕子(若尾文子)の夫婦問題
売れない小説家の夫との生活に行き詰まりを感じ、遠縁にあたる「とらや」へ家出してきた美人妻、夕子。寅さんは帝釈天や江戸川を案内したりしますが、役には立ちません。

③義弟、博(前田吟)の独立問題
寅さんは博とタコ社長の双方に仲介を頼まれますが、役には立ちません。

寅さんは役に立てませんでしたが、すべての問題は元の鞘に収まり、何も変わることなく映画は幕をおろします。この「変化しない」というのが、本シリーズが支持された理由かも知れません。安保闘争、高度経済成長、エログロナンセンス、大阪万博…、1971年当時の日本社会は急速にその形を変えつつあったと思われますが、この映画も寅さんも、そんな日本社会に背を向けています。寅さんのような男は戦前にはうようよいたと思いますが、「そんな戦前男が戦後社会に出現したら?」というシチュエーション・コメディが本シリーズです。敗戦を経て生まれ変わったはずの日本に、ひょっこり寅さんが帰ってきます。「義理人情を重んじる戦前の渡世人の価値観」と「戦後日本の価値観」がぶつかり、騒動が生まれます。そんな寅さんの言動は間接的な戦後日本社会への批判につながっており、社会の急激な変化についていけない多くの人々の不満、不安をすくい上げ、支持を集めたのでしょう。日本人大衆の情緒を熟知した山田洋次監督の作戦勝ちでした。

寅さんはなぜいつも旅に出るのでしょうか。もし寅さんが博みたいに一箇所に定住し、定職を持ち、家族を持ったらどうなるでしょうか。当然、社会の一員として世の中の変化に合わせて生きざるを得なくなるでしょう。彼は「フーテン」である限り、しがない定住小市民であるわれわれのヒーローであり続けることができます。寅さんは「変わらない」ために「ずっと彷徨い続ける呪い」をかけられた男です。

渡世人や世間師たちは、安定的で持続的な人間関係を持つことはありません。だからこその義理人情であり、一宿一飯の恩です。故郷を捨て旅に生きる彼らは、出会いと別れを繰り返すさだめです。寅さんの特殊な点は、帰る故郷があり、そこには情でつながる妹がいるということです。「故郷があるから俺は一人前になれない」という劇中の台詞にある通り、寅さんは定住と放浪のあいだで常に引き裂かれている存在です。定職を持ち家庭を持つことが許されない寅さん。それを許さないのは監督であり観客です。もし寅さんが定住するとしたら、それは唯一、美人で高貴な女性に「飼われる」ことなのではないでしょうか。彼の女性に対する態度を見ているとそう思えて来ます。これは山田洋次監督の性癖が反映されているのかもしれませんが。

映画の中では現代社会のシステムから逃走を続けた寅さん。でも現実の渥美清さんはこのシリーズ映画に41歳(1969)から67歳(1995)まで、足掛け26年間、囚われています。癌を抱えながらも50作目を目指して走り続けた渥美清。走らせ続けた松竹と山田監督。その姿を映画館で笑って観ているわれわれ観客。なんともグロテスクで非人間的な構図に見えてしまいます。死んで初めて、彼はこのシリーズ映画から解放されました。幕末太陽傳をシリーズ化して50作作ろうと言われたら、川島監督とフランキー堺はなんと言ったでしょうか…。

以下は、1996年8月13日に松竹大船撮影所で開催された「渥美清さんとお別れする会」における山田洋次監督の弔辞からの抜粋です。(wikipedia/渥美清)

『もうそろそろ幕を引かねばいけない。渥美さんを寅さんという、のんきで、陽気な男を演じるという辛い仕事から解放させてあげなければいけないと、しょっちゅう思いました。しかし、4分の1世紀にわたって松竹の正月映画の定番であり続けた寅さんがなくなるということがあまりにも問題であったこと。そしてもう一つは、毎年秋口になると家族のように親しいスタッフが集まって、正月映画をにぎやかに作るという楽しみを打ち切るのが辛くて、もう1作だけ、いやもう1作なんとかという思いで47作、48作を作ったのです。』

監督や会社や大衆の期待に応えようと死ぬまで寅さんを演じ続けた渥美清、渥美清を演じ続けた田所康雄。その実像は寅さんとはまったく違う、一人を好む男だったらしいです。監督に愛され国民に愛されるというのもつらいものです。

jin-inu

サ◯ラさんに対して『妹以上の愛』を

2024年8月15日
スマートフォンから投稿
ネタバレ!クリックして本文を読む

これはレビューではないのでご自身の判断で読んで下さい。

只今、旅行中ゆえ、普段見ない映画ばかりダウンロードして見ている。
当該シリーズがその最右翼だったので、そればかりになって、しかも、低評価ばかりで、ご不快を与えるが、そもそも、このシリーズの評価は高かった。しかし、あの『PLAN7◯』と言う映画に桜さんが出演してから、このシリーズを大きく評価替えするに至った。そう言う経緯がある。

つまり、日本人の人の良さは良いが、それが日本人の欠点でもあると言う事だ。それをこのシリーズでヒシヒシと感じたのである。
端的な言葉でまとめれば『作られた偽善』だと思う。
因みに、それが悪い訳では無い。リテラシーを持って鑑賞すればそれはそれで良いと思うからだ。

この映画は完全に『テレビドラマシリーズ』になってしまっている。哀愁、笑いをダイレクトに無理矢理に創造されているだけで、その裏に何も匂わせるものが無い。テレビシリーズの『渡◯世間は鬼ばか◯』や『肝◯玉◯あさん』とほぼ同じで、ドラマのストーリーに一喜一憂するだけの代物だと思う。(因みに、僕は石井ふく子さんの作品は嫌いでは無い。理由は別の機会に)

そう言った評価を別にしても、当該映画は『近親相◯』の匂いがするので、余り好きになれない。あの『火垂る◯墓』の節子と清太の関係ではない。
サク◯さんに対して『妹以上の愛』をフ◯テンさんは持ってしまっているように僕は感じる。
つまり、50作それぞれマドンナと言う方々が登場するが、シリーズを総括して、サクラさんが本当のマドンナなのだと思う。

それはそれで良いのだが、僕は近親相◯と幼児◯愛だけは絶対に受け入れられない。
それだけである。

マサシ

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